1 . 私の高校では、每年交換留学生を受け入れている。先日オーストラリアとイギリスの校則を目にする機会があった。「化粧をしてはいけない」「制服を着ること」など、日本のそれと変わらないものが多かった。しかし、少し違うものがあることに気がついた。
(ア)、オーストラリアのある女子校の校則に、「ヘアリポンは白、黄または茶」というのがあった。日本の学校では、「黒、紺、茶」が多い。また、イギリスのある高校の校則には、「地元の文化上のピアスは耳も鼻もつけてもいい」というのがあった。日本では、ピアスはおしゃれのためのアクセサリーと思われているから、これは考えられないことだ。
オーストラリアやイギリスの校則は、日本同様服装や髪型に厳しい。しかし、同時に生徒一人一人の個性や文化を大切にしている。オーストラリアの場合、髪の色に合わせてへアリボンを選ぶことができる。イギリスでは生徒の文化が尊敬される。ところが、日本ではどうだろうか。髪の色が明るい生徒がいても、教師は黒や紺のリボンをするように注意するだろう。また、文化上でも、ピアスはしないように指導するだろう。つまり、例に挙げた国の校則には多民族・多文化への①思いやりがあるのに対し、日本の校則にはみんな同じであることがいいという考え方がある。
最近、「国際化」「グローバル化」ということばをよく耳にするようになった。日本の学校にもさまざまな文化を持った生徒が増えてきた。②この機会に日本の校則も変えるときだと思う。全部を変えるのではない。いいところは残して、いろいろな文化を考えたものに変えたらどうだろうか。海外の校則を見てそう思った。
1.(ア)に入るもっとも適切な言葉はどれか。A.したがって | B.例えば | C.あるいは | D.ところで |
A.わがままになること | B.きらいになること |
C.大切に考えること | D.よく考えること |
A.日本学校の国際化 | B.機会 | C.文化 | D.校則 |
A.「化粧をしてはいけない」「制服を着ること」などの校則は日本だけのものだ。 |
B.オーストラリアのある学校では、髪の毛の色に合うヘアリポンをつけていい。 |
C.イギリスの校則も、服装や髪型に厳しい。 |
D.このごろ日本の学校ではいろいろな文化の生徒達がいっしょに勉強している。 |
A.制服を廃止し、自由な服装を許可する |
B.これまでの校則はやめて、海外の校則と同じにする |
C.生徒の服装や髪型を決めて、みんな同じように見えるように校則をつくる |
D.生徒一人一人を大切に考える校則を作る |
2 . 薬を飲むと病気が治る。それはどうしてでしょう。
そもそも、薬というのは化学物質を利用して体の中にある物質の働きを妨げたり、助けたりします。また体の中に入ってきた細菌などの病原体を死減させる薬もあります。
このような効果がある一方で、薬にはあまり好ましくない反応もあります。それを「副作用」と呼んでいます。薬を飲んで頭が痛くなったり、気分が悪くなったり、湿疹が出たりすることがあります。このような症状がひどい場合、その薬を飲みつづけるのはやめてすぐに医者か薬剤師に相談しましょう。
副作用を避けるためには、まず自分自身の体のこと、体質をよく知っておく必要があります。もしもあなたが、卵や牛乳などの食べ物に対してアレルギーがある場合、そのことを医者や薬剤師に必ず伝えましょう。
薬の中には、①そのような食品が原料になっているものがあり、それを知らずに薬を飲んだために、副作用が出てしまうことがあります。また②併用している薬があるかどうかも大切な情報です。今飲んでいる薬があれば、その薬と新しくもらう薬を同時に飲むことができるかどうか相談しなければなりません。薬によっては一緒に飲むことで副作用を引き起こしてしまうおそれがあるからです。
最近では薬局で「お薬手帳」を作ってくれます。これはどんな薬が処方されたか記録しておくものです。この手帳を一冊持っていれば、今あなたが飲んでいる薬についてすぐにわかるので、危険な薬の組み合わせを事前に避けることができます。もしまだ持っていなかったら今度薬局に行ったときに作ってもらいましょう。
1.「副作用」とは何を指しますか。A.薬が体に与える肯定的な反応 |
B.薬を飲むことによる予期せない負の反応 |
C.薬を飲んだ後に感じるリラックス効果 |
D.薬を飲んでも治れない病気 |
A.体質をよく知ること | B.薬をたくさん飲むこと |
C.薬を飲まないこと | D.薬の効果を信じること |
A.アレルギーを引こしやすい食品。 | B.病原体に反応しない食品。 |
C.薬局に販売されている食品。 | D.副作用が出ない作品。 |
A.長年使う | B.いっしょに使う | C.後で使う | D.先に使う |
A.薬の副作用を記録するため |
B.処方された薬の記録を保持するため |
C.健康状態を追跡するため |
D.薬の使用方法を学ぶため |
3 . はじめて日本で、日本語で研究発表をしたときのことです。どういう問題を扱うかを説明して、文例資料を検討しつつ、まだ知られていない言語の規則を明瞭に定式化し結論を述べました。わたしとしては発表を終えたつもりでしたが、そこにいた①出席者からはなんの反応もありません。皆、おとなしく待っているだけでした。結論が言われたということがわからないのは、わたしが述べた論証が全然理解できなかったからだろうと思って、もう一回それまでの説明の大筋を要約しました。しかし後で考えて、必要だったのは、終わりの言葉だったとわかりました。もし最後に「以上です」と言っていれば、皆にも発表が終わったことが明らかになっていたでしょう。(中略)
実際、儀式では言うまでもなく、格式張らないパーティーのときでも、スピーチと拍手、さらに最後には一本締めだか、三本締めだかで、つねに時間の流れを区切ってリズムをつくるのが日本的作法のように思えます。そういう習慣を見ると、日本人は②はっきりした句点がないと、すぐ(ア)になる人たちに見えます。
論証:何かが正しいかどうかを論理的に明らかにすること※一本(三本)締め:儀式などで、最後に皆で一緒に一回(三回)手拍子を打つこと
1.著者が日本で初めて日本語で研究発表をした際、どのような問題が発生しましたか。
A.著者が話す言語が聴衆に理解されなかった。 |
B.著者の発表が長すぎて聴衆が飽きた。 |
C.著者が発表の終わりを明示しなかったため、聴衆が混乱した。 |
D.著者が話した内容が聴衆にとって新しすぎた。 |
A.発表の論証が理解できなかったから。 |
B.発表が終わったことを示す言葉がなかったから。 |
C.一本締めや三本締めがなかったから。 |
D.周りの人が皆おとなしく待っているから。 |
A.リズムが正確ではない。 |
B.時間通りに物事を始めたり終えたりしない。 |
C.時間の流れを区切る目印になるものがない。 |
D.作法が日本的ではない。 |
A.日本人は時間の区切りに敏感で時間に正確である点を、ほかの国の人も見習うべきである。 |
B.日本で発表する人は、日本的作法に従って、最後に「以上です」と言うべきである。 |
C.日本の研究会で、発表者が結論を述べても反応を示さないのは、困ったものである。 |
D.決まった言葉や行動によって時間の流れを区切ることが、日本人にとっては大切らしい。 |
A.不器用 | B.不安 | C.安心 | D.リッラクス |
4 . 今までは、どちらかというと、どんな心持ちで勉強や仕事をしていったほうが幸せだろうかという視点で考えてきましたけれど、そうではなくて、社会の制度のあり方として、どんなものがよいだろうかという点を考えてみます。
ひとつの提案は、もう少し進学のプロセスを変えてはどうか、少し大胆にいうと高校からダイレクトに大学へ進学するのを原則禁止して、いったん社会に出て働くことにしてはどうか、ということを考えています。
よく言われていることですが、日本の大学は、大学入試のゴール地点になってしまっていて、そこで何を学ぶのか、そこでどんなことを身につけるのかという意識がかなり希です。いっぽうでは、大学を出てから働き始めた多くの人が、大学時代にもっと勉強をしておけばよかったと後悔したり残念がったりしている姿をよく見かけます。①これはとてももったいないことだと思います。
このようなことを言うと、ならば、大学でもっと勉強をさせるようにすればいいじやないか、それは大学でちゃんと教えていない君たち教師の責任じゃないか、というお叱りを受けそうですし、たしかに②反省すべき点は多々あると思います。(ア)、現状では大学生がなかなかやる気を持てないという面もあるように感じています。
それは、実社会で実際の仕事などを経験してみないと、その学間の重要性や必要性を実感できないという面があるからです。とくに経済学のような学問はそういう傾向が強いように思います。
1.①これはとてももったいないこととあるが、何がもったいないのか。A.勉強できる環境では勉強の必要性に気づけず、卒業後に気づくこと。 |
B.苦労して大学に入っても、大学の勉強が合わない学生が多いこと。 |
C.本当に勉強したがっている卒業生が、大学に入り直せないこと。 |
D.在学中の学生が、後悔している卒業生の姿を見ることができないこと。 |
A.大学生 | B.大学の教師 | C.叱っている人 | D.大学を出てから働き始めた人 |
A.大学進学者の数を少なくするため。 |
B.大学の授業をもっと深い内容にするため。 |
C.大学生がやる気を持てるようにするため。 |
D.大学に入ってから後悔しないようにするため。 |
A.ところで | B.または | C.それで | D.けれども |
A.数学 | B.経済学 | C.文学 | D.自然科学 |
A.昭和―令和―平成 | B.昭和―平成―令和 | C.平成―令和―昭和 | D.平成―昭和―令和 |
A.だけで | B.だからといって | C.とはいえ | D.はもちろん |
A.うちは | B.うちに | C.うえに | D.うえは |
A.といっても | B.といえば | C.というと | D.としても |
A.中 | B.時間 | C.最中 | D.度 |
A.わけにはいけない | B.はずがない |
C.はずではない | D.わけではない |