1 . 公園や町の中などで、「この中に入るな」「魚釣り禁止」「(ア)」「わたるな」などの命令や禁止の文をよく見る。こういうのは短くて便利だし、もう慣れていて、失礼だと思ったことがなかった。しかし、この間遊びに行った所で、ちょっと違うものを見た。そこは 3000mの山で、きれいな花がたくさんさいている所だったが、だれも花をとっている人はいないし、ゴミもなくて、とても気持ちが良かった。そこにあるバスの停留所に「とるものは写真だけ、残すものは思い出だけ」という紙が貼っていた。「花はとるな」「ゴミは落とすな」と言われるよりもずっと良かった。こう書いてあるから、きれいなのだとは言えない。しかし、こういうあたたかい言葉の使い方ができる人たちが守っているから、山がきれいなのだとは言えるだろう。こんな言葉ばかりなら、楽しいだろうなあと思う。同じように「わたるな」よりは「100m向こうでわたれます」の方が親切だし、「魚釣り禁止」よりは「私たちを連れて行かないでください」の方が面白くて分かりやすいと思う。
同じ考えからだろうか、このごろ「××を払え」という知らせが、「皆様からいただいたお金は××と○○に使われています」となってきた。こう言われると、払ってもいいなという気持ちになるから面白いものだ。
1.
( ア )のところに入れるのに最も適切なものはどれか。2.
「とるものは写真だけ、残すものは思い出だけ」とあるが、どういう意味か。A.山では写真をたくさん撮ってください。 |
B.山では花をとったりゴミを捨てたりしないでください。 |
C.山の写真を撮ることで、たくさん思い出を作ってください。 |
D.山では写真をとることだけでお弁当などを食べたりしてはいけません。 |
3.
「山がきれいなのだとは言える」のはどうしてか。A.あたたかい言葉を工夫した人が山を守ってくれるから |
B.「花はとるな」「ゴミは落とすな」と書いてあるから |
C.花がたくさん咲いているから |
D.花をとる人もゴミを捨てる人もいないから |
4.
「私たち」とあるが、何を指しているか。5.
筆者が一番言いたいことはどれか。A.広告に使われる言葉についてもっと検討する必要がある。 |
B.広告に使われる言葉は人々の目を引くものが大事だ。 |
C.広告なら、命令や禁止の文より普通の文のほうが人々に引き受けられやすい。 |
D.命令の文を広告に使ったほうが効果的だ。 |