1 . 生きている言葉は常に変化するものであり、それは誰にも押しとどめることはできない。多少変化の速度を遅くしたり、( ① )ある方向へ向けて変化を(注 1)誘(ゆう)導どうすることはできるとしても、変化を止めることは人間にはできない。
今使われている日本語が(注2)未(み)来(らい)永(えい)劫(ごう)このままの状態を保つとは、さすがに誰も考えていないだろう。変化することは分かっているはずなのに、実際にその変化を(注 3)目の当たりにすると、②「これではいけない」という気になる人が多いのも事実なのだ。これは、つまり強い(注4)規き範(はん)意(い)識(しき)が働いているということに他にならない。
言葉について冷静になれる人は少ない。自分が身につけたものを最善、最上と思ってしまう人は多い。中には例外的に逆の人もいるが、たいていの人は自分の言葉がいちばんよいのだという思いこみをしている(教育について似たようなことが言える)。だから、「近ごろの若者の言葉づかいはなってない」と思う年寄りは多い。③自分たちが若かった頃、同じようなことを大人たちから言われていたことはすっかり忘れているのだ。何かにつけて「近ごろの若者は」という言い方は、ずいぶん昔からされていたようだが(エジプトのピラミッドの中の落書きにそんなのがあったという話を聞いたことがある)、言葉に関しては特にそういうことをいいたくなるものらしい。しかも、④奇妙なことに最近では、年輩者から日本語を乱しているとして非難されてい若者自身が、「日本語が乱れている」と考えるようなのだ。
(鈴木義里『日本語のできない日本人』中公新書クラレ)
(注 1) 誘(ゆう)導どうする:ある方向へ行くようにさせる
(注 2) 未(み)来(らい)永(えい)劫(ごう):これから先ずっと
(注 3) 目の当たりにする:見る
(注 4) 規き 範(はん)意(い)識(しき):ルールを守るべきだという考え
1.( ① )に入ることばはどれか。
A.そこで | B.しかし | C.それに | D.あるいは |
A.言葉の変化について行けなくて、困っている人が多いから |
B.言葉の変化がこれからもずっと続けていくと考えている人はいないから |
C.言葉が今のままで変化しないと思っている人はほとんどいないから |
D.言葉の変化に対して、自分の言葉を基準にして考えてしまう人が多いから |
A.若者の言葉づかいをよくないと思っている年寄り |
B.大人たりから言葉づかいを注意されている若者 |
C.若者と同じような言葉づかいをしている年寄り |
D.言葉づかいについていつも反省している若者 |
A.言葉を乱れているのが、若者ばかりでなく年(ねん)輩(ぱい)者しゃにも見られること |
B.若者が言葉を乱れていると言う年輩者の言葉も、乱れていること |
C.言葉を乱れていると言われている若者自身が、言葉の乱れを感じていること |
D.若者の言葉が乱れていると言う年輩者が多いことは、昔も今も変わらないこと |
A.若者の多くが、言葉の乱れについて注意しなければならないと感じている。 |
B.自分の言葉が一番よいと考える人が多いと、言葉の変化は乱れと考えられてしまう。 |
C.年輩者の多くは、最近の若者の言葉の乱れはしかたがないと思っている。 |
D.年輩者も若かったころは言葉が乱れていたので、言葉が乱れるのはしかたがない。 |
2 . 病気というものはいずれにしろ不愉快なものであるが、 最近流行の「健康病」というのは、定義どおり、本人は病気とは思っていないので、それによる被害が先行するところが恐ろしい。①健康病とは、簡単に言ってしまうと、ともかく「健康第一」で、ひたすらそのことに打ち込み、他のことは無視してしまう。それから生じる②近所迷惑などを構いなし、という点でほとんど病気の状態であるが、本人はそれに無自覚である場合のことを言う。
たとえば、Aさんは食事に関して極めてうるさい。( ③ )味のことではない。何かの本でコレステロール(胆固醇)が悪いと読むと、コレステロールを目の敵にして、これはよくないとか、これは食べ過ぎてはならないとかやっているが、今度は、友人からコレステロールも有益であるなどと聞くと、急に不安になってきて、あちこちの栄養学の本を読み始める。 そして、「適度のコレステロール量とは何か」という、④Aさんにとっては人生の大問題につき当たる。「専門家は勝手なことを言って当てにならない」と嘆く。自分なりの計算に基づいて、あれがよいとか悪いとか言い始める。これを食事の度に聞かされている家族は、せっかくの食事のときの楽しみを奪われるし、そもそもAさんが食事を味わうという楽しみを放棄してしまっていることになる。
1.①「健康病」とあるが、その説明について、正しいのはどれか。A.健康をあまりにも重視し、体の小さな不調も病気だと勘違いしてしまうこと。 |
B.「健康第一」を心がけ、健康を保つためによくない習慣をいっさいやめること。 |
C.「健康」を追求するために、理性を失い、度を超すことをやってしまうこと。 |
D.相手、場所をかまわず、健康の理論だけを唱え、他人の気持ちを傷つけること。 |
A.自分が病気になって、他の人に面倒を見てもらうこと。 |
B.健康を何より重視し、他人のことを構う暇がないこと。 |
C.健康に対する過剰な心配でほかの人を困らせること。 |
D.自分の病気は、他人にとっても不愉快なものであること。 |
A.それで | B.といっても | C.要するに | D.それから |
A.コレステロールが悪いと栄養本に書いてあるから。 |
B.友達にコレステロールは健康にいいと教られたから。 |
C.コレステロールの量が適度でないと、健康に有害であるから。 |
D.健康につながることを何より大事だと考えているから。 |
A.「健康病」にかかった人は、家族と一緒に食事をすることの楽しみを知らない。 |
B.「健康病」にかかった人は、栄養バランスを大事にする一方、料理の味をあまり気にしない。 |
C.「健康病」 にかかった人は栄養学の専門家の話を信じ込んでいる。 |
D.「健康病」にかかった人は無自覚のうちに、他人に迷惑をかけることがある。 |
A.に対する | B.にとっての | C.としての | D.における |
A.つつ | B.こそ | C.でも | D.さえ |
5 . 随着科学技术的进步,尤其是AI技术的发展,人们预想未来社会将会发生很大的变革。请以「未来社会への想像」为题,写一篇短文。
写作要点:1.展开想象,谈谈你想象的未来社会是什么样子的。
2.写写你对未来社会的期待。
写作要求:
1.字数为300~350字。
2.格式正确,书写清楚。
3.使用“です、ます”体。
A.くれない | B.もらいたい | C.あげない | D.もらえない |
7 . ある調査会社が全国20歳以上の男女を対象に、「健康管理」について調査を実施した。有効回答者数は 999名だった。
調査を行った有効回答者のうち、「自分のことを健康だと思うか」との質問に、「非常に健康だと思う」「まあまあ健康だと思う」と回答した人は67.7%であり、2/3以上が自分のことを健康だと思っていることがわかった。また、「日常的に自分の健康を管理しているか」との質問に、「管理している」「時々管理している」と回答した人は 70.6%で、回答者全体の( ア )が日常的に自分の健康を管理している。抱えているストレスについて尋れたところ、回答者全体の72.2%が「ストレスを抱えている」と回答し、45.8%が「ストレスを解消できている」と回答している。また、「自分のことを非常に健康だと思う」人の72.0%、「まあまあ健康だと思う」人の 53.8% が「ストレスを解消できている」と回答している一方で、「あまり健康だと思わない」人の 28.4%、「まったく健康だと思わない」人の 19.3% が「ストレスを解消できている」と回答。「ストレスが解消できているかどうか」が健康だと思えるかどうかに関係すると言える。自身を健康に導く(引导)ためには、抱えてしまったストレスを解消することがポイントだ。
1.次の4人の中で調査対象となるのは誰か。
A.17歳の高校生 | B.33歳の会社員 | C.10歳の小学生 | D.14歳の中学生 |
A.約68% | B.約12% | C.約22% | D.約32% |
A.7割以上 | B.3割以上 | C.7割以下 | D.3割以下 |
A.全回答者の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
B.全回答者の中で、「自分のことを非常に健康だと思う」と答えた人の割合 |
C.「自分のことを非常に健康だと思う」人の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
D.「まあまあ健康だと思う」人の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
A.ストレスを抱える。 | B.ストレスを解消する。 |
C.日常的に自分の健康を管理する。 | D.自分のことを健康だと思う自信を持つ。 |
A.あげて | B.くれて | C.もらって | D.やって |