6 . どうして人は眠るのでしょうか。私たちは、一日の約3分の1を眠って過ごします。人間の寿命を75年(①)すると、何と私たちは25年間も眠って過ごすことになる(②)です。では、この25年間について、ちょっと考えてみることにしましょう。
眠りについては昔から、多くの学者がいろいろと考えながら研究を進めてきました。しかし、③それらは、例えば目の運動とか呼吸の状態などで考えられていたのです。④これがもっと科学的に研究されるようになったのは、1929年に脳波が発見されてからの(⑤)です。脳波というのは、脳が働くときに起こる、非常に弱い電流の変化を記録したものです。
脳波を研究することで、今日では眠りについて、いろいろなことがわかってきました。(⑥)眠りの形、少し難しく言うと、眠りの段階は大きく4つに分けることができます。つまり、眠りに入る段階から深い眠りの段階まで、4つの段階があるということです。そして、この4つを1つのサイクルとして、人は1晩にこれを4、5回繰り返すのです。ついでに言うと、私たちが夢を見るのは、4番目の深い眠りから、最初の眠りに入る段階に戻る(⑦)なのです。また、蛇は眠るけれども、魚は眠らないということも分かっています。
ところで、先に書いた25年間を眠らないで過ごしたら、どうなるでしょう。もっと勉強するなんていやだとか、仕事が増えて困るとか、遊ぶ時間が増えるからいい、などといろいろな声が聞こえてくるようです。でも、実際に死ぬまで全然眠らないというのは、無理なことです。11日間ずっと眠らなかった人の例が記録に残っていますが、それでもたった11日間なのです。やはり私たちの心や体は明日の活動のために疲れを取ろうとして眠るのでしょう。もし眠れなくても、そんなに心配する必要はありません。眠らなくても静かに目を閉じているだけで心身は安らかになります。⑧そういう時は、眠りの不思議についてちょっと考えてみてください。
1.
(①)の中に何が入りますか。2.
(②)の中に何が入りますか。3.
「③それら」は何を指しますか。A.眠りについて研究してきた多くの学者 |
B.昔からあった眠りについての考え |
C.多くの学者が今までにしてきた研究 |
D.多くの学者がしようと思っている研究 |
4.
「④これ」は何を指しますか。5.
(⑤)の中に何が入りますか。6.
(⑥)の中に何が入りますか。7.
(⑦)の中に何が入りますか。8.
「⑧そういう時」はどういうときですが。A.明日のために、ゆっくり眠ろうと思っているとき |
B.疲れを取ろうとしているのに、取れないとき |
C.疲れないので、静かに目を閉じているとき |
D.心や体がとても安らかになっているとき |