この時期にはいわゆる五月病に関する原稿を依頼されることが多い。五月病は私が若いころに使われるようになった言葉だ。記憶では、大学に新しく入った若者が目標を失った時に起きる精神的な不調によく使われていたように思う。
まだ大学進学率が高くなかったころの話だ。憧れの大学に入り、専門的な勉強ができると期待に胸を膨らませていた若者が、何百人も入る大教室で行われる一方的な講義に失望してしまう。
このような状態になるのは大学生に限ったことではない。職場などでも私たちは新しい環境に馴染むためにかなりエネルギーが必要になる。特に他の人の気持ちを大切にする傾向が強い人ほど、新しい環境で疲れを感じやすいので、注意が必要だ。
新しい環境の仕組みやしきたり、他の人の考えもよく分からない。スムーズに仕事をしたいし、他の人と摩擦を起こしたくない。そう考えて発言・行動するが、それがその場にあっているかどうかもよく分からない。そのような時少しでもうまく行かないことがあると、大きな問題のように思えてくる。
いつの間にか一人相撲を取るようになり、ますます疲弊してしまう。このようなときは目の前の問題から少し距離を置き、自分がもともと期待していたことをもう一度確認してみるとよい。
期待があったからこそ、失望もあるのだ。現実は期待通りに進まないこともあるが、期待を意識し、実現するための方策を考えることで、期待に近づくことができるようになるし、心も元気になってくる。
1.文中に「五月病」とあるが、それは何を指すか。A.五月になったら、病気になりやすいこと |
B.何か変化が起こった時、精神的に疲れを感じること |
C.現実が進まない時、医者に診てもらうこと |
D.大学で何百人と一緒に同じ教室で授業を受けること |
A.他人の考えが自分と違って、説得するのに疲れるから |
B.人の考えを重視しなくて、摩擦が起こりやすいから |
C.他の人は自分と相撲をしなくて、落ち込んでいるから |
D.他人の考えを重視していて、疲れを感じやすいから |
A.疲れたと感じるとき | B.期待があるとき |
C.仕事を探したとき | D.他人の気持ちを重視するとき |
A.学生の頃の気持ちを思い出す。 |
B.他人がどう思っているかを考えないようにする。 |
C.自分が以前期待していたことを実現する方法を考える。 |
D.一人で考え込まず、他の人の意見を聞く。 |
A.すべての大学生 | B.人と付き合うのが苦手な人 |
C.会社で管理職をしている人 | D.他人の気持ちより自分の気持ちを重視する人 |
相似题推荐
【推荐1】子供の才能を伸ばしてあげたいと思って習い事をするのに、それを目的にしないと言われると、違和感を持つかもしれません。「才能を伸ばすことを目的にしない」ことをなぜ推選するかと言いますと、それを目的にすると、親は伸びているか伸びていないかを判断基準として子供を見てしまうことがあるからです。子供に過度なプレッシャーを与えたり、教室への不信感に発展したりすることもあります。そうして、親のイライラが増える可能性があります。このケースにこれまで数多く遭 遇してきました。親の期待値が高く、中には短期間で伸びることを想定している人もいます。もちろん、才能がもともと目に見える形で露出している子もおり、そのような子は、短期間で目覚ましい発展を遂げる場合もあります。しかし、それは稀なケースです。
そこで、「子供の才能を伸ばす!」ではなく「子供に幅広い体験、経験をさせてあげよう!」という感覚で習い事を始めることをお勧めします。(ア)、子供は習い事を楽しむようになり、結果として才能が開花していく姿をこれまでいくつも見てきました。「才能を伸ばすことを目的としないほうが、才能が伸びてくる」ということは多々あることを知っておかれるといいでしょう。
1.文章によると、親はなぜ子供に習い事をさせるか。A.子供は才能をっているから | B.子供に幅広い体験をさせたいから |
C.子供の世話をする人がいないから | D.子供の才能を伸ばしてあげたいから |
A.才能を伸ばす子供 | B.習い事をしない子供 |
C.子供の才能を伸ばさない親 | D.子供の才能を伸ばすことを目的にする親 |
A.親の期待に応えること | B.子供の才能を伸ばすこと |
C.親の才能を伸ばすこと | D.子供が習い事を楽しむこと |
A.すると | B.そして | C.たとえば | D.それでも |
A.子供の才能を伸ばしてあげるべきだ。 |
B.子供に過度なプレッシャーを与えるべきではない。 |
C.子供にとって才能を伸ばすより、習い事を楽しむほう が大切だ。 |
D.子供を短時間内で発展を遂げさせるために、習い事をさせるべきだ。 |
【推荐2】若い人間の人生は、可能性に満ちています。これまでの経歴は既定のことで、動かすことができません。しかし、これから以後のことは、すべてが未定であり、可能性の中にあります。高校を卒業した後の進路は、どうなるでしょうか。更に大学に進学することになるでしょうか。 ① 、就職することになるでしょうか。進学することにせよ、就職することにせよ、その中にはまた、いろいろな分野、専攻があり、さまざまな業種、会社があります。それらのすべてが、選択することのできる道です。
進学することにしたとしても、大学の中にも進むべき道はたくさんあります。そのたくさんの道がこれからの可能性になるので、その中から賢明な選択をしなければなりません。気づかないような小さな選択の積み重ねが、 ② 、どういう授業科目を選択するか、どんな先生の指導を受けるか、どんな活動に参加するか、どんな友人と知り合いになるか、などのすべてが、卒業時の結果となるのです。
人生は分岐点の連続です。細かく言えば、今は何をするか、どこに行くかなど、私たちは常に分岐点に立っているのです。
1.文中の ① のところに入れるのに、最も適当なものはどれか。A.もちろん | B.あるいは | C.そのうえ | D.ところで |
A.若い人間の人生 | B.これまでの経歴 |
C.高校卒業後の進路 | D.大学への進学 |
A.すると | B.しかも | C.たとえば | D.それでも |
A.進学を選ぶなら、卒業できないから、慎重に選ぶべきだ。 |
B.いい大学であるほど、卒業しにくいから、慎重に選ぶべきだ。 |
C.いい大学であるほど、卒業しやすいから、どうでもいい。 |
D.大学在学中の選択は卒業に影響するから、慎重に選ぶべきだ。 |
A.人間は若ければ若いほど、可能性に満ちている。 |
B.人生は選択が多くて、慎重に選択しなくてはならない。 |
C.人生は道がさまざまで、選択の自由度が高い。 |
D.人間はいつも分岐点にあるから、選択が難しいことだ。 |
【推荐3】今日、コミュニケーションの手段としてメールは欠かせない(注1)ものになった。パソコンあるいは携帯電話を通じて、日常的にメールのやりとりが行われている。簡単で便利、しかも速くて、費用もあまりかからない。メールが好まれるのは当然と言えよう。
しかしメールは、たやすく(注2)利用できる一方で、書き方や使い方を間違えたり、必要な情報がうまく伝わらなかったりすることも多いようだ。気がつかないうちに、相手を不快(注3)にしたり、誤解を招くこともある。またメールには、メール独自のルール(注4)のようなものもある。したがって、思わぬ失敗をしないよう、メールの書き方とマナーの基本を知っておく必要がある。
(注1) 欠(か)かせない: 欠くことができない
(注2) たやすい: 容易である
(注3) 不快(ふかい): いやな気持ちになる
(注4) ルール: 規則
1.メールの利点として合わないものはどれか。
A.書き方が簡単だ。 | B.費用が少ない。 |
C.速く着く。 | D.いつでも送れる。 |
A.迷惑メールだと思われたから |
B.間違えて相手に送信してしまったから |
C.言いたいことをうまく言えなかったから |
D.何度も送ったが、送信に失敗したから |
A.メールはいつでもどこでも気軽に利用できる。 |
B.メールは人々にいろいろな便利をもたらす。 |
C.メールの書き方とマナーの基本を知っておく必要がある。 |
D.メールは情報がうまく伝わらなかったりすることがある。 |