山で出会う動物で、もっとも生命の危険を感じるのが熊である。本州の南側で出会う熊はッノワグマであり、1万頭以上も生息している。(ア)北海道にはヒグマがおり2千頭前後がル息しているといわれる。
警戒をしていても熊と会った瞬間は声が出ない。しかし急激な動きは禁物で、できるだけ熊から目を離さないようにし、ゆっくりと動いて熊から離れるようにすること。
熊のなかでも怖いのは子熊。かわいいのでつい近寄りたくなるが、子熊は母熊と一緒にいるとが多く、母熊は遠くから子熊を見ているケースが多い。そのため子熊にかまう(逗弄)と倍害を加えられている」と思い込んで興奮した状態で飛び出してくるのだ。これは熊だけでなく、野生動物全般的にいえること。
対処法としては熊鈴がある。熊鈴の効果についてはいろいろといわれるが、あるガイドは2か月の間に6回も熊と出会ってしまったそうである。6回とも出かけた場所が小屋の近場ということもあり、熊鈴をつけていないときであった。そう考えると、熊鈴には効果があると思える。また北海道では多くのガイドが熊撃退スプレー(喷雾)を所持している。しかし飛行機には持ち込めなかったり、熊と5~10mほど近づかないと効果がなかったりするため、無理をして持つ必要はないだろう。
(能勢博他『科学が教える山歩き超入門』エクシア出版)
1.(ア)に入れるのに適当なのはどれか。A.また | B.しかし | C.そこで | D.たとえば |
A.早くそばから離れること | B.助けを求めること |
C.こっそりと熊の視線から離れること | D.警戒して小熊に近づくこと |
A.かまっていると子熊に攻撃されるから |
B.うっかり近寄ると母熊に襲われるから |
C.ゆっくり離れても子熊は後ろからついてくるから |
D.目を離したすきに子熊に荷物を取られるから |
A.熊鈴がついている山小屋に熊が現れたことがないから |
B.あるガイドは熊鈴をつけていない時にだけ熊に会ったから |
C.熊撃退スプレーより効果があると研究で明らかになったから |
D.熊鈴があると,熊に会う回数が増えるから |
A.あまり効果がないから |
B.持つのは面倒だから |
C.持ち込むのが禁止だから |
D.色々制限があって、実用的ではないから |
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【推荐1】私たちはものを見る時、目の前の世界をそのままそっくり見ているわけではありません。 ① まさかと思うかもしれませんが、これは本当のことです。
よく目をカメラにたとえて説明することがあります。なるほど、目もカメラもレンズで光をとらえる仕組みはとても似ています。でも、それから先に進むと根本的に異なってきます。カメラはレンズがとらえるものを忠実にフィルムに再現します。一方、私たちは目のレンズがとらえ、網膜に映った像のすべてを情報として受けることはしません。
たとえば、あなたが公園で友人の写真をとりました。できあがった写真を見て②あなたはびっくりしました。映した時には気が付かなかったのに、友人の少し後ろに見知らぬ人が立っていたからです。カメラのレンズがとらえたものは、あなたの目のレンズにも同じように入ってきていたはずです。でも、あなたは友人にばかり注意を向けて、片隅に立っていた見知らぬ人のことは、まるで意識していなかったことになります。
日通っていた道で、ある日突然、工事のために建物が取り壊されてしまったのを見て、そこにどんな建物が建っていたのかまったく思い出せないことはよくあることです。③______と思い知らされます。
このように、私たちはあまり興味のないものや重要でないものは見過ごしてしまい、 関心を持ち、注意を引き付けるものを選び取って見ていきます。
1.①「まさかと思う」とあるが、ここではどういう意味か。
A.確かにそうだと思う。 |
B.そんなこともありうると思う。 |
C.その可能性もあると思う。 |
D.そんなことはあり得ないと思う。 |
A.友人がその写真を見て怒ったから |
B.友人以外にもう一人が入っているから |
C.カメラのレンズと目のレンズはまったく同じだから |
D.目もカメラもレンズで光をとらえる仕組みはよく似ているから |
A.見ていたのだが、忘れたんだ。 |
B.見ていないようで、見ていたんだ。 |
C.見ているようで、見ていなかったんだ。 |
D.見たくないのだが、見てしまったんだ。 |
A.カメラは忠実にとらえるが、人の目は選択的にとらえる。 |
B.人の目は忠実にとらえるが、カメラは選択的にとらえる。 |
C.カメラも人の目も忠実にものをとらえる。 |
D.カメラも人の目も選択的にものをとらえる。 |
A.人の目はカメラのレンズに及ばない。 |
B.人の目とカメラのレンズはよく似ている。 |
C.人の目には関心のあるものしか映らない。 |
D.人の目はカメラのレンズのよう に機能すべきだ。 |
【推荐2】人間が成長するのは、なんといっても仕事だと思うんです。仕事とは、嫌なことも我慢して、他人と話し合いながら自己主張していくこともあります。ずっとその試練に立ち向かい続けている人は、人間としての強さも確実に身につけていきます。
家庭生活や子育てで人間が成長するということ自体は否定しません。しかし、それは仕事での成長と( ア )。(中略)仕事で嫌なことにも堪えていく胆力を鍛えていれば、子供が泣いたくらいで慌てない人間力は自然に身についているのです。(中略)
女性も働き続けたほうがいい理由は、精神論によるだけではありません。少なくとも私にとっては、人が稼いできたお金に頼って生きていく人生は考えにくい自分のほしいものを、自分の稼いだお金で買うということは当たり前に必要なことなんです。
( イ )、それはすべての人の感覚ではないでしょう。「自分が家庭をしっかり守っているから、夫は何の心配もせずに仕事ができます。だから、私を養われて当然なのだ」と考える人がたくさんいるのも知っていますし、それを否定する気も少しもありません。でも、自分の食べ物を買うためのお金は自分で稼ぎ、もしも夫といるのが嫌になったら、すぐに離婚できる経済状況の中で結婚生活を続けているからこそ、確認できる夫婦の愛情ってあると思うんです。
1.筆者によると、人間が成長するのに最も必要なものは何か。A.子育てを通して、自分の思い通りにならないことを知ること |
B.社会の中で、嫌なことにも耐えながら努力を続けること |
C.家庭生活の中で、家族のために努力すること |
D.働いてお金を稼ぎ、家族のために使うこと |
A.比べません | B.比べます | C.達します | D.達しません |
A.もしかすると | B.このように | C.なぜかというと | D.もちろん |
A.自分を養ってくれる夫がいるからこそ生まれるもの |
B.妻が家庭を守り、夫が仕事に集中してお金を稼ぐこと |
C.いつでも離婚できるという緊張感の中で確かめられるもの |
D.妻も夫も経済的に自立し、お互いに自分の必要なお金を自分で稼ぐこと |
A.育児を通して人間として成長した人は、仕事上の嫌なことにも耐えられる |
B.自分の考え方と合わない意見に従うことは成長の邪魔になる |
C.主婦として夫を支えることが人間的な成長につながる |
D.社会の中で身につけた忍耐力は育児にも役に立つ |
【推荐3】洋風化していない食事、つまり昔から食べてきた伝統的な和食のほうが健康によいと考える人たちがいる。しかし、伝統的な和食を食べていた時代の日本人は、けっして今のように長寿ではなかったし、健康でもなかったし、体格もよくなかった。日本人が健康で長寿になったのは、第二次世界大戦後に、主としてアメリカの影響で、日本人の食事が洋風化してからのことである。戦後、食事が急激に洋風化した約30年間で、日本人の寿命や体格は急に伸びたのだ。
健康と長寿に貢献する食事というのは、日本の伝統的な和食ではない。和食に乳製品や肉類の食料が加わり、野菜や果物の種類が豊富になった。そして、食塩の摂取量が減り、卵を毎日食べられるようになり、エネルギー(能量)が増えた。そのおかげで、日本人の健康度がのぼり、寿命も延ばしたのである。
伝統的な和食ではなく、このような栄養バランスに優れた食事を、研究者たちは日本型食事と呼んでいる。年代で言えば、昭和30年代から40年代に、平均的な日本人が食べていた内容なのだという。
(ア)、現代では、洋風化が行きすぎてしまい、理想的といわれている日本型食事よりも欧米型食事に近づきすぎているのだそうだ。それを少し戻すためには伝統的な和食のよさを取り入れる必要があるのである。
1.この文章で述べた日本人の寿命が延びた要因はどれか。A.第二次大戦後、食事の栄養バランスがよくなり、エネルギーが増えたから |
B.第二次大戦後、和食から洋食に完全に変わったから |
C.昭和30年代から40年代に、平均的な欧米型食事をとっていたから |
D.昔から今日まで、伝統的な和食を中心とした食事を続けてきたから |
A.それでは | B.また | C.つまり | D.しかし |
A.欧米型食事 | B.今の日本型食事 | C.伝統的な和食 | D.理想的な日本型食事 |
A.栄養パランスがよい食事が時代によって違う。 |
B.健康のために戦前の伝統的な和食に戻るしかない。 |
C.日本型食事は日本伝統的な食事よりも欧米型食事よりも栄養バランスがいい。 |
D.日本伝統的な食事が健康に悪いことが分かって、日本人は欧米型食事を選択したのだ。 |
A.伝統的な和食でも欧米型食事でも独自の良さがある。 |
B.エネルギーを取るには、やはり欧米型食事を取るほうがいい。 |
C.やりすぎの欧米型食事よりかえって伝統的な和食のほうが健康にいい。 |
D.今は欧米風の食事が多すぎて、バランスのために和食のいいところを取り入れるべきだ。 |