10 . 日本の相撲界で活躍している外国人力土のインタビューを聞いた人は、かれらの日本語が完璧なのに驚くだろう。①( )。日本語が上手な外国人は多いが、発音がいい人はめったにいない。どうしても外国人特有の発音になってしまう。
ここに外国語習得の鍵がある。力士たちは日本語がまったくできない状態で来日するが、合宿(集训)の中で自然に日本語をマスターしていく。起きてから寝るまで日本語ばかりだ。かれらは衣食住そのすべてに日本語が必要だ。日本語ができないとまったく生活できない。相撲が強くなるためにも日本語が必要だ。だから每日周りの人全員を日本語の先生にして覚えていく。何と理想的な日本語習得の場であることか。教室での学習と違って、耳で覚えた日本語は本当に自然な日本語だ。子どもが自然に言葉を学習していくのと同じだと言える。
②( )、だれもがこのような理想的な環境を手に入れることはできない。ではどうしたらいいのか。日本留学は最も効果が上がる方法かもしれない。だが、だれでも工夫すれぱ条件をよくすることが可能だ。テープを繰り返し開く。覚えて声に出して言う。実際に日本人と話してみる。これらは簡単なようで意外に難しい。しかし、これが実行できたら、日本語力がいっそう向上することは③( )。
1.
文中の①( )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.とくに発音がいい | B.発音があまりよくない |
C.とくに文法が正しい | D.文法があまり正しくない |
2.
文中に「自然に日本語をマスターしていく」とあるが、その意味はどれか。A.何もしなくても日本語が上手になること |
B.学校に行かなくても日本語が上手になること |
C.生活していくうちに日本語が上手になっていくこと |
D.子どものように遊んでいるうちに日本語が上手になっていくこと |
3.
文中の②( )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.ところで | B.けれども | C.そのうえに | D.だとすると |
4.
文中の「このような理想的な環境」の指すものはどれか。A.日本語の先生がいる環境 |
B.相撲取りになるための環境 |
C.みんなで一緒に合宿生活をする環境 |
D.日本語を使って暮らさなければならない環境 |
5.
文中の③( )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.言えない | B.間違いない | C.限らない | D.決まっていない |