1 . 昔、安珍というお坊さんがいました。彼は熊野神社へ行くために、旅をしていました。旅の途中である家に泊まりました。その家には、清姫という女の人がいました。清姫は、すぐに安珍のことが好きになり、「結婚してください」と彼に言いました。安珍は、「私は熊野神社に行かなくてはいけません。でも、必ずまた来ます」と約束しました。そして、熊野神社に行きました。清姫と約束をしましたが、自分がお坊さんなので、本当は結婚したくありませんでした。( ア )、清姫の家には行かないで帰りました。安珍がなかなか来ないので、清姫は安珍を探しました。しかし、安珍は清姫を見て、逃げ出しました。「待ってください、安珍さま!」と清姫が叫びましたが、「いいえ、わたしは安珍ではありません!」と安珍が答えました。
大きな川を見つけた安珍は近くにあった船で川を渡りました。しかし、清姫が川に入ると、大きな蛇になってしまい、船に乗ることができませんでした。
安珍は逃げて逃げて逃げて、道成寺に来ました。「助けてください!」と叫びました。道成寺のお坊さんたちは安珍をお寺の大きな鐘の中に入れました。そこに、清姫が来て「安珍さま!」と名前を呼びながら、鐘にぐるぐる巻きついて、口から火を吐きました。こうして鐘の中の安珍は、焼け死んでしまいました。
1.
安珍は「必ずまた来ます」と約束したのに、戻って来なかった理由は何か。A.熊野神社に行かなければならなかったから |
B.清姫より美しい姫と出会ったから |
C.旅を続けたかったから |
D.自分はお坊さんだから結婚したくなかったから |
2.
文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。3.
文中に清姫は「船に乗ることができませんでした」とあるが、それはなぜか。A.船が壊れていたから |
B.安珍の逃げ足が速かったから |
C.川に入ったら大きな蛇になったから |
D.船は1人しか乗れないから |
4.
文章の内容に合っているのはどれですか。A.お寺のお坊さんたちは安珍を小さな部屋に案内した |
B.安珍は熊野神社に行くために旅をしていた |
C.2人は結婚するために熊野神社に向かった |
D.安珍と清姫は船を使って川を渡った。 |
5.
文中に「鐘にぐるぐる巻きついて」とあるが、「ぐるぐる」とはどういう意味か。A.物が落ちる音 |
B.何かが壊れる音 |
C.人と動物が怒っている様子 |
D.物が何回も続いて回る |