わたしは小学生時代苦しい経験がありました。祖父が外交官で、祖母はイギリス生まれ、母は中国生まれと、国際的な家庭で育ちました。日本の小学校に通ったのですが、家庭の文化と学校文化がずいぶん違うため、常に不安でした。「失敗したくない、他の子と違う思われたくない」と、いつも周囲の様子を見ながら、他の子の真似(模仿)をしていました。それでまた「キョロキョロしている(东张西望) 」と注意されてしまい、しばらくの間は学校に行こうとするとおなかが痛くなったりしました。そんな私が変わったのは、3年生の時に新しい担任の先生と出会ってからです。その先生は、私の作った物語を見て「すてきなお話」と褒めてくれたのです。それが嬉しくて、褒められたくて、毎日お話を書いて先生に見せました。物語もだんだん長くなり、文章を書くことも楽しくなりました。それが自信となり、給食(学校供餐)もたくさん食べられるようになって体力も付き、気づくと(ア)。
つまり、教員の行動にはそれだけの影響力があるから、これから教員になりたいみなさんに覚えてほしいと思います。教員として日々の自分の言葉や態度を観客的に振り返る(回顾)ことが大切なんだと思います。
71.
文中に「他の子の真似をしていました」とあるが、その理由は何か。A.自分は何もできないから |
B.他の子のほうがすばらしいと思ったから |
C.他の子を真似するようにと言われたから |
D.自分が特別な存在だと思われたくなかったから |
72.
文中に「おなかが痛くなったりしました」とあるが、その理由は何か。A.体が弱いから |
B.学校に行くとつらいから |
C.周囲の様子がおかしいから |
D.日本の食生活に慣れないから |
73.
文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.失敗も多くなりました |
B.先生が好きになりました |
C.学校は楽しいところになっていました |
D.自分が他の子と同じようになっていました |
74.
文中に「日々の自分の言葉や態度を観客に振り返る事が大切なんだ」とあるが、その理由は何か。A.自分が正しいことをしているから。 |
B.自分の言葉や態度がよく変わるから。 |
C.自分が正しくないことをしているから。 |
D.自分の言葉や態度が生徒に影響するから。 |
75.
この文章はどんな人に対するアドバイスか。A.小学生 | B.教員になりたい人 |
C.自分の担任の先生 | D.自分の小学校の同級生 |