6 . 現代社会では、スマホは普及率が高く、便利なものになっている。しかし、プラス面だけでなく、マイナス面も重視すべきである。
まず思い出されるのは健康面への悪影響である。長時間スマホを見ていると、視力が低下したり、慢性的な頭痛や肩こりに悩まされたりすることがある。また、スマホで使用されるブルーライト①も、睡眠不足の原因になると言われている。「ブルーライト」とは、可視光線の中で、最も紫外線に近く、エネルギーが強い光のことである。だから、角膜や水晶体で吸収されず、網膜に直接届くのである。朝ブルーライトを太陽光から浴びることで身体は活動を活発化するのだが、夜遅くまでスマホを見ていると、ブルーライトの刺激によって身体が昼間だと錯覚してしまう。(ア)、脈拍や体温、血圧などを低下させる眠気を引き起こす「メラトニン②」という物質が分泌されず、眠れなくなってしまうのだ。その結果、体内時計がくるくなり、睡眠障害になることもある。
健康面のほか、記憶おいても問題を引き起こすと認識する人は少ない。スマホで文字を読む時は、スワイプやスクロールをしながら③読むので、どうしても読みが浅く、表面的にしか理解できなくなる。記憶には、すぐに忘れる「短期記憶」と比較的長く覚えている「長期記憶」がある。紙の本をじっくりと理解しながら読むような深い読みの場合、内容が自分の知識や経験と結びつくため、知識が短期から長期記憶に移されて忘れにくくなるのだが、浅い読みの場合、内容が短期記憶に保存されるだけなので、すぐに忘れてしまうのだ。
「諸刃の剣」であるスマホは言うまでもなく便利さをもたらすが、悪影響を無視しないで利用すべきなのではないかと思っている。
注释:
①ブルーライト:蓝光
②メラトニン:褪黑素
③スワイプやスクロールをする:(手指)滑动(屏幕)和(计算机文本等)上下左右移动
1.
ブルーライトに関することとして、正しいのはどれか。A.光の中で、最も紫外線に近い。 | B.エネルギーが強まらない。 |
C.角膜や水晶体で吸収される。 | D.網膜に直接届く。 |
2.
文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。3.
スマホを遅くまでいじって、睡眠障害になる仕組みはどれか。A.ブルーライトが明るすぎ、身体が昼間のような環境にあり、メラトニンが分泌されないで、眠れなくなる。 |
B.ブルーライトの刺激で、身体が昼間だと錯覚し、メラトニンが分泌されないで、眠れなくなる。 |
C.ブルーライトを浴びることで、身体は活動を活発化し、眠気を引き起こさない。 |
D.ブルーライトの刺激で、脈拍や体温、血圧を低下させ、眠気を引き起こさない。 |
4.
長期記憶を得るには、どうするか。A.浅い読みで、表面的にしか理解する。 |
B.浅い読みで、理解するまで何度も読む。 |
C.深い読みで、読む内容を自分の知識や経験と結ばれる。 |
D.深い読みで、知識が長期記憶に移されるまで長く読む。 |
5.
文章の内容に合っているのはどれか。A.スマホのマイナス面を無視してもいい。 |
B.スマホの使用は睡眠に影響を与えない。 |
C.スマホで文字を読む場合は、何も覚えられない。 |
D.スマホを偏りのある認識で使用するものではない。 |