6 . (二)
昔と比べて、時間の流れが速いと感じるようになりました。私たちはよく「なるべく早くやってください」「急いでほしい」と言われ、時間に追われるかのように生活しています。物理的には同じ時間のはずなのに、私たちの心的な時間は短くなったように感じてしまうためでしょう。暇な時でも何かをしていないと落ち着かなくなります。私たちはそんなふうになっているのです。
世の中が便利になり、何事も効率よく行うことができるようになっています。そんな中、仕事が早い人が優秀だと思われています。そのため、人より遅くなってしまえば自分の優位(优势)が保てなくなってしまうという不安を覚えるでしょう。いつの間にか、カフェでゆっくり本を読んだり、考えごとをする時間がなくなってしまったのです。
( ア )、このまま「速さ」を求め続けていけば、豊かな心とは真逆になってしまいそうです。何も考えずにただ決められたことをしていても豊かな人生は送れません。ゆっくり生きるからこそ、焼き立てのパンの香りに惹かれたり、きれいな夜空の星を楽しんだりして、人生をよりよく味わうことができるのです。私たちは、残りの人生を豊かに生きるために、「ゆっくりした時間」を作る必要がありそうです。
1.
文中に「時間の流れが速いと感じる」とあるが、その意味はどれか。A.やることが多くて時間が短く感じる。 |
B.好きなことをしていると時間が短く感じる。 |
C.仕事を効率よく行って勤務時間が短くなっている。 |
D.科学技術の発展によって物理的な時間が短くなっている。 |
2.
文中の「そんなふう」の指すものはどれか。A.忙しさに追われたくない状態 |
B.失った時間を取り戻したい状態 |
C.何もしないと時間が速く感じる状態 |
D.時間をゆっくり過ごすことができない状態 |
3.
文中の「不安」の指すものはどれか。A.貴重な時間を無駄にすること |
B.遅れれば相手に勝てないこと |
C.本を読まなければ評価されないこと |
D.競争に負けたらお金を稼げないこと |
4.
文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。5.
筆者は時間の使い方についてどう考えているか。A.時間を大切にし、休む時にも効率化を考えたほうがいい。 |
B.人生を豊かにするには、のんびり過ごしたほうがいい。 |
C.忙しくても、ゆっくり過ごす時間をできるだけ持ったほうがいい。 |
D.激しい競争に勝つためには、早く時間の大切さを認識したほうがいい。 |