8 . 「ことわざ」は長い年月の中で生まれ、大勢の人によって様々な場面で使われてき1ました。そこには昔の人の知恵が詰まっています。
「ことわざ」は面白いものです。たった数語の文字のかたまりが、困った時や、迷った時に、ヒント(提示)を与えてくれたり、問題を解決してくれたりします。そして、この「ことわざ」を使って、みんなにアドバイスをすることができます。
(ア)、「三人寄れば文殊の知恵」という言葉があります。何かに困って悩んでいる友達には、「誰かに相談してみたら、きっといい考えが浮んでくる」と教えてあげれば、1人では解決できなかった問題が解決できるかもしれません。
授業中、聞きたいことがたくさんあるのに、恥ずかしくて先生に質問ができない友達には、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉を教えてあげればいいでしょう。今聞くにはちょっと恥ずかしいかもしれないが、知らないでいるのはもっと恥ずかしいということが分かり、積極的に質問ができるようになるかもしれません。
しかし、こんなこともあります。日本語のスピーチ大会の代表になった生徒が日本人の友達に言いました。「日本語のスピーチ大会は、聞きに来る人が少なくて寂しいんです。お願いします。来てください。『枯れ木も山の賑わい』と言いますからね。」それを聞いた日本人は笑い出しました。その生徒は大勢の人が来れば賑やかになるという意味で使ったのです。しかし、「枯れ木も山の賑わい」というのは、つまらないものでも、ないよりいいという意味なのです。
「ことわざ」を間違えて使うと大変ですが、正しい意味を学んで的確に使えば、人を説得する力があります。また、文や会話の表現を生き生きとしたものにしてくれるのです。
1.
文中に「そこには昔の人の知恵が詰まっています」とあるが、「そこ」とは何を指すか。A.ことわざ | B.長い年月 | C.大勢の人 | D.様々な場面 |
2.
文中の(ア)のところに入れるのに、最も適当なものはどれか。3.
文中に「しかし、こんなこともあります」とあるが、「こんな」とは何を指すか。A.スピーチ大会に日本人が来たこと |
B.日本人の友達が笑い出したこと |
C.ことわざを間違えて使ったこと |
D.大勢の人が来ること |
4.
「枯れ木も山の賑わい」とはどんな意味か。A.知らないことを素直に聞いて学ぶべきだということ |
B.少しの違いがあるにしても、本質的には同じだということ |
C.役に立たない者でも、いないよりはいたほうがましだということ |
D.どんな凡人であっても一緒に相談しながら考えれば、知恵が出てくるということ |
5.
文章の内容と合っていないものはどれか。A.迷った時に、ことわざはヒントになることがあります。 |
B.ことわざを問違って使っても大丈夫です。 |
C.ことわざはアドバイスをしてくれることがあります。 |
D.ことわざは問題を解決できることがあります。 |