6 . 先日、スーパーに母と出かけた時のこと。二人で野菜売り場を見ていたら、母が不意に少し離れた所にいた車椅子の女性のもとへ歩いて行った。その様子を見ていたら、「何か、お取りしますか?」と尋ねている。車椅子の女性は「細いねぎを取って欲しいの。」と答えた。母は、車椅子からでは手が届かない上の方の棚から、ねぎの入った袋を、二、三個女性の膝の上に載せると、( ア )と言っていた。女性は、このねぎを、今夜どうやって食べるかまで母に話して、二人とも、にこにこと楽しそうに話をしていた。そして、女性は何度も何度も、お礼を言った。
母は私の所に戻って来た。「どうしたの?」と母に言うと、母は「あの方はね、車椅子から上の棚を見ていたの。きっと取れなくて困っていると思って声をかけたのよ。」うちの母は、いつも自然に、ごくあたり前に人に何かをしている。二人で電車に乗った時もそうだった。席が空くと周囲を見まわして、妊婦さんや、お年寄りに席をゆずる。自分だって疲れていて座りたい( イ )、自分は最後の最後に座る。
私も、電車で席をゆずることがあるが、本当は少し恥ずかしい気持ちもある。知らない人に突然( ウ「こちらにどうぞ。」)と声をかけるのは、少し勇気も必要だ。
スーパーの中や、電車の中だけではなくて日頃の中学校生活の中でも、ほんの少しの思いやりが大切だと感じる。友達に助けてもらう事もあれば、私が友達を助けてあげることもある。思いやりの気持ちを感じた時は、感謝の気持ちを持って「ありがとう。」と言うように心がけている。
これから私は、障害者の方、高齢者の方、小さい子供達だけではなく、周囲の方々に、勇気を出して、思いやりの心を伝えたいと思う。一人一人のほんの少しの思いやりが集まってたくさんの思いやりになり、やがて広がり、社会全体が思いやりの心で溢れるといいと思う。
1.
文中の(ア)に入れるのにもっとも適当な文は次のどれか。A.「どれが良いか選びなさい。いらないのは戻しますから。」 |
B.「どれか良いか選んでください。いらないことは戻しますから。」 |
C.「どれが良いか選んでください。いらないのは戻しますから。」 |
D.「どれが良いか選んでください。いらないのは戻りますから。」 |
2.
文中の(イ)に入れるのにもっとも適当なものは次のどれか。A.はずだから | B.はずである |
C.はずなので | D.はずなのに |
3.
文中の(ウ)の「こちらにどうぞ。」の意味は次のどれか。A.こちらにすわってください。 | B.こちらにきてください。 |
C.こちらにいてください。 | D.こちらにたってください。 |
4.
短文の内容に合っているものは次のどれか。A.母はスーパーだけで人の世話をします。 |
B.母は思いやりのある人です。 |
C.母は高齢者の世話をします。 |
D.母は電車の中でいつもたっています。 |
5.
筆者が一番言いたいことは次のどれか。A.日常生活の中で、友達を助けてあげることは大事なことだと思う。 |
B.日常生活の中で、どんなことをするにも勇気が必要だと思う。 |
C.日常生活の中で、思いやりを持つことで、社会が温かくなると思う。 |
D.日常生活の中で、「ありがとう」をよく言うべきだと思う。 |