日本ではいい会社に入るためにいい大学に入らなくてはいけないし、いい大学に入学するためにはいい高校に入らなければいけない。そのため、子供の時から勉強を勉強される。小さい子供が夜の7時、8時まで塾に行って勉強する、ということがよくある。特に高校生は、1日に6、7時間も勉強する高校生も珍しくない。
(B)大学を卒業して会社に入ると、今度は朝早くから夜遅くまで会社のために働く。自分、家族を犠牲にして会社のために働くこともよくある。普通、年に20日ぐらい休みが取れるはずだが、休みを取ると同僚に迷惑をかけてしまう、と考えて実際には10日ぐらいしか取らないで定年で辞めるまで一生懸命に仕事をする。
このように見ると、人生のなかで大学の4年間だけがゆっくり出来る時間になる。大学に入るまでは受験勉強を中心とした生活をする。会社に入ったら定年まで馬車馬のように仕事をする。この4年間が唯一の休息の時になる。アルバイトをして自分のしたいことをする金を作る、サークル活動やクラブ活動に積極的に参加して友達を作る、コンパ(联欢会)やパーティーに出てたくさん酒を飲む、いろいろ違う人とデートを楽しむ。中国の大学生から見ると日本の大学生は遊んでばかりいる、と見えるかもしれない。しかし、実際には大学生の時に大いに楽しんだ日本人が日本を経済大国にしたのだから、大学の4年間はある意味では日本人のエネルギーを蓄積させる時期なのではないだろうか。
1.(A)のそれは何をさしているか、次の中から選びなさい。
A.大学時代の4年間。 |
B.日本の大学生は遊んでばかりいて、勉強量は少ないこと。 |
C.子供の時から勉強を強制されること。 |
D.会社に入ると、一生懸命働くこと。 |
A.しかし | B.ところが | C.また | D.もし |
A.同僚に迷惑をかけるから。 |
B.上司に嫌われるから。 |
C.会社が忙しいから。 |
D.休みは十日ぐらいしかないから。 |
A.アルバイトする。 |
B.コンパやパーティーに出る。 |
C.お金を蓄える。 |
D.クラブやサークルに参加する。 |
A.日本の大学生は遊んでばかりいて全然勉強しない。 |
B.大学の4年間は日本人のエネルギーを蓄積させる時期である。 |
C.日本は経済大国である。 |
D.中国の大学生は日本の大学生よりよく勉強している。 |
2 . 同じ温度なのに暖かく感じたり、すごく冷たく感じたりすることが、日常生活の中にもよくあります。ただ、あまり意識していないだけなのです。
たとえば、部屋の気温が20℃だとします。暑くも寒くもなく、ちょうどいい温度です。(ア)、20℃の水風呂に入るとどうなるでしょう。相当冷たく感じますね。
熱の伝わりやすさを表す尺度を「熱伝導率」と言いますが、その伝導率が高いものに触るとパット速く熱が移動します。そのスビードが速い時、体感的に冷たく感じるのです。これに比べて空気というのはなかなか熱が伝わりにくいのです。われわれは空気のその性質を利用して、熱を逃さないようにしています。たとえば寒い時、服を何枚も重ね着しますね。これは、重ね着をすることによって、空気の層を何層も作って、熱が移動しにくい状況を作っているのです。住宅の壁の中に入っている断熱材も、基本出来には空気をうまく閉じ込める仕掛けになっているわけです。ですから席布団など、ふわっとした、空気を包んだものを触ると、暖かく感じますし、20℃の空気の中にいればそれほど寒くも暖かくも感じない。ちょうどいい温度なのです。
1.文中「あまり意識していない」とあるが、何を意識していないのか。A.日常生活の中では温度がよく変化すること |
B.同じ温度でも場合によって感じ方が違うこと |
C.部屋の温度が何度なのかということ |
D.日常生活では本当の温度より冷たく感じること |
A.ところが | B.そして | C.ところで | D.それに |
A.熱伝導率 | B.水 | C.熱 | D.熱が移動する速さ |
A.住宅の壁に断熱材が入っているから |
B.重ね着をして、空気の層を作っているから |
C.空気は熱伝導率が高く、熱が伝わりやすいから |
D.空気を熱伝導率が低く、熱を逃しにくいから |
A.服を何枚も着て、熱が移動にくいです |
B.20℃の水風呂に入ると、寒く感じません |
C.断熱材は空気を閉じ込めるようになっています |
D.水より空気というのは熱が伝わりにくいです |
3 . 成功するためにはどうしたらいいだろうか。成功者の話を聞くことも役に立つが、わたしは、失敗者の話を聞くほうが成功への近道になるのではないかと思って いる。
成功者はどのように成功したのか。もちろん準備を整え、努力して成功した人もいるだろう。(ア)、ちょっとしたチャンスを逃さなかった幸運な人もいれば、トラブルもなく苦労せずして成功した人もいる。
成功を山の頂上にたえれば、成功者は山の頂上まで辿り着いた人のことだ。登頂者の中には、天候に恵まれ、技術も経験もある案內者の後を付いて行っただけで頂上まで辿り着いた人もいる。これに対して失敗者は、様々な事情で頂上まで登ることができなかった人たちのことだ。このことから、成功者と失敗者の話の違いが想像できる。運よく登頂できたのんきな話を聞いても、自分が山に登る時の参考にはならない。そんな人の話より、いろいろな困難に遭い、予測できない事が起きて登頂できなかった人の話のほうが、今後役に立つ。(イ)、登頂できなかった原因は何なのか、その対策を立てることで、登頂成功に近づけるからだ。
成功者になるためには、失敗者が失敗した原因を知り、それを避ける方法を考える必要がある。それができれば、成功できる可能性は高くなる。成功したければ失 敗者の話を聞くべきだというのは、そういうことなのだ。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.こうして | B.それでは | C.だから | D.しかし |
A.成功者の話をよく聞いて、真似をするといい。 |
B.成功者の話より、失敗者の話を参考にするといい。 |
C.山に登頂できなかった人といっしょに山に登るといい。 |
D.失敗した話を聞いても無駄なので、登山のトレーニングをするといい。 |
A.運よく登頂できた人の、のんきな話 |
B.困難に遭い、登頂できなかった人の話 |
C.予測できない事が起きて、登頂に失敗した話 |
D.登頂に失敗した原因を考え、対策を立てる話 |
A.けれども | B.なぜなら | C.そして | D.そのため |
A.失敗者の話からは、成功できない理由や事情について知ることはできないが、なんとなく成功する可能性が高くなりそうだから |
B.無事に運よく成功した者の話は、自分も簡単に成功できると思わせてくれるから |
C.失敗した原因を知り、それを避けるようにすることで、成功する可能性を高くすることができるから |
D.失敗者の話は、成功するのがそんなに簡単でないことを教えてくれ、自分も頑張らなくてはいけないと思わせてくれるから |
4 . 今やロボットも自分で考え行動できるようになった。人の気持ちまで分かるという。AIロボット、(ア)人工知能を持ったロボットが開発されたという。いろいろな分野で実際にAIロボットが活躍しているらしい。
それでも、やはりまだ、ロボットには機械としてのイメージが付きまとい、冷たい感じもする。「お前は母親のロボットのようだな」と言われれば、これは母親の言いなりになっているという否定的な意味しかない。「ロボットのような人」と言われて喜ぶ人はいない。ロボットはいまだに自分の考えを持つことがなく、主体的には行動できないと思われているということでもある。
介護の現場では、介護ロボットが導入され始めたという。しかし、それはまだ完全に人の替わりに働くものではない。人の仕事の一部を請け負い機械的に処理するだけである。人の言葉が分かりその指示に従って動くことはできる。とはいえ、介護を必要とする弱い立場のお年寄りにどこまで寄り添うことができるのかは分から ない。
日本では、ロボットと言うと鉄腕アトムを思い出す人も多く、人型ロボットの開発も盛んだ。鉄腕アトムを意識したことがないというロボット研究者はいないだろう。鉄腕アトムは、架空の世界の話だが、複雑な心を持ち、人間の気持ちが分かつて人と交流ができた。しかし、今でも「人の心」を持つロボットはまだ開発されていない。人の心のような機能を持つロボットを開発するには、まず人の心とは何かという問いに答えなければならない。すなわち、ロボットの研究は、結局人間を研究することにつながるということだ。
1.文中には『「ロボットのような人」と言われて喜ぶ人はいない』とあるが、それはなぜか。A.ロボットには心がないと言えないから |
B.ロボットは自分の気持ちをコントロールできないから |
C.ロボットは何でも人の言いなりになる人のようだから |
D.ロボットは人が嫌がる仕事をするから |
A.ついでに | B.そして | C.それに | D.つまり |
A.鉄腕アトムは架空のロボットである。 |
B.鉄腕アトムは複雑な心を持っているように描かれている。 |
C.鉄腕アトムが人間の気持ちが分かる。 |
D.鉄腕アトムを意識したことのないロボット研究者が多い。 |
A.最近のロボットは主体的に行動する能力がある。 |
B.最近のロボットは人間と同じような判断能力がある。 |
C.高性能のロボットを作る場合、形と能力だけ考えればいい。 |
D.今のロボットはまだ人の気持ちが分からない。 |
A.人間の心を究明することが難しいから |
B.人間の心とは何かを究明することが人間のような心を持つロボット研究には必要だから |
C.人間の形をしたロボットを作るには、ロボットの形や能力の問題を考える必要があるから |
D.人間の心を究明する人材が必要だから |