1 . もともと、日本人は詩との出会いがよくないと思う。
大多数の人にとって、詩との出会いは国語教科書の中だ。はじめての体験、新しい魅力、感じとるべきことが多すぎて、詩歌などゆっくり味わう暇のない年齢のうちに、強制的に詩を与えられる。それを「よいもの」「美しいもの」として「読み解くべきもの」だと教えられる。そして、この行にはこういう技巧が使ってあって、それが作者のこういう感情を効果的に伝えている、などと解説される。それが終われば理解度をテストされる。
こんな出会いで詩が好きになるわけないと思う。子どもの大好きな漫画だって、こんなこちこち(僵化)のやり方で技巧を解説され、「解釈」を定められ、学期末のテストで「作者の伝えたかったこと」を書かせられたら、みんな退屈になるにちがいない。詩を読む時の心理的ハードル(难度)はこうして高くなるのだ。
人が何かを突然好きになり、その魅カが感じられる時、その対象の「意味」や「価値」を考えたりはしないものである。意味など分からないまま、ただ格好いい、かわいい、おもしろい、目が離せない、と思うのがあたりまえである。
詩とはそのように出会ってほしい。
1.文中の「それ」は何を指すか。A.詩 | B.魅力 | C.体験 | D.教科書 |
A.詩歌の作者 | B.大多数の読者 | C.国語の教師 | D.詩を読む生徒 |
A.詩の美しさ | B.生徒の年齢 | C.作者の感情 | D.作者の技巧 |
A.解釈が自由だから | B.理解する暇がないから |
C.詩歌ほど面白くないから | D.解説の仕方がこちこちだから |
A.詩の魅力を感じてほしい。 | B.詩の価値を考えてほしい。 |
C.詩の意味が分かってほしい。 | D.詩の技巧が分かってほしい。 |
2 . 日本では季節が生活のいろいろな面に影響している。外国から来た自分にとってそれはとてもおもしろい。
いつも使う駅のそばに、有名な和菓子のお店がある。2月のある寒い日、ちょっと入ってみると、いろいろな形や色をした美しい生菓子が並んでいた。値段は高かったが、アルバイト代が入ったばかりだったので、一番かわいいのを一つ買って帰ることにした。私は「寒椿」というお菓子を選んだ。いつも公園で見る赤い椿の花を表現したお菓子だ。 そのままテーブルにかざっておきたいぐらい美しい上に、食べると味も素晴らしく、感激した。それ以来、「寒椿」のことが忘れられなくなった。でも、次にアルバイト代が入るまでがまんすることにした。月に一度あのかわいい姿と味が楽しめれば幸せだ。
さて3月のアルバイト代が入り、私はわくわくしながらその和菓子屋に入っていった。しかし、あの赤い花はどこにもなかった。お店の人にたずねておどろいた。「寒椿」は冬のお菓子なので、春には売らないのだそうだ。今度あの「寒椿」を楽しむには一年待たなければならない。
本当にがっかりしたが、そこにピンク色の「桜」というお菓子があることに気づいた。私はこの「桜」を買って帰った。これもまたとても美しく、おいしかった。そうか、もう春なのだ。そういえば公園の桜がもうすぐ咲きそうだ。この時、日本人の季節の楽しみ方が少しわかった気がした。
1.文中に「おもしろい」とあるが、何がおもしろいのか。A.駅のそばに有名な和菓子のお店があること |
B.日本の季節は春、夏、秋、冬の四つであること |
C.日本には美しい形をしたお菓子がいろいろあること |
D.日本の生活には季節が表されたものがたくさんあること |
A.この家はいつごろ建てられたのですか。 |
B.白いのと赤いのと、どちらがいいですか。 |
C.たくさんある中から、形のいいものを選びました。 |
D.電子辞書ならありますよ。どうぞ私のを使ってください。 |
A.美しいから | B.おいしかったから |
C.高かったから | D.食べるのを忘れたから |
A.公園でもうすぐ咲きそうな桜 |
B.公園に咲いている椿の花 |
C.寒椿という和菓子 |
D.桜という和菓子 |
A.毎月一回和菓子を食べる。 |
B.季節に合ったものを楽しむ。 |
C.前の季節のものをなつかしいと思う。 |
D.形や美しさを大切にして美しい食べ物を作る。 |
3 . 「またうどんか。」お皿の料理を見てアスカはため息をついた。初めてうどんを食べた時は感動したのを覚えている。でも毎日毎日うどん料理ばっかりじゃ感動どころじゃないよな。
そう思いながらもアスカは箸に手を伸ばした。だいたいこんなのってありなのか。うどん入りのクリームシチューなんて。とか思って一口食べたら、意外においしかった。なかなかいけるじゃないか、これ。シチューうどんとかいう名前で売り出せば、結構評判になるかもしれないぞ。お兄ちゃんなら5皿くらい食べられるんじゃないのか、いやいや、あの鉄の胃袋なら10皿はいけるかも。などと考えながら、アスカもつい2皿目おかわりする。
すると、パパとママが私の前に座った。(ア)かと思うと、「パパとママ、実は仕事でアメリカにいきます。でも、アスカは大好きなうどんが食べられなくなったら嫌でしょう。だから、おばあちゃんと二人で日本でお留守番してね。」なんて急に言い出すから驚いた。もっと驚いたのは、私のことを相当のうどん好きだと思っているってところ。ババとママは知らないみたいだけど、今はアメリカでもうどんは食べられるんだよ。ブラウン先生がそう言っていたもん。
1.文中に「感動どころじゃないよな。」とあるが、どうしてですか。A.これ以上ものを食べられないから。 |
B.うどんはあまり好きじゃないから。 |
C.毎日うどんばかりだったから。 |
D.うどんは珍しくないと思ったから。 |
A.おいしくないと思っていたから。 | B.初めて食べた味だったから。 |
C.見たことないものだったから。 | D.値段のわりに美味しかったから。 |
A.たくさん食べる | B.かたい胃袋 |
C.好き嫌いがない | D.食べるのが好き |
A.おいしい | B.どうしたの | C.大丈夫 | D.かわいそう |
A.私はうどんが好きだということ。 |
B.私はうどんが嫌いだということ。 |
C.うどんはアメリカにもあるということ。 |
D.うどんは日本料理だということ。 |
4 . 昔のことです。一人のさむらいがある農民のうちへ来て一晩泊めてくれと頼みました。
「家には布団がありませんが、よろしかったらどうぞお泊まりください。今晩はとても寒うございます。このござ(席子)をかけてお休みください。」
「いや、私は何度も戦いをしてきた、その時はいつも家の中で寝ないで野原や木の下などで寝て、ものをかけて寝たことなどはない。心配は要らない。」
こう言ってさむらいはそこに寝てしまいました。しかし夜中になると、だんだん寒くなってきて、さむらいはとうとう我慢(忍耐)ができなくなりました。さむらいは家のものを起こして言いました。
「おい、おい、このうちのねずみにはいつも足を洗わせているか。」
「いいえ、そんなことはさせておりません。」
「そうか、それでは足が汚いな。踏まれると俺の着物が汚れる。ござをかけてくれ。」
1.さむらいは誰に頼みましたか。A.農民に | B.隣に | C.私に | D.友達に |
A.一晩泊まりたい | B.一晩泊めたい |
C.一晩泊まって下さい | D.一晩泊めてください |
A.何もない | B.貧しい |
C.あまり貧しくない | D.さむらいのうちと同じだ |
A.寒い | B.ちょっと寒い | C.非常に寒い | D.少しも寒くない |
A.戦いをする時 | B.ござをかける時 |
C.布団がない時 | D.泊まる時 |
A.布団をかけて寝た | B.布団をかけないで寝た |
C.寝る前に布団をかけた | D.布団をかけてから寝た |
A.昼間 | B.晩 | C.寝るとき | D.夜中 |
A.心配なので | B.ねずみがいるので |
C.寒いので | D.足が汚いので |
A.足が汚いこと | B.ねずみに足をあらわせること |
C.家のものをおこすこと | D.着物が汚れること |
A.農民に | B.ねずみに | C.家のものに | D.他人に |
だから、よい声を出すには、まず自分の人柄を磨かなければなりません。難しい言葉で言えば、全人的な意味での教養をたいせつにし、自分を一歩ずつ高めていく努力が必要だとされているのです。と同時に、ありのままの自分を素直に表すような努力もしなければなりません。ありのままの自分を素直に表す真実の声を出すには、どうしたらよいでしょうか。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。
A.けれども | B.実は | C.もちろん | D.つまり |
A.きれいな声だったから。 |
B.にごった、だみ声だったから。 |
C.心を打たれた声だったから。 |
D.優しい声だったから。 |
A.詩を朗読する声を聞いて、白秋の教養が素直に伝わってきたから。 |
B.詩を朗読する声を聞いて、白秋の詩作のすばらしさが素直に伝わってきたから。 |
C.時を朗読する声を聞いて、白秋の声がすばらしくてきれいだと思ったから。 |
D.時を朗読する声を聞いて、白秋の声がにごった、だみ声だと思ったから。 |
A.世界各国に共通する学問 |
B.偏りのない広い知識と豊な心 |
C.ありのままの自分を素直に表す心 |
D.自分を高めていくための両親の教え |
A.ありのままの自分を素直に表すような努力が一番重要だ。 |
B.自分を一歩ずつ高めていく努力が一番重要だ。 |
C.イメージアップをするために、だみ声を真似したほうがいい。 |
D.よい声を出すには、自分の人柄を磨かなければならない。 |