1 . カレーの本場と聞くと、インドを連想する方がほとんどだと　1　。確かに今日、カレーとして伝わっている料理の発祥の地はインドです。　2　、インドにはカレーという食べ物は存在しません。

私達がカレーと呼んでいる物は、インドでは「香辛料やハーブ(香草)を使った汁状の料理」を表す単語　3　のです。それが伝わって現在のカレーができたと言われています。

1595年にオランダ(荷兰)の学者が発表した『東方案内記』では、すでにインド人が食べていた「カリール」　4　米に汁をかけた料理に関する記載があり、　5　、1681年にイギリスの学者が発表した『セイロン史』では、スパイス(辣椒)を大量に使った汁状の料理、カリーズのことが記されています。

現在のカレーは、インドで　6　カレーに様々な工夫が施された(被加工改良)ものと言えます。

現在、カレー粉と呼ばれているものはイギリスで作られたものなのです。カレーがイギリスに伝わった時点で、　7　の人気料理でしたが、作るたびにスパイスの調合をしなければならなかったため、カレーパウダーが発明されました。それ　8　18世紀に初代べンガル(孟加拉)総督が持ち帰り、クロス・アンド・プラックウェル社が商品化することになったのです。それがカレー粉の　9　です。

そして、　10　小麦粉が加えられ、現在のようなとろみのある(黏稠的)カレーが誕生することになったのです。

2 . 「寂しくなったら開けてみてね。」

入院中の私　1　見舞いに来てくれた3歳の娘が、そう言って私に1本のペットボトル(塑料瓶)を手渡してくれた。中身は空だった。娘は、きょとん(发呆)とする私の反応を見て　2　(嬉しい)そうに笑うと「また明日ね!」と言って帰っていった。

改めてそのペットボトルを見てみると、表面には　3　(覚える)ばかりの字で「ゆり」と書いてあり、マジック(油性笔)で　4　(鮮やか)ゆりの絵が描かれている。確かにキャップ(瓶盖)は　5　(固い)閉められている。謎が残るまま翌日、娘にどういう意味なのか　6　(たず)ねると

「まだ内緒!」

と言ってまた新たなペットボトルをくれた。今度はなぜか「おこのみやき」と書かれており、表面にはお好みソースのパッケージが貼り付けられていた。

その夜、私はついに気　7　なってそのペットボトルを開けてみた。相変わらず中身(内容物)は空だが、キャップを開けた瞬間、ふわっと(轻轻飘过)ソースの香ばしい香りがしたような気　8　した。そして私は数日前、娘と夫が2人でお好み焼を作って食べたと言っていたのを思い出した。きっとこれは、一緒に　9　(食べる)ない私のために届けてくれた、香りのお裾分けなのだろう。

それから、娘が見舞いに来てくれる度にペットボトルは増えていき、シャンプー、入浴剤、ホットケーキなど、様々な香りが詰まった色とりどりのボトルが病室を彩り、辛い闘病生活(与病魔抗争的生活)を乗り越える支えとなった。

あの時のペットボトルのキャップはすべて開けてしまったが、娘の想いは今も変わらずそこにある。癒しと元気をくれる魔法のボトルは、私の　10　(宝)物だ。