5 . 私は今ある会社に勤めて、もうすぐ30超えの女の人です。結婚はしていますが、子供はまだいません。周りは子供がいる人も多くて、自分もそろそろ母になろう(①)仕事も遊びも楽しみたくて、ずっと迷っています。
では、どうすればいいのでしょうか。母に聞いてみたら、大変勉強になりました。
時代は変わってきていますが、出産や育児となると、どうしても女性の負担が大きくなるとは言うまでもない事実だと思います。だから、母は「周りで子育てしている人達を見て、時間的にも金銭的にもやりたいことをやめなくてはいけないと感じているから(②)、思い切れないのではないでしょうか。」と私に聞いていました。
あとは、「機会を逃してしまうのではないか」という年齢的焦りもあるのでしょう。日本には、「四苦八苦」という言い方があります。生まれ出てくる苦しみ、老いていく苦しみ、病気になった苦しみ、そして死ぬ苦しみ。これら四つの苦しみからは何人たりとも逃れられず、受け入れるほかありません。「仕事も遊びも楽しみたい」という欲望ですが、人は、欲があるからこそ、生命が維持できるのですから、欲は必ずしも悪いものではありません。しかしながら、適当な「欲」を持って生活を維持するのは決して悪くはないが、何でも手に入れたい、どんなことでも体験してみたいなら、生活も苦しくなるかもしれません。
だから、自分が思い切れない具体的な原因について、自分の気持ちに向き合ってよく考えてみる必要がある。子育てに関する常識や家族観はその人が育ってきた環境にも影響され、人それぞれ異なるものです。子供を持つことは一人の問題ではないので、これからは夫がどう思っているかって話し合ってみて、この問題を解決していきたいです。
1.
文中の(①)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.と思わないで | B.と思って | C.と思っても | D.と思うと |
2.
出産や育児について筆者が思い切れない原因ではないのはどれか。A.出産や育児となると、女性の負担が大きくなるのは事実から |
B.自分がやりたいことをやめなくてもいい、子供を産みたいから |
C.もし子供を産むなら、時間的も経済的も損になるから |
D.機会を逃してしまうという年齢的焦りもあるから |
3.
文中の(②)に入れるのに最も適当なものはどれか。4.
文中に「四苦八苦」とあるが、誰も逃れられない人間の苦しみではないのは何か。A.生まれ出てくる苦しみ | B.機会を逃してしまった苦しみ |
C.老いていく苦しみ | D.病気になった苦しみ、そして死ぬ苦しみ |
5.
この文章に合っている内容はどれか。A.自分の気持ちに向き合ってよく考えてみる必要がない |
B.子育てに関する常識や家族観は人それぞれ異なるものです |
C.欲望で生命が維持できるのですから、欲は悪いものではありません |
D.適当な「欲」を持って生活を維持すると、生活も必ず苦しくなるかもしれません |