【推荐1】明日は、わが子の入学試験の発表があるという。その前の晩は、親としての一生の中でもいちばん落ち着かなくて辛い晩の一つに違いない。

もう何十年も前、ぼくが中学の入学試験を受けたとき、発表の朝、父がこんなことをいった。「お前、きょう落ちていたら、欲しがっていたカメラを買ってやろう」ふと思いついた（不经意间想起）様子だったが、それにしても、なんとなくぎごちなかった（不自然的样子）。変なことを言うなあ、と思った。お父さんは、ぼくが落ちたらいいと思ってるのだろうかという気がした。

そのときの父の気持ちが、しみじみわかったのは、それから何十年も経って、今度は自分の子が入学試験を受けるようになったときである。親父も、あの前の晩は、なかなか寝つかれなかったんだな、とそのとき初めてわかった。おや、（ア）ことをやったなと思った。あまり好きじゃなかった親父が、急になつかしくなった。

もし入学試験に落ちたら、いちばん辛いのは、もちろん親よりも本人である。

何より、親が失望のあまり、ついグサッと胸に突き刺さるようなことを言ったら息子がかわいそうだ。

よし、親父に負けるものかと決心した。ぼくはすぐ感情を顔に出し怒り声になる性格である。落ちたと聞いた瞬間に言う言葉を、二、三日前から、秘かに練習した。

【推荐2】私は日本の大学を受験するために、去年から日本で勉強している。最近、（ ア ）面白いことがあった。銀行で受験料を振り込んだ時、窓口の人が「頑張ってください」と言って一本の鉛筆をくれた。そして、「その鉛筆、五角形なんですよ。『五角（ごかく）』と『合格（ごうかく）』は発音が似ているから、合格を願って、受験生にお渡ししているんです。」と教えてくれた。

私はちょっと意外だった。私の国にも「五角」と「合格」のように、発音が似ていて意味が違う言葉はあるし、それを使った言葉遊びもある。でも、日本では銀行でこのようなサービスをしているのだ。おもしろいなあと思った。

このような応援は、実際に効果があるかどうか分からない。しかし、大切なのは気持ちだ。自分が頑張っている時に、こうやって応援してもらったら、誰でもうれしいだろう。