「気に入って応援している人や物」を指す「推し」や、「よりよく見せようとする」意味の「盛る」などは皆さんも使っている言葉ではないでしょうか。こうした既存の言葉を使った新しい表現が幅広い世代に定着しつつあることが、文化庁が9月29日に発表した2022年度の「国語に関する世論調査」で明らかになりました。
国語世論調査は今年1~3月に郵送で全国の16歳以上を対象に行い、6千人のうち3579人が回答しました。
辞書に記載され始めた新しい表現では、「推し」「盛る」のほか、「引く」(異様だと感じて呆れる)、「寒い」(冗談などがつまらない)、「詰んだ」(どうしようもなくなった)について、「使うことがあるか」「他の人が使うのが気になるか」を尋ねました。
「使うことがある」と答えた人は「引く」が7割にのぼり、「推し」「盛る」「寒い」は5割前後、「詰んだ」は約3割でした。他人の使用が「気にならない」と答えたのは、「推し」「引く」「盛る」で8 割を超えました。
「推し」は10代で87.6%もの人が「使うことがある」と回答。70代以上でも69.0%が「気にならない」と答え、世代を超えて表現定着していることが伺えました。
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「国語に関する世論調査」でわかったことはどれか。A.今までない言葉が続出し、多くの人に使われている。 |
B.既存の言葉を使った新しい表現はこれからどんどん出てくる。 |
C.既存の言葉を使った新しい表現は若い人しか使わない。 |
D.既存の言葉を使った新しい表現は幅広い世代をに定着している。 |
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国語世論調査の調査対象になっていないのはどれか。A.2000年生まれの社会人 | B.アメリカ留学中の19歳の大学生 |
C.定年退職した78歳の人 | D.東京に住んでいる17歳の中学生 |
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「推し」「盛る」「引く」「寒い」「詰んだ」について、正しいのはどれか。A.この五つの言葉は本来の意味を使わなくなってきた。 |
B.「推し」を「使うことがある」と答えた人は87.6%だ。 |
C.「詰んだ」を使うことのある人は約1800人いる。 |
D.この五つの言葉のうち、一番使われているのは「引く」だ。 |
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新しい表現としての使い方は正しくないのはどれか。A.推しの写真集が発売されたから、何冊も買った。 |
B.顔を修正できるアプリを使って自分の写真を盛る。 |
C.子どもの興味を引くために、いろいろ工夫した。 |
D.明日卒業式なのに、入院してしまった。詰んだ。 |
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この文章に題名をつけると、最も適切なのはどれか。A.既存の言葉の新表現の調査 | B.言葉の変遷 |
C.新しい言葉の発見 | D.若者言葉の変化 |