タンポポは、根からすいあげた水や養分、それから葉で作られた糖分を栄養にして成長し、花をきかせて種を実らせる。タンポポだけではなく、わたしたちの身の回りにある植物のほとんどは、水分や養分の多いこえた土地に生えているから、あまり苦労しなくても生活できる。
ところが、広い地球には、めったに雨の降らない砂漠がある。また雨は降っても、養分の少ないやせ地がある。そんなところにも植物は育っている。このような住みにいところで育つ植物は、どのような仕組みで生活しているのだろう。
砂漠で育つサポテンを調べてみよう。サポテンが芽生えるときや、若い茎のときには葉がついているが、やがて落ちてしまう。これは葉の気孔から、水分が外に出るのを防ぐためだ。
茎は太っていて、切ってみると、中に水を貯えた細胞の集まりが見える。このようにして、葉を落とし、茎に水分を貯えていれば、日照り続きの砂漠でも、なんとか生きていくことができるのだ。
いっほう、(ア)ところで育つ生物はどうでしょう。土からの養分吸収はあてにならない。そこでまったく新しい方法つまり、空を飛爾虫や、水中を泳ぎまわるプランクトンを直接捕まえて食べるということを自然と身につけたのだ。これが食虫植物だ。
食虫植物は、葉をつくり変えて捕虫器にした。とらえた虫を分解する消化液まで用意した。そんなこととはつゆ知らず、虫たちは、美しい花や、おもしろい形の葉や、あまい蜜に誘われて近づいてくる。そして餌食になってしまうのだ。厳しい環境での生活の工夫が食虫植物を生んだといえる。
1.文中の「住みにくいところ」に合っていないものはどれか。A.やせた土地 | B.こえた土地 |
C.砂漠のようなところ | D.養分の少ないところ |
A.サポテンは、水の放出を防ぐために葉はあっても気孔がない。 |
B.サポテンは、生活に苦労することがあまりない。 |
C.サポテンの太い茎には、日照りに備えて水がためられている。 |
D.サポテンには、虫を分解するための消化液を持つものもある。 |
A.水分も養分も豊富にある | B.水分はあっても養分の少ない |
C.養分はあっても水分の少ない | D.養分も水分も少ない |
A.すこし知っている | B.よく知っている |
C.あまり知らない | D.まったく知らない |
A.土からの養分を吸收できないから | B.土からの水分を吸収できないから |
C.茎に水を貯えた細胞があるから | D.虫を分解する消化液があるから |
2 . 私は夫と5つの子どもと一緒に暮らしている。子どもが少し大きくなってからは、子どもを幼稚園に預けて昼間は家に近くない会社で働くようになった。仕事上の忙しさはもちろん、子育てもいろいろなことで疲れ切ってしまう。そして、ご飯はよく近くのス一パ一のお惣菜(熟食)を買って行ったのだ。
その日も私はいつものように仕事で疲れ切ってしまっていたので、近くのス一パ一でからあげや天ぽぷなどのお惣菜を買って急いで家に帰った。家に着くと、すぐ食事の用意をし始めた。お惣菜でも一応綺麗にお皿に盛って食卓に出していた。( ア )、突然普段はあまり話をしない夫はこんなことを言った。「たまには手作りが食べたいな」と。おそらく、何の気もなしに言ったのだろう。確かに子どもができる前はよく手作りをしていたし、夫は私の作った二飯がとても好きだった。
時は「手作りが食べたい」と言われたら嬉しかった。しかし、今はそうではない。手作りは時間も手間もかかる。子育てしながらはなかなか難しいの。私はその日は「また今度ね。」とだけ言って、黙ってス一パ一のお惣菜を食べた。
よく考えてみたら、妻として、母親として、仕事と生活を而立して行こうと思っていたのに、いつの間にか、その初心を失ってしまうだろう。ぜひそのうちできるだけ時間を作って、せめて手作りの寿司でも、夫と子供に食べさせてあげようと心に決めた。
1.文中に「お惣菜(熟食)在買うとあるが、その理由はどれか。A.手作りの料理ができないから | B.仕事と子育てで暇だから |
C.夫はお物菜が好きだから | D.時間も手間もないから |
A.または | B.すると | C.しかも | D.しかし |
A.夫は自分の手作りが好きだと思ったから |
B.夫は子育てしながら手作りをするから |
C.夫は手作りの二飯を作るのがうまいから |
D.夫は自分のことを愛していると思ったから |
A.手間はない時 | B.お金がある時 |
C.まだ分からない | D.手作りが食べたい時 |
A.私と夫には子供が5人いる。 |
B.私は最近めったに手作りをしない。 |
C.ス一パーのお惣菜は人気がある。 |
D.私の仕事はあまり忙しくない。 |
男:あんまり早いと朝が大変だから、ちょっと遅めの10時ごろっていうのはどうかな?
女:そうね。じゃ、( ア )ちょうど東京10時発っていうのはどう?食堂車もついているから、新幹線の中でお昼も食べられるし。
男:あ、でも、それ、新横浜止まらないだろ。中川さん、新横浜からぼくたちに合流したいって言ってたから、だめだよ。その次の「ひかり」なら新横浜にも止まるけど。
女:そうね。東京発が10時4分で、広島が15時32分、だいたい3時半ね。
男:あ、だめだ。うちの叔父が、4時以降じゃないと広島の駅まで迎えに来られないって言ってたんだ。
女:4時以降ね。じゃ~あ、この16時33分広島着っていうのは?
男:新横浜にも止まるし、東京が11時4分発か。いいね。
女:じゃ、わたし、中川さんに連絡しておくわ。新横浜は11時21分ね。
男:うん。ありがとう。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。
A.この | B.その | C.あの | D.どの |
A.食堂車が付く新幹線 | B.普通の新幹線 |
C.東京10時発の新幹線 | D.新横浜発の新幹線 |
A.だいたい3時間半 | B.ちょうど3時間 |
C.だいたい5時間半 | D.ちょうど5時間 |
A.広島に止まらないから | B.新横浜に止まらないから |
C.間に合わないから | D.男の人の叔父が迎えに来られないから |
A.10時発の新幹線 | B.11時4分発の新幹線 |
C.11時21分発の新幹線 | D.16時33分発の新幹線 |
A.4分 | B.17分 | C.21分 | D.33分 |
4 . 予定がないと不安になる人がいる。先日、喫茶店で見かけた女性がそうだった。
彼女はバッグのなかから赤い手帳を取り出して、しばらく眺めていた。そして突然電話をかけ始め、次々と飲み会や食事やデートの約束をして、手帳に予定を書き込んでいった。( ア )、どうしても予定の埋まらない一日があるようだった。
空白の木曜日。それが彼女には我慢できなかったらしい。最後には、いつも行っている美容院に電話をかけ、この間かけたパーマが気に入らないので、もうー度かけ直してほしい、来週の木曜日しか空いていないから木曜に予約を入れてほしいと主張し、とうとう木曜日の予定を( イ )に入れた。彼女は、真っ黒に埋められたページを見っめて、満足そうにほほえんだ。
一方、私の手帳は真っ白だ。正確にいうと、昨日までの過去にはいろいろ書かれているが、今日から先はまるで白紙。未来には何も書かれていない。彼女のように私も手帳を開いた。しかし、見つめても見つめても、予定は何も思い浮かばなかった。
1.下線の「喫茶店で見かけた女性」はどんな人だと言っているか。A.彼女はとてもいそがしくて、空いている時間がない。 |
B.彼女は電話が好きで、話す相手がいないと不安になる。 |
C.彼女は髪型を変えるのが好きで、よく美容院へ行く。 |
D.彼女はスケジュールが埋まっていないと不安になる。 |
A.または | B.しかも | C.だから | D.しかし |
A.心 | B.手 | C.頭 | D.身 |
A.美容院の予約ができたこと | B.木曜日の予定がなくなったこと |
C.手帳の空白がなくなったこと | D.いろんな友達と約束ができたこと |
A.いろいろ書かれているので、予定がわかりにくい。 |
B.あちこちに何も書かれていない白いページがある。 |
C.これからの予定はひとつも書かれていない。 |
D.手帳は持っているが、中は真っ白だ。 |
5 . アメリカの大学が、「人の行動は45%ぐらいが習慣的な行動」という研究結果を発表しました。
習慣的な行動は、頭で思考しなくても体が行動する「自動行動」です。(ア)、ご飯を食べる時に「食べ物を口に入れる」「スープを飲む」などのことを頭で思考しながら(一边……ー边……)行動する人は(イ)いません。これは習慣的な行動ですから、意識しなくてもすることができます。
1.文章の内容によると、どんな行動が習慣的な行動ですか。A.人の行動 | B.頭で思考しながらする行動 |
C.意識しなくてもできる行動 | D.自分ですることができる行動 |
A.例えば | B.そして | C.どうして | D.でも |
A.習慣化的な行動 | B.頭で思考すること |
C.意識すること | D.食物を口に入れること |
A.あまり | B.さらに | C.ちょうど | D.すぐ |
A.人の行動は45%ぐらいが習慣的な行動ではありません。 |
B.習慣的な行動は頭で思考しなくてもすることができることです。 |
C.習慣的な行動をする時、私たちは意識しなければなりません。 |
D.ご飯を食べる時「ロを開ける」ことは習慣的な行動ではありません。 |
女:ここ 2,3 週間は 6 時間以下かな、忙しくて。
男:この記事によれば(根据)、20 年ぐらい前のイギリスでは平均 9 時間だそうだ。
女:「睡眠は無駄(没用)だ。5 時間で十分だ」なんて言う学者もいたよね。
男:でも、最近の研究では 7 時間では不十分、8 時間は必要だって。
女:へえ、そうなんだ。
男:睡眠時間が 1 時間減っても体力も知的能力も低下するらしい。
女:睡眠不足だと、注意力がなくなってくるよね、確かに。森さんは元気がなさそう(好像没有)ですね。どのくらい寝ているの?
男:20 年前のイギリスの平均より 1 時間長いよ。
女:意外ね。たくさん寝ているのに・・・・・・
1.高橋さんのこのごろの睡眠時間はどれか。
A.5 時間以下 | B.6 時間以下 | C.7 時間以上 | D.8 時間以上 |
A.睡眠時間が 1 時間減っても、体力も知的能力も低下する。 |
B.睡眠不足だと注意力がなくなってくる。 |
C.睡眠時間は 7 時間では不十分、8 時間は必要だ。 |
D.睡眠は無駄だ。5 時間で十分だ。 |
A.肯定 | B.驚く | C.賛成 | D.疑う |
A.6時間 | B.8時間 | C.9時間 | D.10時間 |
A.睡眠時間が 20 年前のイギリスの平均時間ほどだから |
B.睡眠時間は毎日六時間以下で短すぎるから |
C.森さんは体力も注意力も元気もないから |
D.森さんは睡眠時間が長いのに元気がないから |
7 . うちには小さな庭がある。そこで3年前から野菜を作っている。作り始めたのは、野菜が高くなってきたから、庭で野菜を作ってみようと妻が言い出したからだ。最初は「野菜を作るのはそんなに難しくないだろう」と思っていたが、それは大きな間違いだった。作り始めのころは、失敗のくり返しだった。できた野菜はひどく小さかったり、店で売っている野菜とは形が違ったりして、娘から「おいしくなさそう」とか「店で買ったほうがいい」とか言われた。野菜を作ることは大変なことなのだと思い 、本を読んで勉強した。
野菜を作っていると、野菜ができること以外にもいいことがある。毎日水をやっていると、だんだん野菜が子どものように思えてくる。気がつくと、野菜に向かって自然に声をかけている。すると、娘もおもしろがって声をかけるようになり、今では一緒に野菜を育てている。まだ店で売られているような形のいい野菜はできていないが、子どもと一緒に野菜作りを楽しんでいるのだ。
1.この文章を書いた人が野菜を作り始めたのはなぜか。A.野菜を作るのに、ちょうどいい場所があったから |
B.妻が作ろうと言ったから |
C.野菜を作るのは簡単だと思ったから |
D.妻が店で買うほうが安いと言ったから |
2.それとあるが、何のことか。
A.自分たちで野菜を作ること |
B.野菜を作る場所 |
C.野菜作りは難しくないということ |
D.野菜の作り方 |
3.この文章で一番言いたいことは何か。
A.野菜に声をかけて育てていると、子どもが野菜を好きになるだろう |
B.初めの目的と違うが、子どもと一緒に野菜作りを楽しんでいる |
C.家で野菜を作ると、店で買うより安いのでできれば家で野菜を作った方がいい |
D.野菜を作るのは大変なことなので、まず勉強をしてから始めなければならない |
A.私 | B.妻 | C.娘 | D.子ども |
5. に入る、最も適当な言葉はどれか。
A.なおして | B.はじめて | C.かけて | D.なんて |
8 . 留学生の一人にポールというギターの達人がいる。
ギターを弾くのが上手というだけでなく、どんな曲を聞いても、その曲に合わせて伴奏してしまうのだ。その音程の確かさ、リズム感は、まさに①舌をまく。
彼が誰よりも確かな日本語の発音を身につけたとしても、驚くことはないだろう。(②)、言葉はリズムそのものだからだ。日本語は、アクセントの高低を聞き分け、使い分ける能力を必要としている。イギリス人のポールにとっては、母語の英語は強弱でアクセントをつける言葉、だから「よこはま」も「ヨコハーマ」のように「八」にストレスをおいて発音をしても不思議ではないのだが、まるで日本人のように「よこはま」と口をついて出る。
「だって、駅に着くたびに、車内アナウンスがうるさいくらい、『まもなくヨコハマ、ヨコハマです』というでしょう。誰でも真似できますよ」③ポールは笑いながらそう言うが、いったん身につけた母語の発音習慣というものは、そう簡単に変えられるものではない。それが証拠に、日本人の英語はいつまでたってもカタカナを読んでいるようになってしまうではないか。
『外国語としての日本語』
1.①「舌をまく」とあるが、その理由は次のどれか。A.ポールが留学生だから | B.ポールがギターを弾けるから |
C.ポールはギターが上手だから | D.ポールは日本語が上手だから |
A.しかし | B.それでも | C.だから | D.なぜなら |
A.ヨコハマ | B.ヨコハーマ | C.ヨコーハマ | D.ヨコハマー |
A.車内アナウンスがうるさいと思っているから |
B.誰でも車内アナウンスで真似ができると思っているから |
C.身につけた母語の発音習慣が簡単に変えられないから |
D.日本人の英語はカタカナを読んでいるようだから |
A.母語の発音習慣はそう簡単に変えられるものではない。 |
B.言葉にリズムはそれほど重要ではない。 |
C.日本語は強弱でアクセントをつける言葉である。 |
D.日本人は英語を話す時よくカタカナを読んでいる。 |
9 . 私が香港に住みはじめたころのことです。
知人と食事をしていると、偶然同じお店にいた取引先の方が、(①)上司である支社長と共に②私の席まで挨拶に来てくださいました。
年配の男性で、さらに、大企業の支社長ともあろう方が、20代の女性である私のところに出向いてきてくださっただけでも驚きなのに、自己紹介をし、短く会話をした後、去り際に③「困ったこと、何かお役に立てることがございましたらご連絡ください」とおっしゃってくださったのです。
このときの表情がとてもやさしく穏やかな笑顔だったため、心から言ってくださっていることが伝わってきて、大変心強く感じました。こんな方とは困ったことがなくても、お会いしたいと思ったものです。
実際、その方とはその後何度もお会いし、ビジネスの貴重なアドバイスをいただいています。初対面では、別れ際の挨拶が次につながるかどうかの決め手となります。
『デキる女はズルい』
1.(①)には次のどれがはいるか。A.この | B.その | C.あの | D.どの |
A.取引先の社員 | B.取引先の社員と支社長 |
C.知人 | D.隣の人 |
A.会いたいと思った。 | B.心強く感じた。 |
C.驚いた。 | D.困ることはないと思った。 |
A.「もらう」の謙譲語 | B.「もらう」の尊敬語 |
C.「くれる」の謙譲語 | D.「くれる」の尊敬語 |
A.取引先の人と同じ店に行くといい。 |
B.若い人から先に挨拶をするべきである。 |
C.困ったときはお互いに助け合うべきだ。 |
D.初対面の去り際のひと言がその人の印象を決める。 |
10 . 将来つきたい仕事について高校生を対象に調査したところ、男女ともに一番多かったのは「学校の先生」でした。それにつづいて5位までは、男子は「公務員」「研究者・大学教員」「医師」「薬剤師」となっており、女子は「保育士・幼稚園の先生」「看護婦」「薬剤師」「医師」という結果になっています。資格や技能を持った、①専門的な職業を目指す傾向が表れています。
ちなみに、同様の調査を中学生に対しても行っており、中学生の男子が希望する職業のトップ3は「サラリーマン」「野球選手」「サッカー選手」、女子は「保育士•学校の先生」「美容師•理容師」「看護師」でした。これを高校生の希望と比べてみると年齢が上がるにつれて現実的な考え方を持っていることも②面白い特徴です。
この調査では上位20位まで発表されているのですが、この中には「自分で会社を作って社長になる」という回答は男女ともに入っていませんでした。一方、「勉強は何の役に立つと思うか」とたずねたところ、7割以上の高校生が「一流の会社に入るために」「会社や役所に入って出世するために役に立つ」と答えています。これらの答えを合わせて考えると、多くの高校生が一生懸命勉強して一流の会社や役所に就職し、そこで地道(踏实)に働いて出世していくという、非常に堅実な未来像を描いていることが窺えます。
1.高校生の将来つきたい仕事の一位はなんですか。A.学校の先生 | B.研究者 | C.医者 | D.サラリーマン |
A.一部の人しかできない職業 | B.だれでもできる職業 |
C.才能があればできる職業 | D.資格や技能が必要な職業 |
A.中学生と高校生で、違う考え方をすること |
B.中学生と高校生で、同じ考え方をすること |
C.年齢が上がるにつれて非現実的な考え方をすること |
D.年齢が上がるにつれて現実的な考え方をすること |
A.自分で会社を作って社長になること |
B.会社に入ってサラリーマンになること |
C.県や市の政府の役所に入って勤めること |
D.免許を取って学校で子供に教えること |
A.成績のために一生懸命勉強していること |
B.高校生は堅実な未来像を描いていること |
C.中学生は男女とも学校の先生になりたいこと |
D.7割以上の高校生が社長になりたいと思っていること |