1 . 「仕事が順調に進む」という事柄の、「順調に」の部分をオノマトペ(拟声词、拟态词)を使って表したければ、一番普通なのは「どんどん」という擬態語です。ところが最近では、「どんどん」の代わりに「さくさく」を使う人が目立つようになってきました。
「さくさく」は、「雪の上をさくさく歩く」のように使われる時には、雪や砂などが崩れる音を表す擬音語です。また、「キャベツをさくさく切る」のように、野菜や果物を軽快に切る様子を表す擬態語としても使われます。
仕事の進み方について「さくさく」を使うのは、もちろん野菜や果物を切る時の順調な様子からの類推(ア)ものです。「どんどん」であれば、仕事だろうが勉強だろうが、大体の作業について、それが順調に進む様子を表すことができます。一方で、「さくさく」は、野菜などの切断についてしか用いられないのが、日本語の一応の原則です。ですから、「仕事がさくさく」と言うのは、その原則には違反していることになります。
とはいえ、「さくさく」が、野菜や果物という限定があるにしても、順調に進む様子を表していることは確かです。しかも、「どんどん」には「ど」という濁音があって、「ころころ」に対する「ごろごろ」のように、なんとなく鈍重な感じがしないでもありません。一方で、「さくさく」の「さ」は、「さらさら」や「さやさや」などのオノマトペがあることからも感じられるように、軽快なイメージを与える音だと言えます。だとすると、「どんどん」よりも「さくさく」の方が、物事が順調に進む様子を表すオノマトペとしてはいいようにも思えてきます。
多分こういった理由で、すでに日本語のオノマトペとして定着していた「さくさく」の用法についての制限が取り払われて、いろんな種類の作業が順調に進む様子を、このオノマトペが一般的に表すことができるようになったのではないかと思います。
1.オノマトペの使い方として、正しいものはどれか。A.緊張で胸がきらきらしている。 |
B.日曜日に家でゆらゆらしている。 |
C.傷口から血がだらだらと流れた。 |
D.いらいらしながら、プレゼントの箱をあけました。 |
A.による | B.に従う | C.に対する | D.にわたる |
A.ごろごろ | B.どんどん | C.ぎりぎり | D.はきはき |
A.擬音語としては、雪や砂が崩れる音を表す時のみに使われるという制限 |
B.擬音語としては、軽快なイメージを与える音を表す時のみに使われるという制限 |
C.擬態語としては、仕事や勉強が順調に進む様子を表す時のみに使われるという制限 |
D.擬態語としては、果物や野菜を軽快に切る様子を表す時のみに使われるという制限 |
A.実際の音に非常に近いので、耳によくなじむ表現である。 |
B.日本語の原則に反しているため、受け入れがたい表現である。 |
C.軽快なイメージを与えることから、一般的に使われるようになった。 |
D.最近使われるようになってきたが、そのうち使われなくなるはずだ。 |
2 . レストランの無断キャンセルが予約客全体の1~3%になるそうで、損失額は年2000億円に上っているそうだ。キャンセル料がほとんど請求できないからだ。客に必ず払わなければならないという考えがないので、たまに高いキャンセル料が請求されて驚いたとか、学生の無断キャンセルがインターネット上で広まって大学が困っているとかいう話がニュースになる。無断キャンセルの理由は「場所を取っておきたいためにいくつかの店を予約した。」「予約をうっかり忘れてしまった。」「人気店だったのでとりあえず予約した。」である。飛行機やホテルなどと同じようにキャンセル料を払うという考えが広まれば、よく考えて予約するようになるだろう。しかしこれはすぐに解決する問題ではない。そこでまだ人気店だけだがキャンセルされた場合、すぐに会員が予約できるようにしたのである。予約が取りにくいレストランばかりなので、いつでも行きたいという会員が多いのでこの商売ができる。また普通の店のためにキャンセル保険も始まった。代行サービスもある。こちらは受け取った金額の30%を払わなければならない。
また無断キャンセルには他の困った問題もある。(ア)多くの食品を捨てることになるからだ。だから、店もそれを考えて値段を決めるので、無断キャンセルは客のためにもならないのである。
1.下線の「すぐに解決する問題ではない」のはなぜか。A.キャンセル料を払わせる方法がないから |
B.店がキャンセル料について知らせないから |
C.みんなの考えが変わるのに時間がかかるから |
D.店がキャンセル料をもらおうとしていないから |
A.会員だけが予約できるから | B.おおぜい会員を集めているから |
C.会員の店の予約だけを売っているから | D.急でもその店に行きたい会員がいるから |
A.だが | B.どうも | C.ところが | D.なぜなら |
A.どの店も予約が取りにくくなるから |
B.インターネットに名前が出てしまうから |
C.後でキャンセル料を払わなければならないから |
D.無断キャンセルされた場合を考えて値段をつけるから |
A.人気店は無断キャンセルされても大丈夫だ。 |
B.無断キャンセルがニュースになることもある。 |
C.無断キャンセルで捨てる食品は2000億円になる。 |
D.普通の店は無断キャンセル料を払ってもらう方法がない。 |
A.6人 | B.5人 | C.4人 |
1.二人は何を見ていますか。
A.本 | B.服 | C.傘 |
A.100円 | B.1000円 | C.10000円 |
1.女の人は今何年生ですか。
A.一年生 | B.二年生 | C.三年生 |
A.先生 | B.クラスメートと先輩 | C.中国からの留学生 |
途中、公園の桜並木を通りこして、舗装道路にさしかかったころ、一人の生徒が私のそばを急ぎ足で通り過ぎました。まだ、制服の真新しい、入学したばかりの生徒でありました。まもなく、また、私の後ろから生徒が来て、「おはようございます。」と、あいさつしました。( ア )、わたしを追いこした新入生が急に立ち止まり、私が近づくと、帽子を脱いで、「おはようございます。」とあいさつしました。そして、「先生、私はさっき先生だということを知りませんでした。」と言って、もう一度頭を下げました。思わず私も頭を下げました。
考えてみると、まことにうらやましい言動であります。だれでも、自分の誤りに気づいたとき、これほどこだわりなくその非を認め、これほどすなおにその非を改めることができたら、どんなに幸福でしょうか。そういう生徒に出会った私まで、明るい心持ちにされて学校の門を入りました。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。
A.すると | B.そして | C.それから | D.だから |
A.私の後ろから生徒が「おはようございます」とあいさつした。 |
B.わたしを追いこした新入生が「おはようございます」とあいさつした。 |
C.わたしを追いこした新入生がすなおに非を認め、改めた。 |
D.生徒に出会って、明るい気持ちになった。 |
A.初めてあいさつした生徒 | B.私を追いこした生徒 |
C.普通の生徒 | D.私の生徒 |
A.本を読めるが、まだラジオを聞けるまでにはならなかった。 |
B.6時まで待ちましたが、来ないので先に行きます。 |
C.そんなことをすると、子供にまで笑われますよ。 |
D.予習はしないまでも、せめて授業には出てきなさい。 |
A.四月初めの朝は春の朝らしい朝だ。 |
B.文章の作者は学校の先生だ。 |
C.わたしを追いこした新入生が急に立ち止まりの理由は先生のわたしにあいさつしなかったのだ。 |
D.わたしは幸せな新入生がまことにうらやましい。 |
A.ケーキを取りに行く | B.晩御飯を作る | C.ケーキを予約する |
A.をもって | B.を通じて |
C.をこめて | D.を手がかりにして |
A.にくらべ | B.にあたり | C.にとって | D.にこたえて |
A.着くと | B.着けば | C.着いたら | D.着くなら |