1 . 信号機のない横断歩道で、小学生の男の子が道路を渡ろうと立っていた。車を止めると、男の子は渡りきったところで、くるっとこちらを向いて、「ありがとうございました」と元気な声でお礼を言った。
礼儀正しく、すがすがしい(清新)姿を見送りながら「止まってあげてよかった」と善行をしたような気分になる。でも、ちょっと待てよ。
佐賀新聞の「ひろば」欄に分かりやすく説明した投稿が載っていた。お礼をするのはマナーの範疇だが、車が止まるのは交通ルールだと。横断歩道を渡ろうとする人を確認したら、車は一時停止しなければならない。
日本自動車連盟は毎年、信号機のない横断歩道で一時停止の状況を調べている。昨年の調査によると、一時停止した車の割合は全国平均で21.3%。約8割は歩行者が渡ろうと待っているのに停止しなかった。佐賀県は全国平均を下回る(低于)18.1%。最近は停止する車が増えたような気もするが、まだ認識は低いようだ。
春の交通安全県民運動が展開されている。今の時は通学に慣れていないピカピカの1年生もいる。夢と希望にあふれた命が渡っていると思えば、(ア)という選択はない。律儀におじぎをする子どもたちを前に「止まってあげた」と、いい気になっていては恥ずかしい。
1.文中に「でも、ちょっと待てよ」とあるが、なぜそう思うか。A.あることに気づいたから |
B.男の子が道路を渡ろうとしたから |
C.男の子が元気な声でお礼を言ったから |
D.礼儀正しい小学生の姿を見送りたいから |
A.筆者 | B.小学生 | C.佐賀県民 | D.日本自動車連盟 |
A.止まる | B.止まらない | C.お礼をする | D.お礼をしない |
A.横断歩道で一時停車しなかったから |
B.ルールを守ったのを善行だと思ったから |
C.子どものように礼儀正しくおじぎをしなかったから |
D.佐賀県は一時停止の車の割合が全国平均を下回るから |
A.すべての横断歩道に信号機を作るべきだ。 |
B.信号機のない横断歩道で車を止めるのはマナーの範疇だ。 |
C.信号機のない横断歩道で一時停止した車は全国平均で2割だ。 |
D.信号機のない横断歩道で一時停止した車にお礼を言う人は約8割いる。 |
2 . あなたとお金の関係が人生を決めます。お金と友達になるか、お金の奴隸になるか、それともお金の支配者になるか 1 、人生が決まってきます。
20代で大切なのは「知識と知恵」に対する投資です。知識と知恵は、この社会において、自分が幸せに生きるのに必要なスキル(技能)です。自分の 2 方向が見えた時、自分に必要な知識と知恵もわかる 3 です。お金や時間に拘束されないで、本当の豊かさを得る 4 、お金と時間の知識と知恵を学びましょう。
消費と投資の 5 を考えながら、知識と知恵に投資することが重要です。消費とはなんとなくお金と時間を 6 ことです。投資とは、将来自分が何かやることにつながるものにお金と時間を使うことです。
ある詩人が、「若い頃はお金と時間がない。でも情熱は 7 ある。歳がいくと、お金と時間はあるけれど、情熱がない」と書いて 8 。だから、情熱はあるけれど、お金と時間はない20代の 9 、それらをどうやりくり(想方设法)して未来の自分を作るのかということが大切なのです。時間というのは、すべての人 10 平等で、貯めることができません。それをどのように使うのか慎重に考えましょう。
1.A.によって | B.にかぎって | C.にかんして | D.にわたって |
A.結びたい | B.進みたい | C.通いたい | D.落としたい |
A.まま | B.つもり | C.こと | D.はず |
A.ために | B.くせに | C.みたいに | D.とおりに |
A.ユニーク | B.バランス | C.ステージ | D.カリキュラム |
A.使ってくる | B.使ってある | C.使ってくれる | D.使ってしまう |
A.あっさり | B.おもわず | C.いっぱい | D.たちまち |
A.いました | B.いきました | C.ありました | D.もらいました |
A.たびに | B.うちに | C.ことに | D.ついでに |
A.にかけて | B.について | C.にとって | D.にきまって |
3 . 先日,投資家への説明会でアナリスト(分析专家)に対して大きな声を出したということで、「相案わらず(仍然),人間ができていませんな」という内容のメールをたくさんいただきました。ただ,私は変わるつもりはありません。
私はその時は真剣に怒っていました。真剣に怒っているにもかかわらず,周囲から評価されるためにとか、よく見られるようにといった理由で何かを抑え(克制)たり,変えたりするつもりはまったくありません,そんなことをしたら,この会社の成長は止まってしまうでしょう。
たしかに,見方によっては、これは私の欠点かもしれません。ただ,人間は饅頭と同じだとも思うのです。砂糖がいっぱい使われた饅頭は確かにおいしいが,砂期ばかりの饅頭は1個ならまだいい,2個,3個と食べようと思ったら,塩味がないと無理でしょう。人間も饅頭と同じで、必ず欠点がないといけない,いい点も悪い点もあるのが個性であって,いい点ばかりにする必要はないのです。
言葉の使い方つとっても,関東では「あんた」という言い方はダメで「あなた」と言ったほうがいいんじゃないかという意見もありましたが,その時真剣に怒っている私からしたら,言葉を選ぶ暇なんてない。少し冷静になった時には,「あなた」と言い換えましたが,怒っている最中には関西弁(关西方言)が出てくるというのが私という人間なのです。
だから,人間の個性を消してまで立派なことをやろうと思わないほうがいい。( ア )と私は思っています。
1.文中に「人間ができていません」とあるが,その意味は何か。A.自立していない。 |
B.自分に対する肯定感が低い。 |
C.しっかりとした大人になっていない。 |
D.仕事で同じ失敗ばかり繰り返している。 |
A.感情を抑えたり個性を変えたりすること |
B.周りの人にいくら怒られても反省しないこと |
C.態度をよくないと評価されても変えないこと |
D.人前で真剣に怒ったり大きな声を出したりすること |
A.人間も饅頭も欠点があってはいけないから |
B.人間も饅頭もいい点ばかりにする必要はないから |
C.人間を育てることは饅頭を作ることと似ているから |
D.いい点ばかりの人間も砂糖いっぱいの饅頭も一番いいから |
A.関西の言葉しか話せないから |
B.緊張していて言葉を選べないから |
C.その時正しい言い方を知らないから |
D.怒っていて冷静に言葉を選べないから |
A.人間は悪い点をなくすべきだ |
B.人間には欠点があったほうがいい |
C.人間は本当の気持ちを抑えるべきだ |
D.人間は周囲のために自分を変えたほうがいい |
4 . 生物学に「適者生存」という概念があります。「生物は環境に最も適した者が生き残る」というもの。
有名な例えは「キリン(长颈鹿)の首」です。キリンの首はなぜ長いのか。適者生存で考えると、首が長くなったほうが遠くまで見渡せて外敵から身を守れるし、高い木の葉っぱを食べやすくなるから。環境がキリンの首を長くしたのだ、と考えます。
これとは対照的なのが「運者生存」の概念で、文字どおり「運のいい者が生き残る」というものです。( ア )魚のマンボウは一度に約2.7億の卵を産み、このうち親になるまで成長できるのは1~2匹といわれています。
適者生存で考えると「生き残った1匹はほかの卵より環境に適していたのだ」となり、運者生存で考えると「生き残った1匹はほかの卵より運がよかったのだ」となる。この場合、無数の卵のうちのたった1匹だけに、遺伝的な適合性があったと考えるのは奇妙で、非常に不自然です。この1匹が生き残ったのは、まさに(イ)からにほかならのです。
長い長い時間や種全体の存続、といったマクロ的な(宏观的)視点からみると、やはり適者生存説は現象をうまく説明しています。しかし、人間の一生くらいの短い時間や、比較的少ない個体数といった集団の規模での現象を観察すると、運者生存が当てはまる(符合)ケース(事例)が少なくありません。
さて、「運者生存」というと、自分には、何もできることはない、努力して何とかなるものではないのではないかなどと思うかもしれません。しかし、私はそう思わないのです。運·不運というのは、誰の身にも公平に起きていて、その運をどう生かすかを少なくとも人は主体的に関わっていける、というのが私の考えです。
1.「適者生存」に当てはならないのはどれか。A.温室で育った菊の花は春節に咲いた。 |
B.恐竜は絶滅したが、鰐はまだ生き残っている。 |
C.野生のパンダの数はだんだん少なくなっている。 |
D.マンモス(猛犸象)は消えたが、象はまだ地球に生存している。 |
A.しかし | B.そして | C.例えば | D.だから |
A.奇妙であった |
B.運がよかった |
C.環境に適していた |
D.個体数が少なかった |
A.長い時間から見れば、運者生存の例が多い。 |
B.種全体の存続を観察すれば、運者生存の例が多い。 |
C.マクロ的な視点から見れば、運者生存の例が少なくない。 |
D.個体数の少ない集団を観察すれば、運者生存の例が少なくない。 |
A.「運者生存」は不公平だ。 |
B.「運者生存」だから努力しても無駄だ。 |
C.人間は主体的に自分の運を生かすことが可能である。 |
D.運がいつ起きるか分からないから、人生を運に任せるしかない。 |
1.二人はどんな人ですか。
A.二人とも留学生だ |
B.二人とも日本の学生だ |
C.一人が留学生で、もう一人は日本の学生だ |
A.遠慮しているから | B.失礼だと思っているから | C.興味を持っていないから |
1.原文の内容に合っているのはどれですか。
A.メールで聞く人も直接かける人も多くなる。 |
B.メールで聞いてから電話をかける人が多くなる |
C.メールで聞かないで直接電話をかける人が多くなる |
A.突然電話をかけてはいけません |
B.人によって守るかどうかを決める |
C.マナーを守ることでお互いの関係に良い |
A.に伴って | B.に応じて | C.に沿って | D.を通じて |
8 . 擬音語・擬態語(拟声拟态词)の特色は、発音が意味に直結している(直接关联)ことである。「ぱちぱち」という擬音語は、「ぱちぱち」という発音が、小さくて固い物が立てる音や拍手の音を表しており、意味に直結している。
普通の言葉、( ア )擬音語・擬態語以外の言葉は発音と意味とが約束によって結ばれている。例えば、「歩く」という言葉は、「あるく」という発音が、「足を使って前に進む」という動作を表すと約束したからできた意味である。「約束」を変えれば違う結びも可能である。
ところが、擬音語・擬態語は、発音と意味の結びを変えることができない。発音が意味を決めているからである。こうした性質は次のようなおもしろいことを起こす。それは、ある音が決まった意味に直結する傾向である。たとえば、「きらきら」「さらさら」という清音で表される語は「ぎらぎら」「ざらざら」という濁音で表される語より明るく澄んで軽やかな(清澈明快)印象を持っている。
また、ある音がある意味の語には共通に用いられるということも起こる。例えば、「ぶ」の音。「がぶがぶ」「げぶげぶ」「ざぶざぶ」と2つ目の音に「ぶ」が来るとすべて水や水分に関係のある音や様子を表す語になっている。2音節目の「ぶ」には、そうした意味を与える力があるのだ。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.または | B.つまり | C.そのかわり | D.あるいは |
A.擬音語・擬態語は発音も意味も簡単だ。 |
B.擬音語・擬態語は発音が意味と関連性がない。 |
C.擬音語・擬態語は発音が意味より先に決まった。 |
D.擬音語・擬態語は発音がそのまま意味になっている。 |
A.「あるく」という発音は「足を使って前に進む」という意味に直結している。 |
B.「足を使って前に進む」の意味は「あるく」という発音でしか表すことができない。 |
C.「あるく」の「足を使って前に進む」という意味は他の発音で表す可能性もあった。 |
D.「あるく」という発音で「足を使って前に進む」という動作を表しているわけではない。 |
A.ぐるぐる | B.ざらざら | C.きらきら | D.ごろごろ |
A.くすくす | B.にやにや | C.げらげら | D.ざぶざぶ |
9 . どのような場所で自然を感じるか?と聞いた時に、人々の反応はさまざまでしたが、少なくても生物がない場所に自然を感じる人はいないはずだと考えられます。生物がいることこそが、ほかの天体にない地球の自然の特性だからです。また、生物が生きていないように見える砂漠においてさえ、住んでいる人々は同じように感じているに違いありません。( ア )、人はほかの生物を食べて生きているからです。砂漠であっても、オアシス(绿洲)には水があり、そこには生物たちがいるはずであり、オアシスでなくても土の中には生物たちが必ず住んでおり、それらが何らか(某种)の形で人に食料を供給しているはずです。( イ )、 人あるいは人類が、現代まで生き残ってこられたはずがないのです。そして、このことは、人が生活するうえで、飲み水の確保とともに食料の確保が何よりも大切であるという常識に基づいているのです。
1.文中に「同じように感じている」とあるが、どのように感じるか。A.人々の反応はさまざまだ。 |
B.砂漠で人が生きられない。 |
C.ほかの天体に自然を感じる。 |
D.生物がいる場所に自然を感じる。 |
A.なぜなら | B.あるいは |
C.それなのに | D.といっても |
A.地球 | B.オアシス | C.土の中 | D.ほかの天体 |
A.そうすれば | B.そうだったら |
C.そうでなければ | D.そうであれば |
A.生物が砂漠に生きていない。 |
B.生物にとって食料の確保が大切だ。 |
C.生物はオアシスに最も重要なものである。 |
D.生物がいることが地球の自然の特性である。 |
A.はっきり | B.ゆっくり | C.すっかり | D.さっぱり |