1 . 日本人が、一年も二年も前のことを覚えていて、お礼を言うことを、①外国人は驚く。そうして、中にはうるさく思う人もある。しかし、日本人は恩を重んじる精神から、言わずにはいられないというところがある。
日本人は感謝の意を述べようとする反面、恩に着せる(卖人情)ことを(ア)。土産をもって他人を訪問した場合、日本人は、「まことにつまらないものですが」と言ってアメリカ人を驚かす。
しかし、日本人が感謝よりさらに重んじるのは陳謝である。
たとえば、老婆がバスに乗ってくる。若い娘が席を譲る。老婆は何と言うか。「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べるのもいるが、②「すみませんねえ」という陳謝の言葉を述べる方が多い。老婆の気持はどうなのか。
私が乗って来なかったら、貴女は座ってられたものを、わたしが乗って来たばっかりに立っていただいてすみません。
よその家を訪問する。まず玄関で、「ごめんください」と最初から謝って入る。「どうぞこちらへ」と案内されて、「失礼します」と、また、謝って通る。そうして辞去する時には、「お邪魔しました」と最後まで謝り続けである。
そんな気持から、日本人は外国人が気を揉むような挨拶をしたりする。ついこの間逢った人にまた逢った時に、日本人は(イ)言う。
先日は失礼致しました。
欧米人は聞くと心配するそうだ。
たしかにこの男にはこの間逢った。しかしあの時は自分に対して悪いことはしなかった。今この男は謝っている。すると、もしかしたら、この男はわたしの知らない間に……
日本人はそんな気持ちで言っているのではない。これには、心理学者の堀川直義が見事な分析をしている。自分は別に気づかずに行動しているが、何分自分は甚だ不束(非常粗鲁)な人間である、だから自分が知らないうちにもしかしてあなたに対して不都合なことをしているのではないか。もしそうだとしたらお許し願いたい一一という気持で「先日は失礼いたしました」という表現をとるのだ、ということを言っていたが、たしかにそうだと思う。
金田一春彦『日本語』
1.①「外国人は驚く」とあるが、その原因は次のどれか。A.日本人がお礼を言わないから。 |
B.日本人がずいぶん前のことでもお礼を言うから。 |
C.日本人は非常にうるさいから。 |
D.日本人が恩を重んじないから。 |
A.楽しむ | B.好む | C.よくする | D.恐れる |
A.相手は座っていたが、自分のために立ってくれたから。 |
B.相手は座っていて、席を譲るのが嫌だから。 |
C.相手の足を踏んだから。 |
D.相手は自分のために、バスに乗ってこなかったから。 |
A.こう | B.そう | C.ああ | D.どう |
A.日本人は感謝はよくしているが、謝るのは嫌だ。 |
B.日本人は恩を重んじるから、よく恩に着せる |
C.日本人が謝ったとしても、相手に悪いことをしたとは言えない。 |
D.謝るより、相手に感謝の気持ちを表したほうがいいから、できるだけ感謝する。 |
2 . 近年来,有一个词渐渐进入了我们的视野,那就是“仪式感”,生日时的一束花,纪念日时的一次晚餐都是仪式感的体现。你是一个有仪式感的人吗?你对此是怎么认为的呢?请以「セレモニ一感について思うこと」为题,写一篇短文。
写作要点:1.简单叙述你对仪式感的理解。
2.列举一、两件与此有关的事情。
3.表明你的观点,说明理由。
写作要求:1.字数为280~320字。
2.格式正确,书写清楚。
3.使用「です・ます」体。
3 . ①笑顔とは、その人自身の延長線上にしかないものだ。意地悪な人がいくら笑顔を作っても、やはり意地悪な顔つきになる。だから私たちは、心からの笑顔に惹かれる(被吸引) のだと思います。結局笑うというのは日常のことだし、 日々をどう生きているのかの象徴だと思います。 さまざまな経験を乗り越えてきた人の笑顔が魅力的なのは、その先に、その人の生き方や人としての深みを感じるからです。
顔の造作や肌質は人によって違うけれど、「笑顔」はみんなに平等に与えられていて、年齢や性別さえ問わないものです。笑顔という美しさを活かせていない場合、それは自己の責任かもしれないとさえ思います。
母が余命宣告を受けたときはさすがに私はまったく笑えていませんでした。だけど、母は「私は幸せ」が口癖(口头禅) で、当たり前とも思えるようなことにいつも喜んで笑っていた。私がその笑顔に救われて、残りの日々をギフトだと思えるようになり、最期まで一緒に楽しく過ごせました。②笑顔の力は本当にすごいと実感しました。
魅力的な笑顔とは、本当に心から笑えているかどうかにかかっています。嫌なことで自分をいつまでも縛ったり、顔の造作や肌質の細かい部分に囚われたりするより、 自らを解放できる力を持ったほうがいい。それこそがその人だけの素敵な笑顔に繋がるのです。③「笑顔」は人の外見とは程遠いところにあると、みんなはそれを知るべきだと思います。
1.文中に「①笑顔とは、その人自身の延長線上にしかないものだ」とあるが、それはどんな意味か。A.笑顔は個人の内面や本質から生まれるものだ |
B.笑顔は他人の期待に応じて変わるものだ |
C.笑顔は他人に影響されて作られるものだ |
D.笑顔は周囲の人に影響を与えるものだ |
A.笑顔は外見の印象を良くする力がある |
B.笑顔は安定や幸福感をもたらす力がある |
C.笑顔は社交的な関係を築く力がある |
D.笑顔は健康状態を改善する力がある |
A.魅力的な笑顔は外見の美しさにかかるものだ |
B.魅力的な笑顔は意図的に作れるものだ |
C.魅力的な笑顔は生まれつきのものだ |
D.魅力的な笑顔は心からのものだ |
A.笑顔は外見の美しさよりも内面の豊かさや心の解放にかかっている |
B.笑顔は顔の造作や肌質の細かい部分に依存している |
C.笑顔は外見の美しさよりも外部の期待や社会的な評価にかかっている |
D.笑顔は人の外見に大きな影響を与えている |
A.笑顔は年齢に関係なくみんなに平等に与えられている。 |
B.筆者の母親は楽観的な人で、彼女の笑顔には力がある。 |
C.笑顔と比べると、外見には何の価値もない。 |
D.筆者からみると、人は自らを解放することが重要だ。 |
4 . 広いマンションの室内が静かだっていうのだけじゃなくて、雨降りの冬の夜は、外の音もほとんどしなくて、静か。暖かくて快適な部屋の中で、俺は、家族の帰りを待つ。
「ただいまー」バタンと玄関のドアが閉まる音がした。それからバタバタと走る足音とにぎやかな声。リビングの扉が開けられて、つぐみが顔を出す。
「おかえり。一人か?」
「かずちゃんに拾ってもらった。もー、心配しすぎ。」
廊下に続くドアが開く瞬間だけ、ひやりとした空気が流れ込んだけど、扉が閉じればすぐに元に戻る。体に負担のないように、一定に保たれた室温。そのためにこの家に越してきたのだけど、改めてマンションの気密性はさすがだよなと思いながら、俺はソファから腰を上げて料理の仕上げに取り掛かる。
夕食といったって塾の前に軽く食べているから、がっつり一回分ではなくて簡単な主食とスープだから、それほどの手間はかからない。今夜はスープが甘めの味だから、主食は塩味が強い方がいいかな。
時間差でそろそろ戻る次男は、どうだろう。何か食べていたらつぐみと同じでいいだろうけど、がっつり(很多,满满的)食いたがるだろうか。玄関のドアの開閉音がして、廊下が騒がしくなる。ちょうど帰ったらしい。じきに(立刻,马上)二人とも食卓につくだろう。少し行動の速度を上げて、俺は食卓を整える。
1.文中の「拾ってもらった」とはどういう意味なのか。A.助けてもらった | B.家まで送ってもらった |
C.教えてもらった | D.家にきてもらった |
A.怒り | B.悲しみ | C.呆れ | D.焦り |
A.体に影響が出ないように、ちょうどいい室温を保つこと |
B.風邪をひかないように、とても暖かくすること |
C.ドアが自動で閉まったり、寒いと感じさせないこと |
D.家族みんなが一つの部屋であつまれるようにすること |
A.家に家族が帰ってきて、にぎやかになったこと |
B.家の廊下に大勢が並んで話しているということ |
C.家の中に動物がたくさんいて、鳴いていること |
D.家の廊下で音楽を流しており、音が大きいこと |
A.「俺」はこの家の家政婦で、料理担当だ |
B.「俺」はこの家の父親で、子どもと暮らしている |
C.この家は自動で温度調節されるので便利だ |
D.マンションは一軒家とちがって住みやすいところだ |
1.早く終わった生徒は何時から教室を出られますか。
A.9時10分 | B.9時15分 | C.9時半 |
A.試験終了30分前に教室を出ること |
B.電子辞書を使うこと |
C.トイレに行くこと |
A.8時 | B.8時30分 | C.8時15分 |
6 . 人間関係で1番大切なことは、それは約束を守る 1 です。当たり前のことの 2 ですが、実際できていない人が多いです。
「○○さん、頼んで 3 資料できてる?」「いえ、まだですけど。」「もう昨日中にやりますって言ったよね。」「あ、忘れていました。」となることもあるのです。こんな人に仕事を頼みたくないのは、信用できないからです。家族や友達、恋人との人間関係、社会に出てからの同僚や会社、取引先との関係もすべて信用が重要なのです。
あなたが友達に本を貸すのは、返してくれると信用しているからでしょう。 4 へアサロンに行くのは、素敵な髪型にしてくれると信用しているから。近所のスーパーに行くのは、いつでも 5 と信用しているから。もし、友達が本を返してくれなかったり、ヘアサロンで 6 髪型にされたり、近所のスーパーが休み 7 だったりして、信用できなくなったら、 8 して、いい関係は壊れます。だんだん離れていきます。それと同じで、仕事を頼みたいのは信用できる人。この人は約束をちゃんと守って 9 と思われる人なのです。
大きな約束よりも小さな約束 10 、守ることが大事なのです。1.A.というの | B.ということ | C.というわけ | D.というもの |
A.みたい | B.らしい | C.よう | D.そう |
A.おいた | B.いった | C.あった | D.しまった |
A.気に入った | B.気を使った | C.気づいた | D.気にした |
A.空(あ)いている | B.開いている | C.空(す)いている | D.開けている |
A.さわがしい | B.きもちいい | C.ひどい | D.するどい |
A.気味 | B.ずくめ | C.やすい | D.がち |
A.しっかり | B.がっかり | C.さっぱり | D.きっちり |
A.あげる | B.もう | C.くれる | D.やる |
A.さえ | B.ばかり | C.ぐらい | D.ほど |
7 . いい店、だめな店の見当をどうつけるのか。 1 問われた食通の作家、池波正太郎は「食べもの屋というものは、まあどんな店でもそうだけど、店構えを見ればだいたい分かって 2 」と答えている。
しかし具体的な見分け方となると、「これ 3 は口で言えないやね」。うまい店もまずい店も数多く経験した 4 の境地なのかもしれない。もしも池波が今も健在で、グルメサイトを見たらどう 5 だろう。
お金を出すからには失敗を経験したくない。そんな気持ちにうまくはまったのが「食ベログ」をはじめとするサイトであろう。投稿 6 点数がつく仕組みは今や店選びのインフラ(基础设施)のようだ。
チェーン店ゆえに(以连锁店为由)不当に評価を下げられた 7 焼き肉店が訴え、食べログ側に4千万円近い損害賠償の支払いが命じられた。点数の計算方法を変えたのが店の不利益につながったという。不明瞭な仕組みに左右されるなら、小さな点差を気にするのがばからしくなる。
昔 8 のロコミを「見える化」したのがこうしたサイトだが、手の内は意外と「見える化」されていないのかもしれない。ホテルや家電、映面に至るまで点数化は進むが、やらせの書き込みも、ときおり(偶尔)発覚する。
池波流に店構えだけで判断するのはちょっと不安で、出張の折にはホテルの受付で 9 店を尋ねてみる。 10 その方々がグルメサイトに頼っているかもしれないのが現代なのだ。
『天声人語』一「いい店、だめな店」抜粋
1.A.そう | B.こう | C.ああ | D.これ |
A.ある | B.いる | C.おく | D.しまう |
A.だらけ | B.ばかり | C.まま | D.ずくめ |
A.からこそ | B.にしたがって | C.だけでなく | D.ところ |
A.思わせる | B.思った | C.思っている | D.思う |
A.をこめて | B.をもとに | C.を問わず | D.をかねて |
A.としても | B.とすれば | C.として | D.といえば |
A.がち | B.気味 | C.ながら | D.ことに |
A.おすすめした | B.おすすめの |
C.おすすめになられた | D.すすめなさった |
A.かならずしも | B.ぜひ | C.ちっとも | D.もっとも |
8 . 自問自答の重要性は、お迦様や空海さんや、エジソンなどの偉人たちも多く説いています。
「なぜこうなるのか?」「どうすればもっと良くなるのか?」「他に方法はないだろうか?」「さらに別の道は考えられないだろうか?」というぐあいに、自問自答しながら何かに取り組んでいくと、必然的に、さらに疑問に思うことや、納得できないことに突き当たります。( あ )、そのときそこで出合うことは、さらに難しいことではなく、「とてもシンプルなこと」なのです。
自問自答をくりかえしていくと、必ず単純なところに行き着きます。そのとき、その単純なことに一心不乱でかかわることで、ものすごい集中力がつき、念力までついてしまうのです。( イ )突然、突き抜ける瞬間があり、そのときブレイクスルー(困難や障害の突破。いわゆる現状打破、進展)が起こります。その結果、必然的に発見すべきものを発見し、誰も起こしえない偉業をなし遂げたりしてしまうことになるわけです。
このように、いつでもどんなことにでも自問自答する習慣を持つと、多くの気づきや学びや発見が日常茶飯事になるからこそ、他者から抜きん出る(出类拔萃)偉大な人となれるのです。自問自答をする習慣は、夢をかなえる生き方の中でも、とても重要。すべての答えは自分の内側にあって、それが外側の現象とつながっているからです。
1.( ア )の中に入れるものとして、一番適切なのはどれか。A.また | B.そして | C.しかし | D.しかも |
A.簡単 | B.複雑 | C.面倒 | D.当然 |
A.つまり | B.ところが | C.すると | D.それから |
A.結局答えは単純なところに行き着くようになっている |
B.ものすごい集中力がつき、念力までついてしまう |
C.必然的に発見すべきものを発見して、すごい偉業を残す |
D.疑問に思うことがどんどん多くなり、納得できなくなる |
A.偉人たちは自問自得できるゆえに、色々なことが気になりすぎて疲れる |
B.自問自答をする習慣はとても重要であり、自分の成長へと繋げてくれる |
C.学びや発見はとても重要なので、学校に行き続けることが重要だ |
D.すべての答えは自分の内側にあって、それが外側の現象とつながっている |
9 . みなさんは、自動販売機が喋ったと聞いたら、 1 (信じられる)ますか。ほとんど 2 人は、自動販売機が喋るはずはないと言って、笑うでしょう。ところが、喋る自動販売機は本当にあるのです。
わたしの家の近所 3 は一台の自動販売機があります。ふつうの飲み物の自動販売機に見えますが、この自動販売機は話すことができます。例えば、朝、自動販売機の 4 (となり)に立つと、「おはようございます」と話しかけてきたり、 5 (買う)後には、「いってらっしゃい」と言ってくれたりします。それから、夜、飲み物を買った人に「お疲れ様でした。」と言っている 6 を見たことがあります。
最初はとてもびっくりしました。機械が喋るのは、アニメや映画の中だけだと思っていたからです。わたしが 7 (いい)見るアニメの中では、機械も人間と同じように喋ったり、歩いたりしています。ですから、自動販売機に話しかけられるなんて、まるでアニメの世界にいるようだと思いました。
今は、自動販売機が「いってらっしゃい」と話しかけてくるのにも 8 (慣)れて、心 9 「いってきます」と答えています。もしいつか、歩く自動販売機ができても、今はもう 10 (驚く)ないかもしれません。
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10 . 水や草の葉をお年寄りに集めてもらい、商品として売ることを考えた町がある。日本料理の店ではさしみなどに、緑や赤、黄色のきれいな葉を飾りとして付けるが、都会の店では、このような葉がなかなか手に入らなかった。それを知ったある田舎の町の役所の人が、町の85%もある森林の葉を商品として売ることを思いついた。これが、大成功。葉はいくらでもあるし、軽くて簡単に集められる。お年寄りが多いこの町にぴったりの仕事だったのだ。
お年寄りは皆、町が貸し出したパソコンを使い、多くの注文の中からやりたいものを選んで、必要な量を集める。採った葉はすぐお金になるので、暇があれば山に入る。皆、頭や体を使うようになり、「忙しくて病気になる暇がない。」と笑っている。( ア )、本当に町では、病院に通う人が減ったのだそうだ。この仕事のおかげで、元気で過ごせるお年寄りも多いのだろう。
この町のことは次第に有名になり、今では映画にもなっている。
1.文中の「それ」の指すことはどれか。A.町の85%もある森林の葉を商品として売ること |
B.葉はいくらでもあるし、軽くて簡単に集められること |
C.水や草の葉を商品として売ること |
D.都会日本料理の店では、さしみに飾りとして付けるきれいな葉がなかなか手に入らなかったこと |
A.この町には、料理に美しい葉を飾って出す日本料理店が多かったから |
B.この町には、都会に葉を売りたいと考えているお年寄りが大勢いたから |
C.この町には、葉はいくらでもあり、お年寄りにも楽に集められるから |
D.この町には、森林が多く、昔から美しい葉を集めて売っていたから |
A.そして | B.だから | C.つまり | D.あるいは |
A.お年寄りがパソコンで調べて、自分で病気を治すようになったこと |
B.お年寄りが頭と体を使って、どんどん仕事をするようになったこと |
C.仕事が忙しくなって、お年寄りが病院に通う時間がなくなったこと |
D.収入が増えて、お年寄りが健康のためにお金をかけるようになったこと |
A.お年寄りのアイデアで、町の資源を利用した新製品を作って成功した町 |
B.町の資源を利用した新しい仕事を考えだして、お年寄りと協力して成功した町 |
C.森林以外の少ない土地を利用して、お年寄りが新しい産業を始めた町 |
D.町を有名にするために、お年寄りが自分たちで映画を作り始めた町 |