1 . 「三人寄れば文殊の知恵」という言葉がある。一人で考えても分からなかったのに、何人かで考えてみるとよく分かるようになるということである。今まで、そういう経験をした人も少なくないだろう。普段、私たちは自分の目の高さから物事を見ている。そして、自分以外の人も自分と同じように物事を見て、考えていると思い込みがち(容易自认为)である。しかし、実際はそうではない。同一の物事についても、全く正反対の見方がなされることさえある。このような違いに気づき、お互いに考えを出し合い、深めていくことで「文殊の知恵」がまとまっていくのである。
集団で考える際に、意見が対立することは珍しくない。たとえば、文化祭のクラス参加企画をどうするかを決める場合などである。A さんは、学校の近くの古墳について調査発表をしたいと言う。一方、Bさんは演劇をやりたいと言う。この場合、クラスとして両方をすることはできないので、どちらか一つに決めなければならない。ここですべきことは、安易な人気投票ではなく、きちんとディスカッションすることである。
「何のために討論をするのか」『新編国語総合』
1.「自分の目の高さ」とあるが、ここではどういう意味か。A.自分の身長が高い | B.自分なりの見方 |
C.見下ろすこと | D.上から目線 |
A.違う物事に対して異なる見方を持つ。 |
B.同じ物事に対して異なる見方を持つ。 |
C.自分以外の人は自分と異なる意見を持つ。 |
D.お互いに異なる意見を持ち、考えている。 |
A.相手の意見を否定する。 | B.相手の意見に合わせる。 |
C.自分の意見を強調する。 | D.意見を出し合うことで深める。 |
A.しかし | B.それに対して | C.そして | D.その代わり |
A.多数決で決める | B.言い合う | C.喧嘩する | D.討論 |
2 . 日本の電車は時刻表の通りに走ると聞いていたが、初めて新幹線に乗ったときも、駅に着く時間がぴったりだったので、驚いた。早い速度で長い距離を走っているのに、ほかの電車と同じように走れ、本当にすごいと思った。何百キロもある長い距離を遅れたり早すぎたりせずに、どうやって走っているのだろう。鉄道会社に勤めている知り合いに聞いてみた。
聞いて驚いたのだが、新幹線は、停車する駅の到着時間、出発時間だけではなく、停車しない駅を通り過ぎる時間も、8時5分15秒や8時5分30秒のように、15秒単位で決まっているのだそうだ。運転士は、その細かく決められた時間を守るため、いつも速度を考えながら運転している。停車駅の数キロメートル前からホーム(站台)に入るまでは、コンピューターが速度を決めて運転する(ア)、それ以外は、運転士が運転する。次の駅に着くまでの残り時間と距離をいつも意識し、頭の中でいちばん適当な速度を計算して走らせているのだそうだ。最後にホームの決まった位置に電車を止めるのも、運転士だ。
運転士になるためには、厳しいトレーニングが必要で、特に距離と時間から適当な速度を計算する訓練をしっかり受けなければならないそうだ。新幹線が時刻表の通りに走れるのは、運転士の厳しいトレーニングのおかげなのだ。
この話を聞いてから、新幹線に乗ると、速度が微妙に変わるたびに、「ああ、今、運転士は適当な速度を計算して、速度を変えたんだ。」と思い、旅が以前より楽しめるようになった。
1.「本当にすごいと思った」とあるが、何をすごいと思ったのか。A.新幹線以外の電車が時間ぴったりに走っていること |
B.新幹線以外の電車がかなり長い距離を走っていること |
C.新幹線が時間ぴったりに走っていること |
D.新幹線が速い速度で長い距離を走っていること |
A.到着、出発時間、駅を通り過ぎる時間が非常に細かく決められていること |
B.到着、出発時間、駅を通り過ぎる時間が駅の時刻表に書かれていること |
C.到着、出発時間、駅を通り過ぎる時間を知り合いが決めていたこと |
D.到着、出発時間、駅を通り過ぎる時間をコンピューターが計算していたこと |
A.ので | B.が | C.ながら | D.なら |
A.距離と時間から、頭の中でちょうどよい速度を計算する訓練 |
B.コンピューターで、距離と時間から適当な速度を計算すること |
C.コンピューターが計算して決めた速度を守って、時刻表の通りに運転する訓練 |
D.正しい位置に止められるように、ホームに入るまでの速度を計算して運転する訓練 |
A.新幹線を時間の通りに運転することができない運転士には、厳しいトレーニングが必要である。 |
B.コンピューターによる正しい速度計算が、新幹線を時刻表の通りに走らせているのだ。 |
C.厳しい訓練を受けた運転士が速度計算をしているから、新幹線は時刻表の通りに走れるのだ。 |
D.ほかの電車よりも微妙な速度の変化を楽しむことができるのが、日本の新幹線なのである。 |
3 . 入学式も終えて、いよいよ中学校生活最初の授業が始まった。その中で一番楽しみにしていた授業は美術である。週に一度だけ 2 時間連続で、この授業を受けられるのは、私にとってもはや(已经)「授業」というよりも「趣味を楽しむ時間」といった感じであった。(ア)、私には特別になりたい夢なんて一つもなかったし、進路のことなんて考えてみたこともなかった。だが、そんな私の考えを変えてしまった人が現れたのだ。
「森先生、この作品どうでしょうか」と自慢げに(骄傲地)問いかけた。私に、いつも「おお、これはすごい。よくこんなすごいもん作れたなあ」と、いつもの笑顔で褒めてくれる先生だ。そして、森先生はいつも口癖のように「美術は、(イ)こそいい作品ができるんだ」とみんなに楽しそうに話していた。そして、どんな作品にもいいものがたくさんあると言い、一人一人みんなの作品に関心も持ってくれていた。そんな森先生は、生徒みんなから好かれていて、褒め上手でもあった。私は森先生に褒められるたび に、もっとすごい作品を作ってみたいと、家にいても積極的にスケッチブック(素描本)に写生をしてみたり、彫刻を使ってみたり、親に勉強しろと言われても黙々とそればかりやり続けてきた。そして気がついてみると、いつの間にか私は「あなたの夢は何ですか」と聞かれたとき、「画家になりたい」と自信を持って答えるようになっていた。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.その時 | B.この時 |
C.それから | D.これまで |
A.美術以外の授業は楽しくないという考え |
B.美術の授業を楽しみにしているという考え |
C.特別になりたい夢を持っていないという考え |
D.自分の美術作品がうまくできていないという考え |
A.やり続けて | B.楽しんで |
C.自信を持って | D.問いかけて |
A.先生が私の作品に関心を持つ |
B.みんなが自分の作品に関心を持つ |
C.先生がみんなの作品に関心を持つ |
D.みんながほかの人の作品に関心を持つ |
A.勉強より美術のほうが得意だから |
B.画家になりたいという夢を持っていたから |
C.親に勉強しろと言われると勉強したくなくなるから |
D.先生に褒められてもっといい作品を作ってみたいと思ったから |
4 . うちは4人家族です。両親と妹と私です。私は妹と仲がとてもいいです。毎週の土曜日か日曜日に一緒に公園へ遊びに行きます。家から公園までは遠いですから、いつも電車で行きます。
先週の日曜日、出掛ける前に、妹に「今日も電車で行く?」と聞きました。妹は自転車がいいと言いました。 、私たちは自転車に乗って出発しました。
1.「私」の家族は何人ですか。A.3人 | B.4人 | C.5人 | D.6人 |
A.母 | B.父 | C.弟 | D.妹 |
A.歩いて行きます。 | B.バスで行きます。 |
C.電車で行きます。 | D.走って行きます。 |
A.ですから | B.それに |
C.しかし | D.それでは |
A.バス | B.自転車 |
C.電車 | D.車 |
5 . 私の趣味は写真を撮ることです。休みの日はいつも公園や郊外へ行って,写真を撮ります。ときどき,美術館へすばらしい写真を見に行きます。
先週の土曜日,美術館の前で,本田さんに会いました。本田さんは高校生の時の友達です。本田さんも美術館へ写真を見に来ました。①二人で一緒に写真を見ました。 ② ,近くの喫茶店へ行きました。今週の土曜日、田中さんと一緒に公園へ写真を撮りに行きます。
1.「私」の趣味は何ですか。A.写真をとることです。 | B.写真を見ることです。 |
C.美しい景色を見ることです。 | D.絵をかくことです。 |
A.公園の前 | B.郊外 | C.美術館の前 | D.喫茶店 |
A.「わたし」と高校生 | B.本田さんと本田さんの友達 |
C.本田さんと「わたし」 | D.本田さんと高校生 |
A.それから | B.それでは | C.しかし | D.でも |
A.喫茶店へ行きます。 | B.友達に会います。 |
C.美術館へ行きます。 | D.写真を撮ります。 |
6 . 会話は、想像力が決め手です。相手が何を望んでいるかを想像できない人は、魅力的な会話ができないのです。運は人が運んでくるものですから、幸運を引きつける(吸引)話し方をしたいのなら、人を引きつける人間になる努力をしなければいけないのです。
あなたが話すときは、聞く立場の人が何を望んでいるのか、常に考えるようにしましょう。声の大きさは十分か。早口になっていないか。もごもご(含糊不清)と聞きづらくなっていないか。相手がつまらなさそうな顔をしていないか。時間は長すぎないか。自分のことばかり話していないか。このように、話をするときに、気をつけなければいけない点は、いくらでもありますが、特に、相手やみんなの(ア)を考えてあげることが、あなたの会話術をアップさせるのに大切なことです。気が利いたことを言えなくても、あなたがその場で周りの人が楽しめるといいなと思ってその気持ちに従った発言ができていれば大丈夫。話に入れなくて、しょんぼり(无精打采)としている人がいたら、「ところで、あなたはどう思う?」と話しかけることで、仲間に引き込んであげましょう。その人はきっとそうされることを望んでいたはずです。
落ち込んでいる人には、「元気を出して。大丈夫よ」と一言をかけてあげるだけで、相手は満たされます。要は、相手のニーズに応えてあげればいいのです。
1.文中の「想像力」とはどんなものか。A.相手が何を望んでいるかを想像するカ |
B.相手がどんな立場に立つかを想像するカ |
C.相手が自分をどう思っているのかを想像するカ |
D.相手が幸運を引きつけられるかどうかを想像するカ |
A.自分一人で話しているかどうか |
B.自分の話すスピードが適切かどうか |
C.相手が自分の話に興味があるかどうか |
D.自分の話がはっきり伝わっているかどうか |
A.魅力 | B.気持ち | C.時間 | D.趣味 |
A.その場を楽しむこと | B.自分から発言すること |
C.仲間と認められること | D.誰かに話しかけられること |
A.落ち込んでいる人の話をじっくり聞くべきだ。 |
B.話に入れない人のために話題を変えるべきだ。 |
C.相手の気持ちを考えてあげることが大切だ。 |
D.その場の雰囲気を壊さないことが大切だ。 |
7 . 私のおばあちゃんは79歳で、とても元気です。一人で田舎に住んでいます。毎日、家を出て運動します。
休みの時、両親と私はいつも車でおばあちゃんに会いに行きます。おばあちゃんが好きなお菓子を買ってあげます。おばあちゃんは私たちに美味しい料理を作ってくれます。みんなで食べたり話したりします。とても楽しいです。
1.おばあちやんは今、どこに住んでいますか。A.「私」の家の隣に住んでいます。 | B.「私」の家に住んでいます。 |
C.都会に住んでいます。 | D.田舎に住んでいます。 |
A.タクシーで行きます。 | B.バスで行きます。 |
C.歩いて行きます。 | D.車で行きます。 |
A.お菓子が好きです。 | B.美味しい料理が好きです。 |
C.野菜が好きです。 | D.飲みものが好きです。 |
A.お父さん | B.お母さん | C.おじいさん | D.おばあちやん |
A.元気ですが、運動が好きではない人 |
B.美味しい料理をよく作りますが、あまり食べない人 |
C.元気でよく運動する人 |
D.お菓子が好きで、あまり買わない人 |