5 . 私の住む町には「花山池緑地」という場所がある。町には多くの家が建ち、木々も滅っているのだが、ここにだけは昔のままの緑が多く残されている。この辺りは、昔からきれいな水が地下から出てくるところで、今でも、珍しい草木や生き物が数多く見られる。
以前、ある建設会社がこの辺りに大きなマンションを建てる計画を発表した。花山池の自然を守ろうという動きが始まったのは、そのときだった。町に住む人たちが、この場所の価値をわかってもらおうとする活動を始めたのである。それが大きな反対運動になり、役所はこの場所に「花山池緑地」と名前をつけて、マンションの建設などが制限される場所に指定した。
町の人たちは、今も「花山池緑地を守る会」のメンバーとして、役所と協力しながら、この場所の自然を守る活動を続けている。
「守る会」の人たちは、月に数回、伸びすぎた木の枝を切ったり、雑草(注1)や外来種(注2)の草木を取ったりしている。何も世話をせずにそのままにしておくと、外来種の草木が増えたり、日光が当たりにくくなったりして、昔からあった珍しい草木がなくなってしまう可能性が高い。環境が変化すると、そこで生きる生き物の種類も変わってしまう。
今、この場所は普段は自由に入れないようになっているが、1年に数回行われる自然観察会の時には、大勢の人が緑地の中を歩いて、珍しい草木や生き物を観察することができる。
「花山池緑地」の自然は、このりようにして町の人の努力によって守られているのである。
(注1)雑草:ここでは、不要な草
(注2)外来種の:ここでは、その場合に以前はなかった種類の
1.
「私」の町はどのような町か。A.家が多くなり、昔より緑が少なくなってきた町 |
B.家がたくさん建っているが、あちこちに緑が残されている町 |
C.町全体に緑が少なくなり、住む人が減ってしまった町 |
D.町全体に緑が増えて、住む人も増えてきた町 |
2.
そのときとあるが、それはいつか。A.ある建設会社が大きなマンションの建設計画を発表したとき |
B.町に住む人たちの中に花山池の自然を守ろうとしう動きが始まったとき |
C.マンション建設計画に対する反対運動が大きくなったとき |
D.役所が土地の利用を制限することにしたとき |
3.
町の人たちは、なぜ「花山池緑地」の自然を守ろうとしたのか。A.役所と町の人が協力し合えるような機会を持つことが必要だと考えたから |
B.町の人がいつでも自然の中で過ごして落ち着ける場所を残したいと考えたから |
C.珍しい草木や生き物が生きられる、価値のある場所を残したいと考えたから |
D.観察会などを行って、自然について学べるような機会が必要だと考えたから |
4.
「花山池緑地」を守るために、「花山池緑地を守る会」の人たちはどうしているか。A.環境が変わらないように草木の世話をする |
B.何も世話をせず、草木をそのままにしておく |
C.新しい種類の草木を植え、世話をして育てる |
D.あまり世話をしなくても育つ草木を増やす |
5.
文章の内容と合っているのは、どれですか。A.「花山池緑地を守る会」の人たちは町全体の緑を増やすために努力している |
B.「花山池緑地を守る会」の人たちは「花山池緑地」の植物を増やすために努力している |
C.「花山池緑地を守る会」の人たちは「花山池緑地」の昔からあった珍しい草木を守るために努力している |
D.「花山池緑地を守る会」の人たちは毎日「花山池緑地」の植物の世話をしている |