中国から伝わってきた言葉には、「失敗は成功の母」という名言がありました。失敗しても、それを反省して、欠点を改めていけば、必ず成功できるという(ア)な意味を含んだ教訓です。
私は大学で機械の設計について指導していますが、設計の世界でも、「よい設計をするには経験が大切だ」などということがよく言われます。私はその言葉を「創造的な設計をするためには、多くの失敗が必要だ」と言い換えることができると考えています。人間は失敗から学び、さらに考えを深めていきます。つまり、失敗はとかく(往往)マイナスに見られがちですが、実は新たな創造の種となる貴重な体験なのです。
今の日本の教育現場を見てみますと、残念なことに「失敗は成功の母」という考え方がほとんど取り入れられていないことに気づきます。それどころか、重視されているのは決められた設問への解を最短で出す方法、「失敗しないこと」を学ぶ方法ばかりです。すなわち、今の日本人の学習方法では、真の創造力を身につけることはできません。
しかし、失敗を隠すことによって、次の失敗、さらに大きな失敗となってしまこいます。失敗から目を向けるあまり、結果として、「まさか」という致命的な事故が繰り返し起こるとすれば、見方を変えていく必要があります。つまり、失敗と上手に付き合っていくことが、今の時代では、必要とされているのです。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.浅薄 | B.濃厚 | C.真剣 | D.深刻 |
A.失敗は人間が学び、考えを深め、新たな創造の種となる貴重な体験だから |
B.失敗と上手に付き合っていくことが、今の時代では必要とされていないから |
C.マイナスのイメージでしか語られない失敗がどうしても小さく扱われがちだから |
D.失敗から始まるのは設計者の世界だけの話で、ほかの分野では失敗することがないから |
A.失敗を隠すことによって「まさか」という致命的な事故が繰り返し起こるから |
B.今の日本人にとって、「失敗は成功の母」という考え方がほとんど覚えていないから |
C.今の日本人が「失敗しないこと」を学ぶばかりで、自ら創造力を身につけようとしないから |
D.今の日本の教育現場で、決められた設問を最短で解決できる方法より、創造力がさらに重要だから |
A.成功に対する見方 | B.失敗に対する見方 | C.創造に対する見方 | D.事故に対する見方 |
A.「失敗」を「成功」に変えるには、創造力が何よりも重要だ。 |
B.社会人になったら、失敗している姿を他人に見せないほうがいい。 |
C.「失敗は成功の母」なので、先に考えず、失敗を繰り返すのが大切だ。 |
D.「失敗」そのものの見方や扱い方を改善できていれば、「失敗」を「成功」に変えることができる。 |
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【推荐1】この時期にはいわゆる五月病に関する原稿を依頼されることが多い。五月病は私が若いころに使われるようになった言葉だ。記憶では、大学に新しく入った若者が目標を失った時に起きる精神的な不調によく使われていたように思う。
まだ大学進学率が高くなかったころの話だ。憧れの大学に入り、専門的な勉強ができると期待に胸を膨らませていた若者が、何百人も入る大教室で行われる一方的な講義に失望してしまう。
このような状態になるのは大学生に限ったことではない。職場などでも私たちは新しい環境に馴染むためにかなりエネルギーが必要になる。特に他の人の気持ちを大切にする傾向が強い人ほど、新しい環境で疲れを感じやすいので、注意が必要だ。
新しい環境の仕組みやしきたり、他の人の考えもよく分からない。スムーズに仕事をしたいし、他の人と摩擦を起こしたくない。そう考えて発言・行動するが、それがその場にあっているかどうかもよく分からない。そのような時少しでもうまく行かないことがあると、大きな問題のように思えてくる。
いつの間にか一人相撲を取るようになり、ますます疲弊してしまう。このようなときは目の前の問題から少し距離を置き、自分がもともと期待していたことをもう一度確認してみるとよい。
期待があったからこそ、失望もあるのだ。現実は期待通りに進まないこともあるが、期待を意識し、実現するための方策を考えることで、期待に近づくことができるようになるし、心も元気になってくる。
1.文中に「五月病」とあるが、それは何を指すか。A.五月になったら、病気になりやすいこと |
B.何か変化が起こった時、精神的に疲れを感じること |
C.現実が進まない時、医者に診てもらうこと |
D.大学で何百人と一緒に同じ教室で授業を受けること |
A.他人の考えが自分と違って、説得するのに疲れるから |
B.人の考えを重視しなくて、摩擦が起こりやすいから |
C.他の人は自分と相撲をしなくて、落ち込んでいるから |
D.他人の考えを重視していて、疲れを感じやすいから |
A.疲れたと感じるとき | B.期待があるとき |
C.仕事を探したとき | D.他人の気持ちを重視するとき |
A.学生の頃の気持ちを思い出す。 |
B.他人がどう思っているかを考えないようにする。 |
C.自分が以前期待していたことを実現する方法を考える。 |
D.一人で考え込まず、他の人の意見を聞く。 |
A.すべての大学生 | B.人と付き合うのが苦手な人 |
C.会社で管理職をしている人 | D.他人の気持ちより自分の気持ちを重視する人 |
【推荐2】この間、授業で景気について学んだ。「商品が売れれば企業は生産を増やす。そして、利益が増え、労働者も多く雇用し、給料は上がり、物価も上昇する。これは好景気の時に起こる現象である。でも、最近のニュースでは、1世帯あたり(每个家庭)の平均所得が下がっていると言われている。これから先は、こういう状態が続いていくかもしれない。そうすると、自分でお金を管理する力がもっと必要になっていくと思う。
(ア)、とにかく節約して、貯めればよいというわけではない。お金は回っているものだ。わたしたちがものを買った時に払ったお金。それは店にいり、仕入れ(进货)の資金になり、店の人の給料にもなる。店に利益が出れば、新しい設備、新しい店舗ができる。そして、店の人はもらった給料を使う。このようにお金は回っている。だから、わたしはお金を払う時に、いってらっしゃい!と心の中で思う。みんなが、(イ)ことばかりして、このお金の回転を止めては大変だ。
そうかと言って、やはり使えるお金は限られている。これはなくてもいいな。我慢できるな。これには使うべきだな。自分のこと考え直し、お金を使う時の優先順位を付けたらどうだろう。お金の使い方は、使う人を表すもので、お金を使うことは自分の生活、つまり生き方をデザインすることになる。さあ、私はどんな未来を描いていこうか。
1.文中の「こういう状態」とは何か。A.利益が増えること | B.平均所得が下がること |
C.商品がどんどん売れること | D.労働者の雇用が多くなること |
A.でも | B.あるいは | C.それから | D.したがって |
A.お金を借りたから | B.給料を受け取ったから |
C.払った金は戻ってくるから | D.買い物に出かけてくるから |
A.使う | B.払う | C.貯める | D.受け取る |
A.お金を自由に使うべきだ。 |
B.お金で人生をデザインすべきだ。 |
C.お金がなくても我慢しなければならない。 |
D.お金の使い方は使う人の生き方を表している。 |
【推荐3】人の表情というものは、その人の心の状態や精神状態を表します。たまに、心が傷っいていても、周りに気づかれないように笑って過ごす人や、怒っているのに怒っていることを悟られないために笑っている人もいます。この状態は、本人は周りは気づいていないものだと思っているのですが、実際はそうではないです。人の表情は他人から見るととてもよくわかるものです。ですから、心が泣いていると顔が笑っていても、他人からは泣いている心が透けて見えているのです。そのため、感情を隠すことは人間には難しいのです。しかし、( ア )に心の感情が表情に全く現れずに「何を考えているかわからない」と思われる人がいます。そのような人は、おそらく感情を自ら閉じ込めすぎて、表現方法が自身でも分からなくなっているのです。このようなことでは、周りに変に思われてしまうかもしれませんし、何か問題が起きてしまう可能性もあります。やはり人間は、感情を思い切り表情に出す方が良いと言えるでしょう。
1.文中の「表情」とは何を表しているのか。A.頭で考えていること | B.目で訴えていること |
C.心の中の感情 | D.口で表せない言葉 |
A.話されない | B.気付かれない | C.聞かない | D.抱え込まない |
A.周りはその人の感情に全然気づいていない。 |
B.周りはその人の存在に気づいていない。 |
C.周りはその人の感情に気づいている。 |
D.周りはその人の存在に気づいている。 |
A.たま | B.こと | C.そう | D.これ |
A.よく感情をあらわにしている人 |
B.考え事をうまく説明できる人 |
C.何を考えているかわからない人 |
D.考えていることが怖い人 |