1 . 言葉は 1 (時代)とともに進化する。ほかの言語と同様に今まで日本語もずっと変化し続けて 2 (くる)が、現在は特に猛烈なスピード 3 変化しているようである。
その原因の一つとして 4 (かんが)えられるのは、いわゆるIT 5 関係すること、つまりパソコンや携帯電話などである。以前は専門家にしか 6 (分かる)なかったコンピューター用語も、今では一般の会話の中に 7 (当然)ように出てくるようになった。また、携帯電話やパソコンのメール、掲示板などの書き込みから次々 8 新しい言葉が生まれている。顔文字も入り、そこでの会話はまるで宇宙人が話しているように思えるくらいである。
これまで 9 (多い)の言葉が生まれては消えていき、残る言葉は限られているので、このような事態も特に驚くことではないという言語学者もいる。しかし、これほど新しい言葉や表現が増えると大半が消えていったとしても、かなりの数の新しい言葉が残るの 10 ないだろうか。50年後の日本語は今とはまったく別の言語になっているのかもしれないというのは言い過ぎだろうか。
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2 . 冬休みにホームステイをした家でトイレを使ったときのことです。お手洗いに 1 と、自動的にトイレのふた(马桶盖)が 2 、びっくりしました。それに、座るところが温かかった 3 、またびっくりしました。びっくりしたのは 4 だけではありません。立つと、自動的に水が流れて、ふたが閉まったのです。不思議でした。その一方で、こんなトイレが必要なのだろうかと 5 。
ところが、ホストファミリー(寄宿家庭)のおばあさんの話を聞いて、考えが変わりました。おばあさんは、急に冷たいところに座ると体 6 良くないのだと言っていました。温かいと安心して 7 。ふたを開けるのに腰を曲げなくていいのも楽だと言っていました。
私は、座るところが冷たくても気にならないし、ふたの開閉も大変ではありません。
8 、お年寄りには簡単なことではないでしょう。このトイレは、お年寄りに優しいトイレだと思いました。日本はお年寄りが多いので、こういうトイレが作られたのでしょうか。私の国では見た 9 が、最近腰が痛いと言っている祖母にも 10 あげたいです。
1.( )A.使う | B.入る | C.流す | D.入れる |
A.開いて | B.開けて | C.つけて | D.閉めて |
A.こと | B.ので | C.もの | D.けど |
A.水 | B.トイレ | C.その家 | D.それ |
A.思っています | B.思いました |
C.思ったところです | D.思います |
A.は | B.が | C.に | D.を |
A.座ってしまうから | B.座るからです |
C.座れることだそうです | D.座れるのだそうです |
A.なぜなら | B.ちなみに | C.しかし | D.また |
A.ことがありません | B.ことがあります |
C.わけがありません | D.わけです |
A.使われて | B.使わせて | C.使って | D.使えて |
3 . ある国の煙草の販売量が2018年に入ってから、急に減ってしまった。煙草会社によると、2018年1月の第一週の煙草の販売量は6100万箱だった。前年の12月は第一週が6600万箱、第二週が7500万箱、第三週が7800万箱、第四週が9300万箱と次第に増えていたのに、急に勢いが止まる結果になった。
その大きな理由は「禁煙」だ。煙草会社では新年を迎え、禁煙を決意した人が増えたことが大きな原因だと分析している。禁煙でも禁酒でも、新年を迎えて、新たに決意する人が多い。しかし、それが三日坊主で終わってしまうのも、よくあることだ。その後、この国の煙草の販売量は、少しずつ増加しているそうだ。(ア)、「禁煙」が三日坊主で終わってしまった人が非常に多かったということだ。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.その一方で | B.つまり | C.それとも | D.ところで |
A.禁酒する人が増えたから。 |
B.煙草の生産量が減ったから。 |
C.禁煙を決意した人が増えたから。 |
D.三日坊主で終わる人が多かったから。 |
A.一月の第四週の煙草の販売量 | B.前年の12月の煙草の販売量 |
C.一月の第一週の煙草の販売量 | D.一月の第二週の煙草の販売量 |
A.三日間お寺で働くこと |
B.三日間だけ煙草を吸わないこと |
C.一度決めたことが長く続かないこと |
D.一度決めたら、決してその気持ちが変わらないこと |
A.禁煙を続けられる人が多かったから。 |
B.煙草の生産量が増えたから。 |
C.新年になると新たに決意をする人が多かったから。 |
D.「禁煙」が三日坊主で終わる人が多かったから。 |
4 . 私が担当している日本語のクラスの中に「N.K」という学生がいる。彼はとても勘のいい(直觉敏锐的)学生で、先生の話を理解するのが非常に早い。他の学生がわからない問題などを、なんでも教えてやるという親切な心を持っている。
(ア)私は彼にちょっと危険なものを感じていた。確かに、彼は勘がよくて、飲み込み(领悟)も早かったが、それは、教室の中での反応が早かっただけだ。しかも、今、習っている日本語は、基本的に簡単なものばかりなので、普通に授業を聞いて勉強していれば、だれでもできるのだ。彼はそこを間違えて理解していたのだと思う。普段、家で文字を正確に書いたり、単語を正確に覚えたりしなかったようだ。
結局、彼は「日本語はあまり難しくはないな」と言いながら、復習もあまりしないで、期末試験日が来てしまった。案の定、彼の成績は悪かった。私は、何事も油断は禁物であると思った。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.それでは | B.しかし | C.だから | D.つまり |
A.勉強すれば誰でもできることを自分は勉強しなくてもできると思ってしまったこと |
B.教室の中で反応が早かったこと |
C.文字を正確に書いたり、単語を正確に覚えたりしたこと |
D.他の学生にわからない問題を教えてあげたこと |
A.私が考えていたのとは反対に | B.私が考えていたのと同じように |
C.私が全く考えることができなかった | D.私の考えは全く違っていた |
A.リラックスをするということ |
B.何をするにも注意しなければならないこと |
C.いろいろなことに注目すること |
D.油がなくなること |
A.直感的に物事を理解できる人は他人に勉強を教えるのが得意だ。 |
B.授業だけ真面目に聞いていれば日本語が上手になる。 |
C.勘が良い人間は予習をしなくてもテストで良い点数が取れる。 |
D.どんなに勘が良くても、基礎の勉強をせずに良い成績が取れるとは限らない。 |
5 . カードを使うことが多くなった。買い物をして、現金で払うよりカードで払う。銀行に預金(存款)があれば、手元に現金が全然なくても、たくさんの買い物ができる。細かい金が必要な時は、銀行の機械にカードを差し込めば(插入)、現金が出てくる。ある会社では、身分証明書が支払いカードを兼ねて(兼备)いて、社員食堂で食事をしてカードで払うと、支払いの額が自動的に給料から引かれるそうである。
実に便利な時代になった。現金を持っていると落とすこともあるし、泥棒もいるのだから、カードのほうが安全である。(ア )、札(纸币)を(イ)も持つより、カードのほうが小さくて軽い。
そんなに便利なカードであるが、問題がない(ウ )。数日前の新聞に、カードで買い物をするのは無駄遣い(浪费)の原因になるから、自分は絶対にカードは使わないという投書が出ていた。目の前で札や貨幣が財布から出ていくと、金を使ったという実感が強いので、金を節約しようという気持ちになるが、カードで払うとその実感がないので、気楽に金を使い過ぎる結果になる、というのである。現金でもカードでも、必要なものは買い、必要でないものは買わないのが、理性のある人間の行動である。しかし、いつも理性にしたがって行動することは、難しいことである。カード時代は、人間に強さを要求する時代だといってもよいであろう。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.でも | B.しかし |
C.そこで | D.それに |
A.何枚 | B.何個 |
C.何張 | D.何回 |
A.わけだ | B.わけのようだ |
C.わけではない | D.わけにはいかない |
A.小さくて軽い。 | B.絶対に泥棒に盗まれない。 |
C.必要でないものは買わない。 | D.金を使ったという実感が強い。 |
A.細かい金が必要な時は、現金のほうが便利だ。 |
B.現金でもカードでも、理性的な消費は難しい。 |
C.カードより現金で支払うほうが無駄遣いにならない。 |
D.現金は泥棒に盗まれやすいから、カードのほうが安全だ。 |
6 . 僕は生まれてからずっと、東京に住んでいる。といっても、子供の頃住んでいたのは東京の田舎だし、今住んでいるのは川崎市だ。まあ、「東京通勤閣」に住んでいる、というほうが正しい。東京は便利なところだけれど、いろいろ辛いことがあって、たとえばそのひとつとして通勤地獄がある。常識では考えられないような密度で人間を箱に詰め込んで、一時間以上にわたって運ぶという非常識なことをやらざるを得ない(不得不)。それでも足りなくて、列車の本数を増やしまくり、ラッシュ時(高峰期)には数分おきに電車が走るということになる。
また、これほど混雑してくると、人の乗り降りにかかる時間が馬鹿になれなくなる。(ア)、在京の私鉄のA社とB社では、人が素早く乗り降りできるようにドアを改良することにした。素早く乗り降りできるようにするためには個々の車両の出口を増やすか大きくしてやれば良い。A社はドアの数はそのまま(一車両当たり片側四つ)で一つ一つのドアを大きくした。B社はドアの大きさを変えずにドアの数を増やした(片側五つ)。なんとなく、どちらでもいいように思える。ところが、結果はB社はうまくいって乗り降りの時間が短縮されたが、A社はうまくいかず、むしろ余計に時間がかかるようになってしまった!全く不思議な話だ。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.それとも | B.そこで | C.しかし | D.しかも |
A.物をしまっておくふたのある入れ物 | B.鉄道の車両 |
C.三味線という日本独特の楽器 | D.四角い形 |
A.全部のドアを大きくして、ドアの数も一つ増やした。 |
B.全部のドアを大きくして、ドアの数は変えなかった。 |
C.ドアを一つだけ大きくして、ドアの数は変えなかった。 |
D.ドアの大きさは変えないで、ドアの数を一つ増やした。 |
A.A社は短くできたが、B社はもっと時間がかかるようになった。 |
B.B社は短くできたが、A社はもっと時間がかかるようになった。 |
C.A社もB社も、乗り降りにかかる時間を以前より短くできた。 |
D.A社もB社も、乗り降りにもっと時間がかかるようになった。 |
A.A社とB社の改良の結果が全然違うこと。 |
B.A社はドアを大きくしたこと。 |
C.B社はドアの数を増やしたこと。 |
D.東京の交通 |
7 . 日本では、①家の中に入る時は、靴を脱ぐ。これは、日本の気候がとても湿度が高いので、履物が汚れやすく、家の中に汚れを持ち込まないための昔からの習慣である。現在は道路も舗装され、昔ほど汚れは気にしなくても済むようになったが、その習慣はまだ続いている。
学生寮では、ほとんどの場合、玄関で靴を脱ぐが、食堂や廊下などの共用スペースでは室内履き(スリッパなど)を履く。外靴とは別に各自で用意する。また、脱いだ靴は、各自のシューズポックスか部屋へしまう。
和室(日本古来の畳の部屋)に入る時は、必ず履物を脱ぐ。②( )最近は日本の家でも純粋な和室だけという家は少なく、西洋式の部屋も取り入れたスタイルが一般的である。キッチンやリピングでは、室内履きを履くのが普通である。
東京周辺の都市部における住宅事情の問題は、日本人にとっても深刻である。特に、③集合住宅では狭い、家賃が高い、というのが当たり前(当然)で、普通は防音機能などはついていないので、多少の生活音はお互いに我慢する(忍耐)のが普通である。
④学生寮も同じで、多少の音は仕方がない(没办法)が、履音となると話は別、まずは自分自身が気をつける時、トラブル(麻烦,纠紛)が発生時は、大家さんや学生寮の直長、マネージャーに相談するとよい。
1.①「家の中に入る時は、靴を脱ぐ」ことを日本人はどのように考えているのか。A.靴を脱ぐの伝統文化だと考えられている |
B.靴は汚れているものだと考えられている |
C.日本は湿度が高い国だと考えられている |
D.細かいことに気をつけると考えられている |
A.共用スペース | B.和室 | C.玄関 | D.道路 |
A.そのため | B.すると | C.つまり | D.しかし |
A.狭いこと | B.家賃が高いこと | C.防音機能がないこと | D.交通の便が悪いこと |
A.大家さんと仲良くこと |
B.音を出さないようにすること |
C.トラブルを起こさないこと |
D.共用スペースをきれいにすること |
8 . きょう学校で、先生があしたから始まる授業について、説明してくれました。私が① ときくと、先生は「本を10ページまで読んでおいてください」と言いました。② ときくと、先生は「いいえ、買う必要はありません」と言いました。
説明が終わっ③ 、あしたまでに読んでおくところを見てみました。わからないことばがたくさんありました。「辞書がないと、読めないだろう」と思いました。それで、図書館から辞書を借りようと思って(想做~)、「辞書を借りて持って帰ってもいいですか」ときくと、図書館の人は「辞書は図書館で使ってください。持って帰ることはできません」と言いました。図書館がしまるまであしたのよしゅうをしていました。
1.① のところに入れるものはどれですか。A.「どこで予習をしていいですか」 |
B.「きょう予習をして、どうですか」 |
C.「どんな予習をしていいですか」 |
D.「授業の予習は、どうですか」 |
A.「辞書を買ってもいいですか」 |
B.「辞書を買わなければなりませんか」 |
C.「辞書を買ってはいけませんか」 |
D.「辞書を買わなくてもいいですか」 |
A.ている | B.てくる | C.ていく | D.てから |
A.本を借りました。 |
B.辞書を借りました。 |
C.あしたの授業を予習しました。 |
D.きのうの授業を復習しました。 |
A.読みたい本がたくさんありますから |
B.辞書をうちへ持って帰ることができませんから |
C.本がむずかしいですから |
D.本がおもしろいですから |
新築の家に引っ越しをすると体調が悪くなる人がいる。これは家に使われている材料に対して人間の体がアレルギー(过敏症)のような反応を起こすためである。この症状が「シックハウス症候群」で、木材や壁紙に使用されている接着剤の原料に含まれているホルムアルデヒド(甲醛)が主な原因だと言われている。具体的な症状としては、目・鼻・口・喉等の乾燥、刺激感、鼻水などの粘膜症状のほか、吐き気、嘔吐、頭痛、皮膚の紅斑・湿疹・かさつき(脱皮)などの全身症状があるとされている。
ホルムアルデヒドにはたんぱく質(蛋白质)を変化させるという特性がある。人間の体は水分を除くと半分近くがたんぱく質で形成されており、これが人体に害を与えるのは当たり前のことだ。
しかし、「シックハウス症候群」がこのたんぱく質の変質によるものなのかと言われると、一概にそうとも言えない。なぜなら、ホルムアルデヒドを含む接着剤を使った壁紙を貼った部屋であっても、空気中に含まれるホルムアルデヒドはほんのわずかで、たんぱく質を変質させる量には満たない(没有达到)からだ。
1.これは何について書かれた文章か。
A.「シックハウス症候群」の症状 |
B.「シックハウス症候群」の治療方法 |
C.「シックハウス症候群」の原因物質 |
D.「シックハウス症候群」になりやすい体質 |
A.引っ越しをすることで疲れたから |
B.ホルムアルデヒドでアレルギーのような反応を起こしたから |
C.新築の家は居住者の健康に影響を与えたから |
D.ホルムアルデヒドで新築の家に引っ越しをするのが嫌いだから |
A.当然 | B.賛成 | C.勝手 | D.正解 |
A.人によってアレルギー症状は違うから |
B.ホルムアルデヒドの量はたんぱく質を変質させるほどの量ではないから |
C.ホルムアルデヒドがたんぱく質を変質させないから |
D.たんぱく質を変質させる原因がはっきり分からないから |
A.人間の体はたんぱく質で形成されている。 |
B.新築の家に引っ越しをしないほうがいい。 |
C.「シックハウス症候群」の症状が多くあるとされている。 |
D.ホルムアルデヒドを含む接着剤を使った壁紙を使わないほうがいい。 |
10 . 評論家という仕事がある。ある分野(领域)について深い知識を持ち、人々が参考にできるような解説や評価などをする仕事である。今では政治評論家からラーメン評論家まで、あらゆる(全部)分野の評論家がテレビや雑誌などで活躍をしている。しかし、医者のように、評論家になるための資格試験があるわけではない。彼らは一体( ア )評論家になったのだろうか。
彼らの多くは、評論をするために深い知識を得たのではない。若い頃からある分野に対して人並み外れた(异乎寻常的)知識や興味を持っており、夢中でそれを学ぶうちに、いつの間にかそれを仕事にすることになったという人も多い。好きな分野を仕事にできるとは( イ )話だが、ただ人並み外れた知識があれば評論家になれるというものでもないだろう。評論家として収入を得るためには、新聞や雑誌、テレビなどのマスメディア(宣传媒介)に取り上げられなければならない。
マスメディアに取り上げられるためには、人々が話を聞きたくなるような説得力(说服力)があること、さらにマスメディアに登場するチャンスを得る運の強さも必要だろう。
人並み外れた知識、人々が言うことを聞きたくなるような説得力、そしてチャンスを掴むのが揃ってはじめて評論家になれるのかもしれない。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。
A.いくら | B.どのぐらい | C.いくつ | D.どうやって |
A.激しい | B.涼しい | C.羨ましい | D.懐かしい |
A.評論家はある分野について説明や評価するが、医者はそうではない。 |
B.評論家はある分野についての資格が必要だが、医者はそうではない。 |
C.評論家はある分野についての資格は必要ないが、医者はそうではない。 |
D.評論家はある分野の知識が必要だが、医者はそうではない。 |
A.深い知識を持つことが必要ではないこともたくさんある。 |
B.深い知識を持つことが、評論家になるためのただ一つの必要なことだ。 |
C.深い知識を持つことが必要だが、ほかにも必要なことがある。 |
D.深い知識を持つことは必要ではなく、ほかに必要なことがある。 |
A.新聞やテレビ関係の会社で働いてマスメディアに出た経験 |
B.説得力と、マスメディアに出る機会を得る運の強さ |
C.マスメディアに出て人々を説得した経験 |
D.人並み外れた深い知識と説得力 |