1 . もともと、日本人は詩との出会いがよくないと思う。
大多数の人にとって、詩との出会いは国語教科書の中だ。はじめての体験、新しい魅力、感じとるべきことが多すぎて、詩歌などゆっくり味わう暇のない年齢のうちに、強制的に詩を与えられる。それを「よいもの」「美しいもの」として「読み解くべきもの」だと教えられる。そして、この行にはこういう技巧が使ってあって、それが作者のこういう感情を効果的に伝えている、などと解説される。それが終われば理解度をテストされる。
こんな出会いで詩が好きになるわけないと思う。子どもの大好きな漫画だって、こんなこちこち(僵化)のやり方で技巧を解説され、「解釈」を定められ、学期末のテストで「作者の伝えたかったこと」を書かせられたら、みんな退屈になるにちがいない。詩を読む時の心理的ハードル(难度)はこうして高くなるのだ。
人が何かを突然好きになり、その魅カが感じられる時、その対象の「意味」や「価値」を考えたりはしないものである。意味など分からないまま、ただ格好いい、かわいい、おもしろい、目が離せない、と思うのがあたりまえである。
詩とはそのように出会ってほしい。
1.文中の「それ」は何を指すか。A.詩 | B.魅力 | C.体験 | D.教科書 |
A.詩歌の作者 | B.大多数の読者 | C.国語の教師 | D.詩を読む生徒 |
A.詩の美しさ | B.生徒の年齢 | C.作者の感情 | D.作者の技巧 |
A.解釈が自由だから | B.理解する暇がないから |
C.詩歌ほど面白くないから | D.解説の仕方がこちこちだから |
A.詩の魅力を感じてほしい。 | B.詩の価値を考えてほしい。 |
C.詩の意味が分かってほしい。 | D.詩の技巧が分かってほしい。 |