例えば突然の病気や怪我で、暫く入院生活を①余儀なくされてしまった場合、大抵、人は「ああ、なんて回り道(注1)に入ってしまったんだろう」と、くよくよ悩んで、落ち込んでしまうことが多い。「何ということだ。こんなところで大人しくしていなけりゃならないなんて、時間も暇もないというのに。」と、ついベッドで、ぎりぎりと歯軋りしてしまう。取り残されたような気分の中で。
こうした回り道体験を、損だと考えると、②それはマイナスの体験でしかなくなってしまう。(ア)、「しばらく一休みをして自分を見直す、きっといい機会なのだ。自分をここで振り返りなさいという知らせなのだ。」と、③とらえれば、決して悪いことではない。それは逆に自分を見直すいい機会となる。
私の友人は、転んで大脚部の骨を複雑骨折し、あらかた一月近くもの入院を余儀なくされた。普段から楽天家の彼は、いいチャンスとばかり、買い置さしていた折口信夫の全集を読破してしまった。
回り道も時にはこんなふうにメリットになる。
(注)回り道:绕远路
1.①「余儀なくされてしまった」とはどういう意味か。A.仕方なくされる | B.せずにはいられない |
C.無理矢理にされる | D.わけなくされる |
A.それに | B.だが | C.そいえば | D.なぜ |
A.回り道体験 | B.入院生活を余儀なくされてしまったこと |
C.自分を振り返らないこと | D.自分を見直すこと |
A.不確かなこと、わかりにくいことを自分の視野や知識の中に収めること |
B.しっかりとつかむこと |
C.動くものを取り押さえること |
D.身につけること |
A.誰でも回り道に入ってしまったときに、くよくよ悩んで、落ち込んでしまうことが多い。 |
B.こうした回り道体験を、損だと考えると、それはマイナスの体験でしかなくなってしまう。 |
C.回り道経験は逆に自分を見直すいい機会である。 |
D.回り道も人生を豊かにしてくれるいい経験である。 |
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【推荐1】最近、日本では夏の平均気温が上がってきていて、非常に暑い日はエアコンがなければ何もできない。そんな日は、ほとんどの人がエアコンのスイッチを入れる。ひどい暑さは体にも悪い影響を与えるし、しかたないことだ。しかし、それぞれの家に何台もエアコンがある今、皆が同時にエアコンを使うと、電気の使用量が増えて電気が足りなくなる心配がある。( ア )、できるだけ夏の電気の消費量を抑えようという工夫や活動が日本の各地で始まっている。
夏に気温が高くなることで有名なK市では、毎年6月から9月まで、「家のエアコンを止めて、涼しい所に行こう。」と呼びかけている。例えば、木々の多い公園や神社、寺、エアコンのある図書館やレストランやデパートなど、涼しい場所に集まって時間を過ごすのだ。そうすれば、町の中で同時に使われるエアコンはずっと減る。市では、市内の涼しい場所や、この活動に協力してくれる店などが載っている地図も作り、全ての家に配っている。この地図にある店へ行って、家のエアコンを止めて来たと言えば、飲み物の無料サービスが受けられたり、商品の割引サービスが受けられたりする。
電気消費量を抑える効果を期待して始まった活動だが、町の人々がお互いに交流する機会が増え、前よりももっとコミュニケーションが盛んになるという効果も出ているそうだ。
1.「しかたないこと」とあるが、何がしかたないことか。A.日本の夏の平均気温が上がっていること |
B.非常に暑い日にエアコンを使うこと |
C.ひどい暑さを我慢しなければならないこと |
D.それぞれの家に何台もエアコンがあること |
A.しかし | B.だから | C.それなのに | D.そこで |
A.暑さで病気にならないように気を付けてほしいと考えているから |
B.暑さで人が集まらなくなる場所にいってほしいと考えているから |
C.それぞれの家のエアコンの数を減らしてほしいと考えているから |
D.それぞれの家で使う電気の量を少なくしてほしいと考えているから |
A.エアコンを使わないと何もできないような暑い日に行くこと |
B.K市が配っている地図を持っていくこと |
C.家のエアコンを止めて来たと伝えること |
D.家にエアコンがないと伝えること |
A.夏の電気使用量を抑えるための市や町の工夫 |
B.夏の消費活動を増やすための市や町の工夫 |
C.人々が自然の中で過ごせるようにするための市や町の工夫 |
D.人々のコミュニケーションを盛んにするための市や町の工夫 |
【推荐2】初めて人前で話をした時のことである。200人もの聴衆(ちょうしゅう)を相手に演説するということが、どんなに恐ろしいものか、壇上(讲台上)に立って初めて分かった。
テーブルの上には原稿を広げていたし、それを見ながらしゃべり出していた。
しかし、まるで雲に向かって話をしているような感じだった。わたしの話を理解してくれる人が得られるのだろうか。
(ア)、話しているうちに、ふと(忽然)気づいた。会場のあちこちに、柔らかく光るものがあったのだ。その「光」は人の目であった。
とたんに(瞬间)不安感は消えた。この「まなざし(目光)」を相手に、素直に(坦率地)話し続ければいいのだと思った。自分の声に自信が出るのを感じた。話をなんとか予定の時間どおりにすることができた。そして大きな拍手までいただいた。
初めて力を与えてくれた何人かの「まなざし」は、相手を知ろう、理解しようという心の現われだったに違いない。その心によってわたしは守られた。飾りを捨てて、ありのまま自分を見せながら語ることができた。それで初めて聴衆の多くと心を通い合わせるチャンスを得たのだ。
人は自分を分かってくれようとしている相手に対して、心を開くものだ。だから、相手に分かってもらいたければ、まず相手を分かろうとするところから出発すべきだろう。
30分間の壇上の体験で、わたしは大切なことを学んだ。それ以来、どんな人にも「あなたを理解したい」という心を、できるだけ「まなざし」に表すことにしている。
1.大勢の聴衆(ちょうしゅう)の前で初めて話をし始めた時の筆者の気持ちはどれか。A.得意 | B.不安 | C.不満 | D.後悔 |
A.それで | B.すると | C.ところが | D.つま |
A.安心 | B.愉快 | C.満足 | D.感謝 |
A.広げた原稿を見ながらしゃべり出す。 |
B.原稿と会場を見ながら落ち着いて話す。 |
C.自分の声に自信がなくても話を続ける。 |
D.飾りを捨てて、ありのままの自分を見せながら語る。 |
A.聞いてくれる人が多くなくても、最後まで自信を持って話すこと |
B.自分の話を理解してくださった聴衆に感謝しなければならないこと |
C.相手にわかってもらいたければ、相手を分かろうと努力すること |
D.大勢の聴衆の前で話をする時、原稿を見ながら話してはいけないこと |
【推荐3】コンピューターの発達によって、生活はいろんな面で便利になった。旅行する時には、新幹線の切符や航空券はどこででも買える。現金はキャッシュカードで下ろせるし、クレジットカードで買い物もできる。ただ、それらの行動のすべてがコンピューターに記録され保存されていることが、一つの恐怖となっている。
子どもが生まれたり、進学したり、就職したりすると、ダイレクトメール(信件广告)が送られている。塾の案内や買い物案内はもう珍しくない。あて先にはそれぞれ長い番号がつけられている。銀行、保険会社、デパート、病院、どこへ行っても情報がつきまとう(纠缠上)。
民間企業でもさまざまな個人情報を持っている。氏名、住所、電話番号ばかりか、勤務先、地位、資産、 収入、学歴、職歴、会社での評価、犯罪歴などまで集められている。集められた情報は転売される。
クレジットカードを申し込んだら断られた、という人も出はじめている。ブラックリスト(黑名单)に載っていたのである。ところが、それは間違った情報だった。どこで、どんな理由でブラックリストに入ったのか分からない。本人の知らないうちに入ってしまっていることもある。
カード社会であるアメリカでは、間違ってブラックリストに入れられてしまうと、カードが使えなくなり、買い物もできなくなってしまう。知らないうちに自分の情報が勝手に歩き出し、自分の生活を不自由にしていくのが、( ア )社会の恐怖である。
1.「一つの恐怖となっている」とあるが、どんなことを指すか。A.キャッシュカードでお金を下ろすこと |
B.クレジットカードで買い物すること |
C.個人情報がコンピューターに記録され保存されていること |
D.新幹線の切符や航空券をインターネットで買うこと |
A.クレジットカードを申し込んだら断られたこと |
B.民間企業でもさまざまな個人情報を持っていること |
C.どこへ行っても情報がつきまとうこと |
D.ブラックリストに載っていたこと |
A.本人の個人情報 | B.クレジットカード |
C.クレジットカードを申し込んだこと | D.断られたこと |
A.コンピューター | B.現金 | C.旅行 | D.経済 |
A.日本ではブラックリストに入れられると買い物もできなくなる。 |
B.アメリカの民間企業は集められた個人情報を転売する。 |
C.コンピューター社会では、便利な面がある一方、不便なところもある。 |
D.日本では子供が生まれると、就職のダイレクトメールが送られてくる。 |