私たち人間が衣服を身に着けるのは、もともと暑さ、寒さを防いだり、けがや人目から身を守ったりするためでした。しかし、今では、身を飾るという働きも、たいへん重要になっています。
では、これらの衣服の働きの中で、色はどのような働きを果たしているのでしょうか。
私たちは、夏になると、白や明るい色の衣服を着て、反対に冬には黒っぽい色の衣服を着ます。これは、明るい色が涼しさ·さわやかさを感じさせ、黒っぽい色が暖かさや落ち着きを感じさせるという感じの上からの効果と、実際に、白や明るい色が暑さを防ぎ、黒っぽい色が寒さを防ぐという効果があるためです(中略)。
次に、身を飾るという衣服の働きの中では、色の役割は一層重要になってきます。人は、それぞれに肌の色、髪の毛の色などが違います。(ア)、体格も背の高い人、低い人、やせた人、太った人といろいろです。そこで、それぞれの体の特徴を知って、それに適した色の衣服を選ぶことが大切になります。例えば、肌の色の黒っぽい人が明るい色の衣服を着ると、一層黒っぼく見え、逆に色の白い人が暗い色の衣服を着ると、一段と白くなったように見えます。肌の色のくすんだ人が鮮やかな色を身に着けると、ますます肌の色がくすんで、さえない感じになります。
(中略)また、色には、明るさの違いによって、膨らんで見える色と、縮んで見える色とがあります。普通、白・ピンク・クリーム色などの明るい色の衣服を着ると、体が大きく見え、黒・こげ茶色・チョコレート色などの暗い色の衣服は、体を小さく見せます。
このように、色は人々にいろいろな感じを与え、生活に役立っているのです。色を上手に利用して、私たちの暮らしをいっそう楽しく、豊かなものにしていきたいものです。
31.
人間が衣服を身に着くもともとの目的でないのは次のどれか。A.暑さ、寒さを防いく | B.けがから身を守る | C.身を飾る | D.人目から身を守る |
32.
「夏になると、白や明るい色の衣服を着、反対に冬には黒っぽい色の衣服を着ます」とあるが、これについて、正しくない言い方はどれか。A.明るい色が涼しさ・さわやかさを感じさせる |
B.黒っぽい色が暖かさや落ち着きを感じさせる |
C.黒っぽい色が寒さを防ぐ |
D.白や明るい色が寒さを防ぐ |
33.
(ア)のところに入れる適切な言葉はどれか。34.
「さえない」の意味に合ったのはどれか。35.
次の、色を上手に利用する例はどれか。A.寒い冬には白い服を着る |
B.肌の色の黒っぽいひとが明るい服を着る |
C.太った人はチョコレート色の服を着る |
D.体格の大きい人はピンクの色を着る |