かつて(以前)思春期にある若者にとっては、①親は乗り越えるべき怪物、強敵のような存在だった。
それまでは何気なく聞いていた「顔洗ったの?」「もっと牛乳飲みなさい」といった指示や言いつけが、やっと出てきた②自分らしさの芽を摘み取るはさみのように恐ろしく思えてくる。そして、「どうでもいいじゃない。私の勝手(随便)でしょう!」「牛乳なんて絶対飲まないからな」とつい声を荒げて、「怪物のはさみ」から自我の芽を守ろうとする。
親としては、子どもによかれ(好)と思って声をかけているのに、なぜそれほど反抗されるかわからない。「それが、親に対する口の聞き方なの?黙って早く顔を洗ってきなさい!」と言い返し、いわゆる「切った張った(绷紧神经)」の親子喧嘩になってしまうことも少なくない。
( ③ )、今の若者の多くは、そういう激烈な思春期の親子喧嘩の時期を体験していない。親も「〇〇しなさい」と口うるさく命じることもないし、たとえ言われたとしても、子供の側も抗うことなく素直に「そうだね」と親の言うことを聞く。より④友好的な方向への変化が、親にも子にも起きているようだ。
1.文中に①「親は乗り越えるべき怪物、強敵のような存在」とあるが、どうして若者はそう思ったのか。A.親の性格が怪しいと思ったから |
B.自我の芽を摘み取ると思ったから |
C.はさみで自分を脅かした(威胁)から |
D.自我の芽を守ってくれると思ったから |
A.周りの人によく似ていること |
B.周りの人と仲良くしようとすること |
C.周りの人と違う自分だけの特徴を持っていること |
D.周りの人に関心を示さず、自分のことだけに夢中になること |
A.ところが | B.それから | C.そのため | D.それとも |
A.子ともは親の言うことを聞かなくなった。 |
B.親は子どもにぜんぜん指示をしなくなった。 |
C.親も子どももお互いに相手にもう関心を示さなくなった。 |
D.親はあまり指示をしなくなり、子供も親の話を聞くようになった。 |
A.今の親と子どもはどちらも相手に対して厳しい。 |
B.かつての親は子どもに対して優しかったが、今は厳しい。 |
C.かつての若者は親に対してやさしくなかったが、今はやさしい。 |
D.かつての親は子どもに対して厳しかったが、今も同じく厳しい。 |
相似题推荐
【推荐1】「話す」ことは、基本的にプライペート(注1)な行為である。それに対して、「書くという行為は、話すことのようにその場で消えてしまうのではなく、文字として残る。そのことによって、「書く」ことは公共的(注2)な行為になる。
たとえば、「あいつバカだよね」と言ったとしても、にこやかに笑いながらであれば、話す当人が、バカだと批評している相手のことを貶して(注3)いるわけではなく、①愛情を込め、好意をもって言ったのだと伝わる。
(ア)、それを文章で書いてしまったら、どうだろうか。その場の雰囲気やニュアンス(注4)がかなりうまく表現されていないと、「あいつはバカだ」という言葉がそのまま文字として定着してしまう。話し言葉のニュアンスは、②書き言葉ではかなりうまく表現しないかぎり伝わらない。それが③書き言葉-一文字の怖さである。
(齋藤孝「原稿用紙10枚を書く力」大和書房刊による)
(注1)プライベートな:個人的な
(注2)公共的(こうきょうてき):個人的でなく大勢の人にかかわる
(注3)けなす:悪い点を取り上げて非難する
(注4)ニュアンス:表現などの微妙な意味
1.「バカだ」という言葉が、①愛情を込め、好意をもって言ったのだと伝わるとあるが、どうしてそうなるのか。
A.文字の書き方によって気持ちを示すことができるから。 |
B.表情や言い方によって気持ちを示すことができるから。 |
C.周りの様子に合わせて話し言葉のニュアンスで書くから。 |
D.批評していないから。 |
A.話言葉をちゃんと使えば真の意味が伝わる |
B.書き言葉をちゃんと使えば真の意味が伝わるかもしれない |
C.書き言葉をちゃんと使えば真の意味が絶対に伝わる |
D.話言葉をちゃんと使えても真の意味が伝われない |
A.ところで | B.しかし | C.だから | D.そして |
A.文字だけでは、その場の雰囲気やニュアンスが伝わりにくく、誤解されるから。 |
B.書き言葉の表現は難しいから。 |
C.書いたものは大勢の人が見るから。 |
D.書くときに使う紙がもったいないから。 |
A.書くと文字が残るが、話すのは一時的なものなので、何を言っても問題ない。 |
B.書くほうが、自分の真の気持ちを伝えやすい。 |
C.話すほうが、言葉には表れていないニュアンスを伝えやすい。 |
D.話すことも書くことも、同じだ。 |
【推荐2】夢に本屋が出てきたことがある。書棚で何かを探しているのだが、( ア ) は昔故郷にあった小さな店なのだ。子供の頃から通っている。漫画雑誌の発売日に駆け込んでいた。文庫本の棚では好きな作家のおもしろさに出会った。
自分の中では、本屋の原型なのかもしれない。これからの子供たちには縁のない話になるだろうか。身の周りから書店がどんどん消えている。小さな街でも。そして大都市でも。
東京の赤坂駅周辺にいくつかあった一般書店が、全てなくなった。文教堂赤坂店では、店の前に従業員一同の名で紙が張り出されたという。「書店という事態は世の中に街に必要とされなくなっているのだろうか?」
インターネット通販は確かに便利だ。それでも書店に入るのは自分の感心を広げてくれる気がするからだ。書店員の「お薦め」に、こだわりを感じることがある。ネット通販の「あなたへのお薦め」では会えない本がある。
西曆79年、火山の噴火で滅びた古代ローマのポンペイ(庞贝) には、すでにこんな本屋があった。白く塗った壁に赤い文字がある。書かれているのは新作の発売日だったり、最新の翻訳版のお知らせだったりだ。
大げさに言えば、書店は人類の文明とともにあるのだろう。私たちの代で失われてしまうなんて絶対あり得ない。そう断言する自信が持てなくなるほどの書店消失が続いている。
1.文中の ( ア ) に入れるのに適当なのはどれか。A.ここ | B.そこ | C.あそこ | D.どこ |
A.今の書店では漫画雑誌などが少ないから |
B.書店より、今ネットで本を買うほうが人気があるから |
C.故郷では、書店はもうすべてなくなったから |
D.身の回りの書店はどんどん消えていくから |
A.書店がとても便利だから | B.書店は文化の証だから |
C.書店では感心を広げてくれるから | D.書店でこだわりが感じられるから |
A.それは世界初の書店だ。 | B.それは今の書店と似ている所がある。 |
C.それは火災でなくなった。 | D.そこの本は壁に書かれている。 |
A.書店は人類の文明そのものだ。 |
B.書店の価値は今もう消えてしまった。 |
C.書店の消失は残念なことだ。 |
D.書店は私たちの代で失う。 |
【推荐3】夢に本屋が出てきたことがある。書棚で何かを探しているのだが、そこはむかし郷里にあった小さな店なのだ。子どもの頃から通い、マンガ雑誌の発売日に駆け込んでいた。文庫本の棚では星新一の面白さに出会った。
自分のなかでは本屋の原型なのかもしれない。これからの子どもたちには縁のなし話になるだろうか。身の回りから書店がどんどん消えている。小さなまちでも、そして大都市でも。東京の赤坂駅周辺にいくつかあった一般書店が、全てなくなったと本紙東京版の記事で知った。最後に閉店した文教堂赤坂店では、店の前に従業員一同の名で紙が張り出されたという。「書店という業態は世の中に街に必要とされなくなっているのだろうか?」
アマソン(亚马逊)などのインターネット通販は確かに便利だ。(ア)書店に入るのは自分の関心を広げてくれる気がするからだ。書店員の「おすすめ」に、こだわりを感じることがある。ネット通販の「あなたへのおすすめ」では出会えない本がある。
西暦79年、火山の噴火で滅びた古代ローマのポンペイ(庞贝)には、すでにこんな本屋があった。白く塗った壁に赤い文字がある。書かれているのは新作の発売日だったり、最新の翻訳版のお知らせだったり(ジャン-イヴ・モリエ著『ブックセラーの歴史』)だ。
おおげさにいえば書店は人類の文明とともにあるのだろう。私たちの代で失われてしまうなんて絶対(イ)。そう断言する自信が持てなくなるほどの書店消失が続いている。
1.「本屋の原型」とはどの店を指すか。A.むかし郷里にあった小さな書店 | B.文教堂赤坂店 |
C.マンガ雑誌を発売する書店 | D.星新一の作品に会える書店 |
A.ところで | B.あるいは | C.すなわち | D.それでも |
A.大通りや路地を問わず本屋は少なくなってきた |
B.東京の赤坂駅周辺に一般書店はすべてなくなった |
C.昔日本の書店の壁には発売日やお知らせなどの情報が書かれていた |
D.一般書店ではネット上のおすすめにはない本に出会えることがある |
A.ありえる | B.ありえない | C.確かだ | D.否定できない |
A.書店が消えつつある現状への憂慮を示す |
B.子供の頃に行った本屋さんへの懐かしさを示す |
C.日本の書店がどんどん少なくなってきた原因を探す |
D.アマゾンなどのネット書店の便利さを肯定する |