子どもというものは、生命力に満ちているし、可能性は無限です。ただし、緑豊かな美しい地球あればこそ、の話です。
地球上はとりあえず生物や人間であふれていますが、宇宙から見たら、太陽系だけに限ってみても、この地球という星に満ちている生命は貴重な存在です。その星の上で、寿命が延びたとはいうものの、たかだか百年にも満たない人間の命──( ① )、やっとこれから伸びようとする初々しい子どもの命を、こんなに粗雑に扱っていいとは思えません。
ぼくたち大人はまだいい。( ② )、いちばん悲惨なのは、なんといっても子どもたちです。彼らは大人よりもいつでも被害は甚大。
生体濃縮反応といって、放射能も薬害も、水俣病の有機水銀と同じように大人よりダメージが深い。同じ地域で同じ食物を摂取すると、親は、いたいけな我が子のほうが自分より先に苦しみ死んでいく姿を、見ることになりかねないということなのです。
それは親にとって、地獄の悲しみにも等しいものです。
「核戦争が起きようが、食品汚染で苦しもうが、みんないっしょならいい」という人がいるけれど、とんでもないこと。みんないっしょになんか死ねない。いちばん小さいもの、胎児、赤ん坊、子どもから滅んでいくことになるのです。そんなことにだけはしたくない。なんとしてでも、この世界を、この地球を、未来へとつなげていかねばならないと思います。
(手塚治虫『ガラスの地球を救え 二十一世紀の君たちへ』光文社)
1.「緑豊かな美しい地球あればこそ」何だと言っているのか。A.子どもは生命力に満ちて可能性も無限である。 |
B.地球上に生物や人間があふれている。 |
C.地球に満ちている生命は貴重な存在である。 |
D.人間の寿命が百年に延びた。 |
A.ところで |
B.そして |
C.しかし |
D.つまり |
A.それから |
B.それに |
C.しかし |
D.一方 |
A.大人が子どもたちの命を粗雑に扱っているから |
B.大人は自分たちで生きていけるから |
C.大人より子どもの方が大きな被害を受けやすいから |
D.核戦争や食品汚染で大人といっしょに死んでしまうから |
A.人間の短い生命をもっとのばすように努力しなければならない。 |
B.子どもを失って悲しんでいる親たちを助けなければならない。 |
C.この世界を守るために核戦争を起こさないようにしなければならない。 |
D.この地球を未来へつなげるために小さな命を守る努力をしなければならない。 |
相似题推荐
【推荐1】外出の時、一番疲れるのは体のどの部分かと問われれば、それは日本の場合、間違いなく耳である。車や工事の音なら、仕方ないとも思えるが、我慢できないのは一方的に浴ひせられる音楽である。
すぐ近くの駅に着くまでにも、商店街全体に設置されたスピーカーから流している曲、各商店やフアーストフード店などが店の外に向けて流している曲を最低5、6曲は聞かされる。しかも、それらは混ざり合って、全くわけが分からない。商店主は音楽を流すと客が寄ってくると信じているようだ。
JRに乗れば、各駅を発車するたびに珍妙な音楽が流される。しかも、音質が悪くてスピーカーが割れそうな音がしている。昔の発車ベルのほうが①_。かえって音楽よりもあの無機的な音のほうが耳障りではなかった。しかも、最近、駅のコンコースにBGMを流しているところもあり、この先、電車の中にも音楽を流そうなんてことにならないよう、祈るような気持ちである。そして、飲食店に入れば、ここでもBGMが、ボリュ一ムが大きければ大きいほど客の話し声も大きくなるので、若者向きの店では客同士がほとんど怒鳴り合っている。
こんな状況の後、音楽会に行ったとしても、耳はすでに使用済みのようなものである。特に微小なピアニッシモ(弱音)を味わうのはほとんど無理だと言ってよい。
ある公立ホールのアドバイザーをした時、すぐ近くの駅の「発車音楽」を含むすべてのスピーカー使用をやめてもらうこと、駅からホールまでの商店の店外に設置されたスピーカーの撤去、付近の飲食店でのBGMストップ要請を提案したが、だめだった。しかし、ホールという「点」だけでなく、周辺の環境まで考えてはじめて、「文化都市」つくりができると思ったのだ。
1.「間違いなく耳」とある、それはなぜか。A.街には、一方的に浴びせられる音楽があまりにも多いから |
B.すぐ近くの駅に着くまでにはいつも音楽を聞きながら行くから |
C.音楽を聞くことに我慢できないから |
D.街には車が非常に多く、工事をしているところも多いから |
A.商店街の店 | B.商店街に買い物に来る人たち |
C.商店街の店主たち | D.商店街で流されている曲 |
A.良かったというわけではない | B.音質が悪かった |
C.まだ良かった | D.おもしろかった |
A.すべての駅のコンコ一スにBGMを流してほしいこと |
B.この先、電車に音楽を流すことにならないでほしいこと |
C.電車の中には大きな音で音楽を流してほしいこと |
D.電車や駅のコンコースでは好きな音楽だけを流してほしいこと |
A.駅や商店街の人にBGMストップ要請をこれからも続けていきたい。 |
B.もう公立ホールのアドバイザーなどをするべきではない。 |
C.駅や飲食店でのBGMは「文化都市」つくりにとっては欠かすことができない。 |
D.日本は周辺の環境まで考えた「文化都市」つくりにはまだまだ遠い。 |
【推荐2】「小学一年生は漢字が苦手で、①半数近くが「八つ」を読めず、約3割が「一つ」と書けないことが7日、教員や大学教授らで作る「日本教育技術学会」の漢字習得度調査でわかった。小3以降で書き取りの力が急激に低下することも判明した。
調査ではテレビ視聴時間が「1時間以上3時間未満」のクラスと「書き」の得点(200点満点)を比較したところでほとんど差がないものの、小4.5では「3時間以上が」16点低くなった。
この記事で面白いのは低下するのが漢字の「読み書き」のうち「(ア)」の方だと言うことだ。私もパソコンを多用するようになって、漢字の書き取り能力の低下を実感しているが、「( イ )」より「( ウ )」の方がそれにかける時間が少なくなれば低下が著しいということだろう。
( エ )、引用記事の前半「八つ」「一つ」の間違いは、おそらく子供たちを含めた社会が生活の変化にその原因の一つがあるとも考えられる。機会があれば詳しい私見を述べたいが、簡単にいえば「1.2.3……」を「ひ、ふ、み……」と言う機会が「いち、に、さん……」と言う機会よりも少なくなってきていると思えるからだ。
1.①「半数近くが「八つ」を読めず、約3割が「一つ」と書けない」とあるが、それはなぜか。A.テレビを見過ぎているから |
B.パソコンを多用しているから |
C.子供たちの漢字能力全般が低下しているから |
D.「ひ、ふ、み……」を使う機会が減ったから |
A.ア:読み イ:書き ウ:読み | B.ア:書き イ:書き ウ:読み |
C.ア:書き イ:読み ウ:書き | D.ア:読み イ:読み ウ:書き |
A.しかし | B.なお | C.それで | D.これから |
A.子供たちの漢字能力の低下は、「読み」より「書き」の方が目立つ。 |
B.小学生の半数が「八つ」を読めないのは、本を読まなくなったからだ。 |
C.テレビの視聴時間を少なくすれば、漢字を読む能力はよくなるだろう。 |
D.パソコンの使用が増えると、次第に漢字が読めなくなる。 |
A.視聴時間と漢字能力 |
B.低下する漢字能力 |
C.漢字書き取り能力 |
D.漢字読み取り能力 |
【推荐3】わたしは毎日自転車に乗っているが、怖い思いをしたことが何度もある。狭い道路を自転車で走っていたときのことだ。車がわたしのそばぎりぎりの所をスピードを出して通り過ぎていき、わたしは倒されそうになった。とても恐ろしかった。その反対に、わたしの自転車が、もう少しで、歩行者とぶつかりそうになり、あわててブレーキをかけたこともある。もし、ぶつかっていたら、大怪我をさせたかもしれないと思うとぞっとする。
自転車が車とぶつかった場合、自転車に乗っている人が受ける被害はとても大きい。車を運転する人は(ア)車体で守られるが、自転車の人は、自分の体を守るものが何もないからである。車にはねられると、自転車に乗っている人は道路に投げ出されてしまうのである。
逆に、自転車が歩行者に被害を与える可能性あるということも考えなければならない。ゆっくり走っていても、ちょっとした不注意で、歩行者を強い力で地面に倒してしまうことがあるのだ。自転車に乗る人は規則を守って乗るべきである。携帯で話しながら乗ったり、歩道の真ん中を走ったりしてはいけない。
(イ)、車、自転車、歩行者は、それぞれが具体的な被害を想像できる力を持つことが望まれる。特に、車を運転する人は、自転車に乗る人はいつも危険を予測することが求められるのである。
1.筆者が自転車に乗っていて怖い思いをしたのは、どんなときか。A.ブレーキをかけたが、歩行者とぶつかってしまったとき。 |
B.車がそばを通ったときに、はねられて道路に逃げ出されたとき。 |
C.車に倒されそうになったときと、歩行者とぶつかりそうになったとき。 |
D.歩道を走っていて歩行者を倒してしまったとき。 |
A.しっかりした | B.はっきりした |
C.ゆっくりした | D.さっぱりした |
A.乗る人の体を守るものがないから、規則を守らなくてもいいもの。 |
B.車との事故では被害を受けるが、歩行者には被害を与える可能性があるもの。 |
C.歩行者にだけ気をつけて、注意して走らなければならないもの。 |
D.車や歩行者と比べると、具体的な被害を与えないもの。 |
A.すると | B.ところで | C.つまり | D.そして |
A.車に追い越されるときはブレーキをかけること。 |
B.大怪我をするので、あわててブレーキをかけないこと。 |
C.歩行者に被害を与えるので歩道を走らないこと。 |
D.いつも危険であることを考えながら乗ること。 |