以前、日本に来たある国のビジネスマンが「東京は大都会なのに、町の真ん中に大きい森があって、びっくりしました」と言っていました。大きい森とは明治神宮のことでした。高い所から東京を見渡すと、ところどころに緑のかたまりが見えます。それは木々がたくさん集まっている場所で、その一つが明治神宮の森です。この場所に明治神宮が建てられると決まったころ、このあたりは作物があまり育たない荒れた土地でした。そこに神社にふさわしい森を作ろうと言うことになって、庭づくりの専門家たちがいろいろ考え、計画を立てて木を植えたのです。ここは人の手で作られた林のようには見えません。自然に近い森を作るために、東京に大昔から自然に生えていた種類の木々を植えたからです。初めは12万本植えたそうですが、今は3万6千本に減っています。それは木々同士の競争が自然に起こって、弱いものは育たなかったからです。昔からある自然の森と同じことが起こるようにと考えた庭づくりの専門家たちの計画どおりでした。競争に勝ち残った木は、今ではとても大きな木に成長しています。
ここでは、たとえ木が倒れても人は何もしません。ただ見守っているだけだそうです。すべてを自然のままにしているのです。今、ここを管理する人がしていることは落ち葉を掃き集め、それを森の木々の根元に戻すことだけです。何もない荒れた土地に木を植えて100年、森は大きく成長しました。これは100年前の人たちから私たちへの贈り物なのです。
1.文中に「緑のかたまり」とあるが、何を指すか。A.大きい木 | B.緑の山 | C.緑の建物 | D.森のような所 |
A.自然に近い森を作ろうという計画 |
B.大きくなる木を植えようという計画 |
C.東京に自生する木を植えようという計画 |
D.荒れた土地を木が育つ土地にしようという計画 |
A.いろいろな種類の木が大きく育つこと |
B.荒れた土地でも大きく育つ木もあること |
C.何種類かの木しか大きく育たないこと |
D.木々同士の競争が起こり強いものだけが残ること |
A.生えている葉 | B.落ち葉 | C.倒れた木 | D.勝ち残った木 |
A.ほとんどのことを自然のままにしている |
B.自然な森に見えるように苦労をしている |
C.弱い木も大きく育つように手を入れている |
D.誰もまったく何もしない |
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【推荐1】梨花さんの部屋
梨花さんは学校の寮に住んで、部屋は寮の三階にある六畳の和室です。梨花さんは和室の構造が好きですが、畳に寝るのに慣れなくて、毎日ベッドに寝ます。部屋には大きな押入れがあり、その中には、洋服などが、たくさん入っています。机と椅子は窓のそばにあり、学校から帰ってから、梨花さんはいつもここでべんきょうします。部屋の中にテレビもあります。でも、勉強が忙しくて、梨花さんはあまりテレビを見ません。テレビの上の人形は去年横浜の友達からもらったお土産です。
注釈:
寮(りょう) [名] 宿舍 畳(じょう) [名] 榻榻米
押入れ(おしいれ)[名] 柜子、衣橱 お土産(おみやげ)[名] 礼物、土特产
1.梨花さんの部屋の中に何がありませんか。
A.ベッドと押入れ | B.テレビ | C.机と椅子 | D.洗濯機 |
A.梨花さんの部屋は三階の日本式の部屋です。 |
B.梨花さんはテレビはありませんから、テレビを見ません。 |
C.梨花さんの部屋は三階の洋室です。 |
D.梨花さんは去年横浜へ旅行する時、人形を買いました。 |
【推荐2】「努力が褒められるのは、義務教育(中学生)まで」誰が言ったかわかりませんが、厳しい。
成果が出せない努力など(ア)そうわかっていても努力したことを褒めてもらいたい。たとえ努力していなくても、今日も息をしていて偉い。生命を維持していて素晴 らしいと、誰かに何かを認めてもらいたいものです。こういった本来なら褒めるに値し ないことでも、とにかく褒めてほしいと思うのはどういうときかというと、もちろん「何の成果も得られませんでした」のときです。
頑張ったのに結果が出ていない。だがその努力を無駄の時間だったなどとは死んでも思いたくない。(イ)、誰かに「その努力はいつか君の役にたつ」と言ってほしいのです。いっかが何年間のうちに来るかどうかなどはどうでもよく、とにかく無駄じゃないと認めてほしいのです。
人間は無駄な時間を過ごしたことにとても嫌な気持ちにさせられます。その無駄な時 間を自分が生み出しているならなおさら。だから、私たち人間は誰一人として無駄な時間を過ごさせないように、お互いを認め合って、有効な時間にしてあげることが大事なのです。
1.(ア)の中に入れる言葉として正しいのはどれか。A.無関心 | B.無意味 | C.無関係 | D.不器用 |
A.努力したとき |
B.無駄な時間を過ごしたとき |
C.頑張った結果が出たとき |
D.「何の成果も得られませんでした」のとき |
A.しかし | B.それに | C.だから | D.けれど |
A.悲しい気持ち | B.いい気持ち | C.楽な気持ち | D.嫌な気持ち |
A.お互いを認め合って、有効な時間にしてあげる |
B.一生懸命頑張る |
C.仕事をする |
D.生命を維持していく |
【推荐3】昔々、アマガエル(蛙の一種)のお母さんは、自分の息子がとても臍曲がりなことを心配していました。(ア)何度も何度も注意しましたが、息子の臍曲がりは一向に直りません。
やがて、お母さんが年を取って息を引きとる時、お母さんは臍曲がりな息子を呼んで、(イ)言いました。
「息子や、お前に最後の頼みがある。どうか、わたしのお墓は、川端の低い所に粗末な物をつくっておくれ」①こう言っておけば、臍曲がりな息子が、反対に丘の上に立派なお墓を作るに違いないと考えたのです。
そして次の日、お母さんガエルは死んでしまいました。
「お母さん、いつも臍曲がりで苦労をかけてごめんな」
さすがの臍曲がりも、母親の遺言には、いつものように逆らう気にはなれませんでした。そこで言われた道りに、川端の低い所に粗末なお母さんの墓を作ったのです。
でも、こんな所にお墓を作っては、ちょっと雨が降って川の水量が増しただけでも、流されてしまうかもしれません。そこで心配した息子は、雲行きがあやしくなると、②「ケロケロッケロクロッケロケロッケロケロッ」と鳴いて、「天の神さま、どうか、お母さんの墓を流さないでください」と、天の神さまにお願いしたそうです。
この時からアマガエルは、雲行きあやしくなると鳴くようになったのです。
注:臍曲がり:好抬杠
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A.それに | B.それとも |
C.ただし | D.そこで |
A.こう | B.そう |
C.ああ | D.どう |
A.お母さんガエルには時間がないから |
B.息子に立派なお墓を作ってほしいから |
C.息子に粗末なお墓を作ってもらいたいから |
D.息子が聞き取れないのを恐れているから |
A.川端に立派なお墓 |
B.丘の上の粗末なお墓 |
C.雨が降ると流されやすいお墓 |
D.お母さんガエルがほんとうにほしいお墓 |
A.母のことを思い出したから |
B.神さまにお願いしているから |
C.自分の作ったお墓を悔いたから |
D.雨が降らないように祈っているから |