1 . 朝、目が覚めたらまずはスマホを探す。たいてい枕元に転がっているか、握りこんだまま眠っているので、手探りで探し当てたスマホのロックを外し、鳴っているアラームを一旦止める。（ア）、『10分で寝ながらできるストレッチ』的な動画で体を起こそう。とは、ならない。

昨晩、スマホで小説を読みながら寝てしまった。その小説をまた読むために、インターネットのページを開く。無料で読める数少ないサイト。毎日朝の6時に更新される。更新されているかどうかを朝一番でチェックする。

朝ごはんを作るのはまだまだ早い。なぜなら先ほどのアラームは、ダラダラした時を過ごすために、起きなければいけない時間より45分ほど早いから。10分毎に鳴るアラームに焦りつつ読みかけの作品を読んでまわり、通信が問題なのか表示がされないページをイライラしながら再読み込みし、合間に朝のメニューや家事の段取りを考える。

「お母さん、おはよう。」

早起きな子どもに声をかけられて

「ん、おぉ……おはよー。」

なんて返事をする日は機嫌の良い日である。