1 . マフラー、犬の名前である。当時十二歳だった娘がつけた名前である。
十八年前、庭のある家に住む機会を得た。新居に移住すると決まったとき、娘が庭があるならどうしても犬を飼いたいと言った。それも入居する時に一緒に入ると言うのだ。犬探しが始まった。友人の画家のAさんが探してくれた。首のまわりに白い輪があった。それがマフラーをしているみたいだからといって「マフラー」と名付けた。
連れてきた時は妻の掌の上で目もはっき-りと開かず、スポイト(吸管)でミルクを飲ませたという。実は私は引っ越しの時家にいなかった。芝居の地方巡業で長旅に出ていた。はじめての家に夜中に帰った時は不思議な気持ちであった。自分の家なのに様子がわからなかった。
朝、布団のなかをモゴモゴと走り回り、足元から出てきたのがマフラーであった。これが彼とのはじめての出会いであった。耳は垂れ、尾は巻いていた。鼻の頭は黒く、何ともおかしい顔であった。
マフラーは小さな子供が(ア)。四人の孫たちは、マフラーにいたずらをして、ずいぶん怒られたようである。怒るのも無理はない。三番目の孫は、今は中学生だが、二歳のころ、ひょっと見るとソケット(插头)をマフラーの鼻の穴に刺し込もうとしているのだ。しかし、まあぴったりのサイズであった。
1.犬を「マフラー」と名付けた理由はどれか。A.犬はマフラーを首に巻くのが好きだから |
B.十二歳の娘はいつも犬にマフラーを掛けてやるから |
C.妻はマフラーという言葉が気に入っているから |
D.犬の首に白い輪があって、マフラーをしているみたいだから |
A.庭付きの新居に引っ越したこと |
B.マフラーが捨て犬になったこと |
C.マフラーが新居の庭を走り回ったこと |
D.友人の画家のAさんが探してくれたこと |
A.妻の掌の上 | B.友人の家 | C.布団の中 | D.新居の庭 |
A.嫌いであった | B.好きであった | C.不思議であった | D.心配であった |
A.孫たちがマフラーと遊ばない。 |
B.係たちはいたずらでソケットを壊した。 |
C.マフラーはおかしい顔をしていて、孫たちに嫌われている。 |
D.二歳の孫がいたずらして、ソケットをマフラーの鼻に刺し込もうとした。 |
写作要点:
1.叙述一下“提笔忘字”的现象。
2.谈谈你的看法。
写作要求:
1.字数为280~320字;
2.格式正确,书写清楚;
3.使用「です·ます」体。
3 . 假如你是京安高中的学生李明,日本札幌高校代表团即将访问你校并出席文化节活动。请你作为学生代表致辞。
写作要点:
1.表示对日本代表团的欢迎;
2.简单介绍京安高中;
3.介绍文化节活动安排。
写作要求:
1.字数为300-350字;
2.格式正确,书写清楚;
3.使用「です・ます」体。
4 . 自動車では従来、エンジンが主な騒音の原因と見なされ、その発音メカニズム(结构、装置)が解明され、動作音を小さくする低騒音化の取り組みが行われてきました。しかし、運転者はエンジンの動作音が小さくなり過ぎると、動作状況が把握しにくくなったり、車速の感覚が弱まるなど、快適どころか不快または危険になることもあります。加速時の適切なエンジン音は、ある程度大きな音圧でも気持ちいいと感じられることも多く、必ずしも無音がよいわけではありません。
(ア)、低騒音化により、大きな動作音が小さくなったことで、今まで気になっていなかった他の動作音が相対的に大きく感じられ、新たな騒音として問題となることもあります。非常に小さな音でも心理的に気になり、その音だけが選択的に聞こえることやある動作状態で時々発生する異音が問題となることもあります。低騒音化だけでは、必ずしも気持ちいい音環境が実現するとは限りません。
そこで、人が気持ちいいと感じる音環境を実現するために、動作音を新たにデザインして快音化することが試みられています。
1.エンジンの動作音を小さくし過ぎると、どうなるか。A.動作状況や車速の把握が難しくなる |
B.加速時でも気持ちいいと感じられる |
C.無音になっていい音環境が実現する |
D.他の動作音も前より小さくなる |
A.快適だが、不快または危険になる |
B.快適のほかに、不快も危険もある |
C.快適ではなく、不快または危険と言える |
D.快適だけでなく、不快も危険もない |
A.また | B.まだ | C.それでも | D.それでは |
A.エンジンの動作音 |
B.ずっと気になっている小さな音 |
C.加速時の音圧 |
D.これまで気になっていなかった動作音 |
A.エンジン音が小さいほど気持ちいいというものではない。 |
B.エンジン音はできるだけ大きいほうがよい。 |
C.エンジン音以外の動作音の無音化が必要だ。 |
D.エンジン音はなるべく小さいほうが安全だ。 |
A.覚える | B.覚えない | C.覚えれる | D.覚えられない |
6 . 人はいったい、どんな動機で学問するのだろうか。「学問したい」という動機だけで学問する人はない。学問するという生活スタイルは、いろいろな動機を持たなければ確立できない。…(略)…
動機には、「内的動機」と「外的動機」の二つがある。「内的動機」とは、自分の内側から込み上げ(涌现)てくる欲求である。「学問したいから学問する」という場合の動機である。これに対して「外的動機」とは、別の目的のために、ある活動をする動因を持つことである。たとえば、「学問は面白くないけれど、これをやれば何か別の点でいいことがある」という場合、動機は(ア)ものである。
学問であれ何であれ、高度なものに挑戦する場合には、最初は外的動機からはじめて、少しずつ内的動機を持つようになれば、それでいい。「自分は本当に学問したいのか」などと自問していると、誰も学問など始められない。最初は、「やりたくなくてもやる」ための動機を手に入れることが大切である。(イ)、授業の単位をそろえるとか、半ば義務的に書籍を買い続けるとか、私的な読書会に継続して参加するといったきっかけを大切にする。そして自分の動機づけを、そのたび更新していきたい。
1.学問の動機について、文章の説明に合わないのはどれか。A.「内的動機」と「外的動機」の二つがある。 |
B.「内的動機」は学問したいから学問することを指す。 |
C.「外的動機」はほかの目的をきっかけに学問することを指す。 |
D.「外的動機」より「内的動機」のほうが重要だ。 |
A.内的な | B.外的な | C.いい | D.悪い |
A.書籍を買い続けること | B.やりたくないという意欲 |
C.読書会に参加し続けること | D.やり始めるきっかけ |
A.あるいは | B.ところが | C.それから | D.たとえば |
A.やりたくないことは、始めからやらないほうがいい。 |
B.やりたいという意欲がなくても、きっかけを作って始めるのがいい。 |
C.「自分は本当に学問したいのか」と自問しないといけない。 |
D.やり始めたら、動機を変えることなく最後まで続けるべきだ。 |
7 . 今まで何かの賞の候補になって、発表があるたび、先に母に電話をしていた。
(ア)、受賞したと教えても、「おめでとう」と電話で叫んでくれるような母ではなかった。「あら、そう、よかったじゃないか。」その程度。母は私に、普通に勤め人になり普通に結婚してほしかったようだから。ものを書いて暮らしていることはあまりおもしろくないのだろうと思っていた。
二年前文学賞に落選した時、その母が笑ってこんなことを言った。「落ちたって、電話をもらって、仏壇の鐘を鳴らしてしまった。お父さん、どうして娘を応援しないの、八つ当たりよ。」
私が本を出そうが、賞をもらおうが興味ないんだと思っていた、と驚いて言うと。
「やあね、前からずっと、何かの候補になったと聞くたびに、お父さんに頼んでたわよ。娘なんだから、賞ぐらいあげなさい。」と母は言うのだった。賞をくれるのは二十年前に亡くなった父ではなくて、選考委員だよ、と私は笑ってしまった。二十四歳の時から、賞に落ちたのは十一回ある。そのたび、母が仏壇の鐘を喧しく鳴らしていたのかと思うと、おかしかった。父はきっとひやひやした(提心吊胆)だろう。
注:「仏壇」(供奉佛像、牌位)佛龛。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.けれど | B.そのうえ | C.そこで | D.つまり |
A.賞をとることをおもしろく思っていなかった。 |
B.賞をとれるかどうかにはほとんど関心がなかった。 |
C.賞をとれるようにと自分なりのやり方で応援していた。 |
D.賞をとることに協力できないことを悩んでいた。 |
A.幸せ | B.感謝する | C.怒る | D.嬉しい |
A.父は娘に賞をもらうことを応援してくれたから。 |
B.娘は賞に落ちるのは多すぎて、がっかりしたから。 |
C.娘に賞をあげると母は父に頼んだから。 |
D.賞を落ちるたびに母は仏壇の鐘を鳴らしてしまったから。 |
A.母は娘が普通の人間だから、書くのを止めたほうがいいと思った。 |
B.母は娘が文学賞をもらわなくてよかったと思う。 |
C.賞を娘にあげたのは二十年前に亡くなった父だった。 |
D.母は娘が賞をもらえると祈っている。 |
写作要点:
1.结合1~2例具体事件,写出你所体验的青春。
2.说出对青春的感悟,阐明你的观点。
写作要求:
1.字数为300~350 字。
2.格式正确,书写清楚。
3.使用「です.ます」体。
9 . 「いたずら」は探索欲求に基づく行動ですから、これを充分に許容することが、意欲を盛んにしますし、自発性を育てるために必要です。しかし、「いたずら」は、その種類によっては大人に迷感がかかることになります。ですから、大人に迷感を及ぼすようなことはだんだんやめてもらうことが、社会的適応の能力を育てるために必要です。そうでないと、野放図な(散漫放纵)子供、つまり放縦児ができ上がってしまいます。しかし、「いたずら」をさせないようにすれば、自発性の発達は止まってしまいます。ですから、自発性を育てながら、自己統制の力を育てなければなりません。その際に、「いたずら」を悪いこととして「いたずら」のできない子供にしてしまっては、子供の自発性の発達は止まってしまいます。この二つの問題の前に立たされて、お母さんはどのようにしたらよいのでしょうか。
それには、子供に「いたずら」をされた後の処置が大切です。ともかく「いたずら」をされて困っている人のいることを教える必要があるのです。
( ア)、孫に「いたずら」をされた後、私は口癖のように「これ、おじいちゃんの大事、大事よ」と真剣になって訴えました。そのようなときに、孫は私の目を見詰めます。そして、おじいちゃんがとても困っているということを感じ取ってくれるのです。これが共感というもので、祖父とその孫との情緒的な交流が充分に実現できてさえいれば、必ず聞き入れてくれるのです。そして、同じ系列の「いたずら」はしないようになります。
1.筆者は「いたずら」と子供の成長にどのような関係があると述べているか。A.「いたずら」は意欲を盛んにするため、野放図な子供に育つことはない。 |
B.「いたずら」は子供のころは楽しいが、大人になると楽しくなくなる。 |
C.「いたずら」は子供の自発性を抑え、社会的適応能力の発達を促す。 |
D.「いたずら」は自発的な子を育てるが、社会に適応できない子にする恐れもある。 |
A.探索欲求といたずら | B.自発性の発達と社会性の育成 |
C.野放図な子供と社会的適応の能力 | D.いたずらさせることと許すこと |
A.たとえば | B.ところが | C.けれども | D.それでは |
A.孫が「いたずら」をした後、訴えること |
B.孫が「いたずら」をした後、「私」の目を見詰めること |
C.孫に「いたずら」をされても、「私」が許してあげること |
D.孫に「いたずら」をされた後、「私」が困ったことを感じさせること |
A.「いたずら」は悪いことだと教え、やめるように厳しく注意する。 |
B.「いたずら」は人に迷惑をかけることがあると感じ取らせる。 |
C.「いたずら」は子供の成長に必要なので、見ないふりをする。 |
D.「いたずら」をされた人の気持ちを詳しく説明させる。 |
10 . 日本人は働き過ぎだ。寝ても醒めても仕事だけの毎日で、そして稼いだ金はしっかり貯め込むだけ。少しも欧米の品物を買わず、人間らしい生活をしていない。文化に関心がなく、単なるエコノミックアニマル(经济动物)として無目的に働き続けているだけだ。これは一つの病気である。最近日本人は欧米先進諸国の批判を浴び続けてきました。
でも、日本人よ、働くな、というのはやはり変です。人間は遊ぶ存在であり、楽しむ存在であることは間違いありません。しかし、そのほかに、働くことの中に喜びを見出すという思想もあるのです。働くことは、ただ機械のように単純な作業を繰り返すだけではありません。またそうであってはならないのです。創意工夫というものがなければ、労働は単なる懲罰でしかありません。( ア)、何よりも働く本人が他人から強制されるのではなく、「働く」という行為の主体とならなければならないと思います。自発的な労働をしなければならないのです。
人は好きなことをしている限り、時間の経つのも忘れて、食事も忘れて、それに没頭することができるからです。すべての生物は働きながら生きている。働くことが罪悪なのではなく人間を道具として働かせるその巨大な力こそ、大きな罪なのです。
1.「欧米先進諸国の批判を浴び続けてきました」とあるが、その原因は何か。A.お金をしっかり貯め込むから |
B.欧米文化に興味を持っているから |
C.エコノミックアニマルとして無目的に働き続けているだけだから |
D.日本人は寝ても醒めても働いていないから |
A.自発的に好きなことをすれば、喜びを感じる。 |
B.働かなければ、うれしい。 |
C.単純な作業を繰り返さなければ、喜びを感じる。 |
D.時間のたつのも忘れて働けば喜びを感じる。 |
A.しかし | B.そして | C.それでも | D.ただし |
A.日本人は欧米の品物を買うために、しっかり貯金する。 |
B.人間は遊ぶ存在であり、楽しむ存在であることは間違う。 |
C.創意工夫というものは単なる罰でしかない。 |
D.人は好きなことをしているから、時間の経つのも食事も忘れる。 |
A.労働は単なる懲罰に過ぎない。 |
B.人間を道具として働かせるのは罪悪である。 |
C.人を強制的に働かせなければならない。 |
D.働くとき、自分が好きなことだけをすべきだ。 |