一般的に言って、状況認識は正しかったり間違っていたりするものである。窓の外を見て「曇りだ」と思ったが、外に出てみると小雨が降っていたとしよう。この時、「曇りだ」という認識は間違っていたことになる。そして、間違った認識に基づいた行動は失敗する可能性が高い。曇りだと思って傘を持たずに玄関を飛び出すと濡れてしまい、「しまった」と思うだろう。
感情にも同じことが言える。危害を加えられたと思って怒ったが、実際には危害はなかった場合、その怒りは間違ったものとなる。更に、その時の対処行動も失敗したものとなってしまう。
例えば、廊下を歩いている時に、近くの部屋から悪口(坏话)が聞こえてきたとしよう。その悪口は自分に向けられたものだと思い、怒りが生まれた。そして、「文句があるなら直接言え!」と部屋に怒鳴り込んだ。( ア )、その悪口は自分ではなく他の人についてのものだった。勘違い(误会)で怒ってしまったのである。
こうした間違いはどのような結果を生み出すだろうか。まず、間違った怒りは相手の怒りを買うのだろう。そのため、勘違いで怒鳴られた人には怒る正当な理由があり。過度な反撃をしてしまうかもしれない。そうすると、元々自分が悪かった人も正当に怒る理由がいくらか与えられてしまう。
このようにして、怒りは更なる怒りを呼ぶ。最初は些細な失敗から始まった怒りも、やりとり(争执)を続けていくうちにエスカレート(升级)していくだろう。こうしたやりとりを繰り返すうち、何が悪かったのか、どちらが悪いのかよく分からなくなってくる。
1.文中に「間違った認識に基づいた行動」とあるが、それに合っている例はどれか。A.小雨と聞いて傘を持って出かけた。 |
B.面白いと思って読んでみたら、つまらなかった。 |
C.仕事場ヘパソコンを忘れ、弁当だけ持って行った。 |
D.会議中に指名され、意見を求められた時に寝ていた。 |
A.正しい認識に基づいた行動は必ず成功する。 |
B.正しい認識に基づいた行動は必ず失敗する。 |
C.間違った認識に基づいた行動は成功することが多い。 |
D.間違った認識に基づいた行動は失敗することが多い。 |
A.だから | B.つまり | C.しかし | D.その上 |
A.悪口を言われたから |
B.悪口を耳にしたから |
C.褒めるつもりなのに勘違いされたから |
D.相手のことを言っていないのに怒鳴られたから |
A.正しい状況認識は大切だ。 |
B.怒りが更なる怒りを呼ぶ。 |
C.失敗は些細な怒りから始まる。 |
D.勘違いは怒りの結果を生み出す。 |
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【推荐1】信頼できる友人ができないという悩みを持つ人がいる。たしかに、心から信頼できる友人を得るのはなかなか難しいことだ。考えみれば人生には多くの出会いがあり、知人を得るチャンスは数多くある。学校時代に席を同じくしたというだけの仲なら、それこそ①星の数ほどの出会いがある。だが、そのように数多くの人たちと出会っても、その中で本当の親友呼べる人は、ごくわずかな人びとのみである。
② 、自分には絶対に本当の友人はできないものだと決めてかかるのもよくない。だいいち、友人は雑草のように、何の手を加えなくても自然に生えてくるものではなく、自分で種をまいて、水をやり肥料をやらねば育てられないものである。つまり、③ ということだ。
④「信頼できる友人がいない」と嘆く人は、たいていの場合、この努力を怠り、自分の殻に閉じこもっていることが多い。自分から積極的に友人を得ようとするのではなく、自分の肩を優しくたたいてくれる人を待ち望んでいるだけだ。⑤それで友人ができるのなら、そんな虫のいい話はない。友人を得るためには、こちらからパフォーマンスをもって、相手に近づいていく努力をしなければ決して得られるものではない。
では、どんな努力をすればいいかというと、やはり人が多く集まる場所に出かけて、多くの人と話をするのが早道だ。あなたも、何もパーテイーに出席しろとは言わないが、積極的にさまざまな会合に出席してみることだ。
1.①「星の数ほどの出会い」とあるが、どのような人との出会いが星の数ほどあるのか。A.本当の親友と呼べる人 |
B.同じクラスで勉強した人 |
C.よく知って |
D.悩みを待つ人 |
A.だからといって |
B.したがって |
C.なぜならば |
D.すなわち |
A.植物を育てるには、友人を頼ってはいけない |
B.友人を得るためには、本人の努力が必要だ |
C.友人は雑草のように強くなければならない |
D.ごくわずかの人としか友人になれない |
A.努力して相手に近づいていく人 |
B.自分で種をまいて、水や肥料をやる人 |
C.声をかけてくれるのをただ待っている人 |
D.いろいろなパフォーマンスが上手な人 |
A.そんなに簡単に友人ができるものではない。 |
B.そのようにして友人を作るのが一番いい方法だ。 |
C.そのような態度から、植物に虫がついてしまうのだ。 |
D.そのような人は、雑草につく虫のように小さな存在だ。 |
【推荐2】大人になんかなりたくない-。そう考えている小学生がいるそうだ。子どもというもくのは、早く大人になりたがっていると思っていたわたしは、大人になりたくないと考えている小学生が案外多いと聞かされて、ちょっとショックであった。
でも、小学生の気持ちはわからないでもない。
わたしが子どものころの大人たちは、みんな楽しく働いていた。もちろん、当時の大人にも、嫌なこと、憂さもあったはずだが、仕事そのものを嫌悪していなかったと思う。それに大人たちは、子どもたちが生活しているすぐ横で働いていた。仕事の場と生活の場が、現在ほど分離していなかった。
現在は、働く大人の姿が子どもたちに見えない。ほとんどの人間がサラリーマンになつてしまったためである。そして、大人たちの主たる関心は、--競争に勝つこと--になってしまった。他社との競争に勝ち、同僚との競争に勝つことだけが生き甲斐になっており、大人たちの話題も、「勝った、負けた」の話か、仲間の足の引っ張り合いか、愚痴か、「疲れた、疲れた」といったため息でしかない。これじゃあ、子どもたちが大人に幻滅して当然だ。(ア)と思う子どものほらが正しいようだ。
われわれ大人は、子どもたちに夢を与えるためにも、生活環境をかえていかねばならない。それは、労働時間の短縮といったことだけではない。もっと根本的に、--生活のゆとり--が必要なのではなかろうか。わたしはそう思う。
1.下線「ちょっとショックであった」のはなぜか。A.子どもが早く大人になりたがっているから。 |
B.子どもが大人になりたくないと思っているから。 |
C.大人になりたいと思っている子どもが、けっこう多いから。 |
D.大人になりたくないと思っている子どもが、けっこう多いから。 |
A.働く大人たちの姿が子どもたちに見えないから。 |
B.大人たちがみんな楽しく働いているから。 |
C.ほとんどの大人がサラリーマンだから。 |
D.大人たちは他の人に勝つことばかり考えているから。 |
A.大人になりたくない | B.早く大人になりたい |
C.大人は働いていない | D.競争に勝つのはよいことではない |
A.労働時間の短縮 | B.生活環境の変化 |
C.競争心の育成 | D.教育制度の改革 |
A.わたしたち大人は、仕事を楽しむことが必要だ。 |
B.わたしたち大人は、仕事の場と生活の場を分離すべきではない。 |
C.わたしたち大人は、生活を楽しむという余裕が必要だ。 |
D.わたしたち大人は、他者に勝つことで子どもに夢を与えなくてはならない。 |
【推荐3】日本は太陽がいっぱいの国です。日差しを遮る構造になっている日本家屋は、暑さに悩まされてきた私たちの先祖が、長い歴史の中で、考えに考えて作り上げたものです。そういう住まいの伝統を無視して、鉛色の空の国の住宅に憧れるのは間違っています。どこの国の住宅もそれぞれの風土の中から生まれてきたものだからです。
箱型高層のオフィス・ビル(办公楼)は、日当たりという点では百点です。しかし、直射日光をもろに(正面;直接)浴びる部屋の夏の暑さは、二重ガラスにしても、カーテンをひいても、ブラインド(百叶窗)を下ろしても防げません。クーラーも効きません。住宅でもそれは同じです。一般的に言って、鉄筋コンクリートの建物は、夏の直射日光を浴びると、外壁の温度が45度以上になります。コンクリートは熱を蓄える性質を持っているので、クーラーを止めると、とたんに(瞬间)暑くなってきます。クーラーをつけっぱなしにしても、壁の内部まで温度を下げることはできません。
そして翌日、建物が冷え切らない(冷却)うちに日が昇り、真夏の太陽がまた一日中建物を熱くし続けています。そういうことが繰り返される上、クーラーの排熱が加わるので、夏の都会は、熱のかたまりのようなヒート・アイランド(热岛)になります。
( ア )悪いことに、クーラーは、暑さの悪循環を引き起こします。気温が上がることで、クーラーなしでは暮らせない家が増えてゆく。その電気を作るための石油などの燃料が燃やされ、地球温暖化が進行する、ということになります。すると、ますます気温が上がることになるのです。
1.「そういう住まい」とはどういう住まいか。A.地震に強い木造の住まい | B.地震に強い鉄筋コンクリートの住まい |
C.日差しを遮る構造になっていない住まい | D.日差しを遮る構造になっている住まい |
A.太陽の光が弱い曇り空のこと |
B.太陽の光が強い曇り空のこと |
C.太陽の光が弱い青い空のこと |
D.太陽の光が強い青い空のこと |
A.しかし | B.ただ | C.なお | D.すると |
A.クーラーを使う気温が上昇する―電気を作るための燃料が燃やされる―地球温暖化が進行する気温が上昇する |
B.電気を作るための燃料が燃やされる気温が上昇する―クーラーを使う一気温が上昇する―地球温暖化が進行する |
C.気温が上昇するクーラーを使う電気を作るための燃料が燃やされる―地球温暖化が進行する気温が上昇する |
D.地球温暖化が進行する気温が上昇する―電気を作るための燃料が燃やされるクーラーを使う気温が上昇する |
A.鉄筋コンクリートの住宅は、丈夫で環境に優しい。 |
B.鉄筋コンクリートの建物は、夏の直射日光を浴びても外壁の温度は上がらない。 |
C.箱型高層のオフィス・ビルは、日当たりが悪い。 |
D.どこの国の住宅もそれぞれの風土の中から生まれてきたものだ。 |