1 . 「三人寄れば文殊の知恵」という言葉がある。一人で考えても分からなかったのに、何人かで考えてみるとよく分かるようになるということである。今まで、そういう経験をした人も少なくないだろう。普段、私たちは自分の目の高さから物事を見ている。そして、自分以外の人も自分と同じように物事を見て、考えていると思い込みがち(容易自认为)である。しかし、実際はそうではない。同一の物事についても、全く正反対の見方がなされることさえある。このような違いに気づき、お互いに考えを出し合い、深めていくことで「文殊の知恵」がまとまっていくのである。
集団で考える際に、意見が対立することは珍しくない。たとえば、文化祭のクラス参加企画をどうするかを決める場合などである。A さんは、学校の近くの古墳について調査発表をしたいと言う。一方、Bさんは演劇をやりたいと言う。この場合、クラスとして両方をすることはできないので、どちらか一つに決めなければならない。ここですべきことは、安易な人気投票ではなく、きちんとディスカッションすることである。
「何のために討論をするのか」『新編国語総合』
1.「自分の目の高さ」とあるが、ここではどういう意味か。A.自分の身長が高い | B.自分なりの見方 |
C.見下ろすこと | D.上から目線 |
A.違う物事に対して異なる見方を持つ。 |
B.同じ物事に対して異なる見方を持つ。 |
C.自分以外の人は自分と異なる意見を持つ。 |
D.お互いに異なる意見を持ち、考えている。 |
A.相手の意見を否定する。 | B.相手の意見に合わせる。 |
C.自分の意見を強調する。 | D.意見を出し合うことで深める。 |
A.しかし | B.それに対して | C.そして | D.その代わり |
A.多数決で決める | B.言い合う | C.喧嘩する | D.討論 |
2 . 誰かにメッセージを送る時、仲のいい友達であれば、ほとんどなにも考えずにメッセージを打って送ります。その時に、人々が意外と気にしているのが、語尾になにをつけるかです。例えば、「ありがとうごさいます」この文章で、最後に「。」をつけると、「ありがとうごさいます。」となります。上司や先生に送るときは( ア )ですが、友達同士であると、ちょっとかたい印象になります。だから、友達同士であるならば「!」を使ってみると、「ありがとう!」となり、軽い印象になるので良いです。
また、最後に「笑」をつける人がいます。これは、元々面白い時に使うものだったのですが、最近ではなんでも後ろにつけるので、ちょっと変な印象を受けることがあります。「今日面白かったね笑」だと、楽しい話をしているので、特におかしいとは思いません。しかし、「すみません笑」だと、謝っているのか笑っているのか分からず、悪い印象を受けます。
つまり、語尾に何をつけるかは、その言葉の内容を見て決める事が良いでしょう。
1.文中の「語尾になにをつけるか」でなにが変わるのか。A.その文章の印象が決まる | B.その文章の重点がわかる |
C.その文章の読み方がかわる | D.その文章の重要性がわかる |
A.硬い印象 | B.問題ない | C.失礼な心 | D.確実な |
A.失礼だということ | B.よそよそしいということ |
C.おもしろいということ | D.丁寧だということ |
A.その文章の感情が読み取れないから |
B.文章自体はちっとも面白くないから |
C.文の書き方が下手くそだから |
D.バカにされているような感じだから |
A.あやまっているのか笑っているのかわからないから |
B.あやまりながら笑うのは失礼だとおもうから |
C.笑顔で謝っているのはふざけていることだから |
D.あやまることの意味を全く理解していないようだから |
3 . ショッピングモールや、駅などの人が比較的に多い場所で走り回っている子どもを見たことがありますか。おそらく、多くの人がこのような子どもに迷惑をしているでしょう。それも無理ないです。なぜなら、多くの人がいるところで走り回ってしまっては、他人にぶつかることもありますし、ぶつかったことにより、怪我をしてしまうことや服が汚れてしまったり、様々な悪影響があります。それに、展示されている商品に触れてしまい、商品が壊れてしまう可能性もあります。( ア )このような子どもの親に限って子どもを注意しないことが多いのです。
そもそも、普段からしっかり注意できる親であれば、走り回ったりしないでしょう。しかし、子どもは親に言われないと悪いことなのかどうかが判断できません。そのため、親がしっかりとやってはいいことと、そうではないことの判断をして注意する必要があります。それができないのであれば、親になる資格はないと思っても言い過ぎではありません。
1.文中の「このような子ども」とはどのようなことを指しているのか。A.駅で大きな声で騷いでいる子ども |
B.人の多い場所で走り回っている子ども |
C.変な親に育てられた子ども |
D.商品を壊している子ども |
A.おかしくない | B.無理矢理だ | C.簡単だ | D.理解できない |
A.しかし | B.すると | C.とにかく | D.つまり |
A.親としての役割が果たせていないから |
B.親なのに子どもが嫌いだから |
C.親であるのに子どもを捨てているから |
D.親に向かって悪いことをしてきた人だから |
A.子どもは頭が悪いのは親のせいだ |
B.子どもは親以外の人でも迷惑をかける |
C.子どもには親がちやんと指導しなければならない |
D.変な親がいる子どもはとてもかわいそうだ |
4 . 物事の判断基準は人それぞれです。確信を持てるように長い時間をかけてやっと判断を下す人もいますし、何となく直感で判断する人もいます。その中で、最近の判断の基準はネットが主になってきていると言えます。他人が言っていることは信じないが、ネットに書いてあったら信じる人がいます。しかし、ネットを判断基準にすることはあまり良いことではないと言えます。なぜなら、ネットには多くの間達った情報があるからです。テレビや雜誌などの媒体も同じです。それに、ネットに乗っている情報は、ほとんどがちゃんとした専門家が書いたものではなく、アルバイトのライターが仕事として書いたものなので、間違っている確率が非常に高いのです。( ア )安易にネットなどの情報を信じることは危険だと言えるでしょう。
ですから、個人の判断方法はネットではなく、公的な媒体の新聞やニュースなどが良いでしょう。これからは一人一人が確実な情報を得られるように、ネットなどの嘘の情報を信じすぎないことが重要です。
1.文中の「直感」の意味として正しいものはどれか。A.よく考えて一番いい方法を生み出すこと |
B.考えるのではなく、感覚で感じること |
C.あまり考えずにてきとうに答えを出すこと |
D.なにも考えずに雜に答えを決めること |
A.他人の言うことを聞かないで、ネットの記事を信じること |
B.他人が聞いてきたことをネットで調べて答えること |
C.他人の言っていたことをネットであとから調べること |
D.何かを決めるときにAIに頼って決断すること |
A.ネットの情報は全てが嘘だから |
B.ネットの情報はでたらめしかないから |
C.ネットには間違った情報が多くあるから |
D.ネットで調べたら自分で考える必要がないから |
A.しかし | B.とにかく | C.そのため | D.これから |
A.ネットの情報 | B.新聞に書いていること |
C.正確な情報 | D.テレビで紹介していたこと |
5 . 挨拶というものはそのシーン( 44 )分けられます。ビジネスのシーンでよく使われるのは「いつもお世話になっております。」という言葉です。「いつも」とは、よく会っているという意味になります。「いつも」と言っているので、よく一緒に仕事をしていたり、知っている人に使う( 45 )と思われます。しかし、仕事の場面では初めて会った人にもこのように( 46 )良いです。
たとえば、初めて会う取引先会社の受付に「いつもお世話になっております。○○会社の○○です。」という風に挨拶をしますが、これは個人的には初対面です。( 47 )会社としては「いつもお世話になっている」のだから、全然おかしくないのです。このような挨拶をされた人は、「いつも会社の人がお世話になってるのかなと考えます。そして、「この人は会社の大切な人なので、社員の自分に対しても大切な人だ」という意味で考えることもできます。( 48 )、「いつもお世話になっております。」という挨拶は、相手に対する感謝の気持ちを表す言葉なのです。
1.A.について | B.によって | C.にとって | D.につれて |
A.ものだ | B.のだ | C.ことだ | D.ことだから |
A.言うと | B.言わなくても | C.言ったら | D.言っても |
A.そして | B.だから | C.しかし | D.それで |
A.そこで | B.すると | C.つまり | D.それで |
6 . 私は6月に日本人の友達の家に遊びに行って、泊めてもらいました。友達の家は新しいマンションの9階にありました。最初に、リビングで友達と友達のお母さんと3人でお茶を飲みながら話しました。それから、隣の部屋に案内 44 。そこは畳の部屋でした。畳は古い家にあるものだと思っていたのですが、新しいマンションにあったので驚きました。
友達と私は畳の部屋でDVDを見たり、ゲームをしたりして過ごしました。畳に座ると乾いた草のような香りがして、とても落ち着きました。 45 畳の部屋はリビングより少し涼しいと思いました。友達に聞いたら、畳には湿気を吸って湿度を下げる効果があるそうです。
夜になって、友達が畳の部屋の押し入れから布団を出しました。そして、今日は 46 で寝ようと言いました。
私は少し心配になりました。それまで、ベッド 47 寝たことがなかったからです。でも、実際に寝でみるととても気持ちがよく、ぐっすり眠れました。
畳の部屋で過ごすことで、私は畳のよさを知ることができました。私も畳の部屋がある家に 48 です。
1.A.されました | B.してあげました | C.していました | D.させてくれました |
A.それに | B.一方 | C.つまり | D.ところが |
A.部屋 | B.この部屋 | C.あの部屋 | D.その部屋 |
A.では | B.でなら | C.でだけ | D.でしか |
A.住むならいい | B.住むつもりだから | C.住んでみたい | D.住もうとすること |
7 . 動物には善悪の判断はない。( ア )思っている人が多いが、それはおそらく間違う。善悪のように感情により近い判断、それはどちらかと言えば、原始的な、つまり脳の下部から発するものであることは周知の事実である。犬にとっては、それはほぼ絶対に禁止である。それを許せば大のような肉食動物は仲間けんかで減る可能性がある。相手を殺すための身体的装置は十分に備えているからである。( イ )、腹を出して降参した相手を殺さないことは犬の道徳的な判断でないこと、( ウ )。
鯨はほとんど聴覚しか使わない。この巨大な動物にとって生きるためには、ほとんどそれで十分だった。その脳はきわめて発達するものの、聴覚的な理論思考しか受け付けない。だから、鯨は理論的かつ理論的に砂浜にのりあげる。聴覚的に存在しないものは鯨の世界にはあってはならないものだからである。鯨は長年、何を恐れることもなく、そうして大海原を自由に廻ってきた。それは鯨の正義といってよいであろう。
あってはならないと言われるものはこの世にたくさんある。だが、私はそれを言われるたびに、鯨の自殺を思い出す。この世にあるものはあるものである。あってはならないから撲滅するというのはきわめて理論的だが、それは時によっては鯨の自殺ではないか。
1.( ア )の中には何を入れますか。A.こう | B.そう | C.ああ | D.どう |
A.それなら | B.それから | C.そして | D.それに |
A.誰もが言える | B.誰が言えるか | C.誰が言えないか | D.誰もが言っている |
A.動物には善悪の判断がないということ |
B.動物には善悪の判断があるということ |
C.動物には善悪の判断は感情に近いのであるということ |
D.動物には善悪の判断は原始的なものであるということ |
A.この世にあってはならないものは撲滅すべきだ。 |
B.この世にあってはならないもののほうが存在している。 |
C.この世にあるものには存在するだけの何らかの理論的な思考がある。 |
D.この世にあるものが理論的に存在しないものばかりである。 |
8 . 電話が苦手な若い人が増えています。「今自分がしていることを、途中で一度やめなければならない」「話の途中で切りにくい」などが理由だそうです。彼らは電話に気がついても出ないで、あとから「用事は何でしたか」とメールで聞きます。一番ストレスがないのがメールだからです。携帯電話のいいところでも連絡できることですが、これで は意味がありません。
また、会社や人の家にかけるのは、もっと苦手なのだそうです。この場合、本人以外誰かと話をして、相手を呼び出してもらわなければいけません。それを難しく感じるようです。携帯電話で相手に直接つながることに慣れてきた人間には、このようなこともストレスになるのでしょう。また、会社などで、自分が話している内容を人に聞かれたくないと思う人もいるそうです。
頼みにくいことはメールで伝える方が楽だという人もいますが、大切なことはやはり電話のほうがいいでしょう。恥ずかしくてちょっと言いにくいことも、そうです。それが本当に大切なことなら、直接言いましょう。その方が、相手に 伝わります。
1.これとは何か。A.電話ではなく、メールで人に質問すること |
B.携帯電話を持つことを面倒に思うこと |
C.携帯電話にかかってきても出ないこと |
D.メールをする場合のストレスに気をつけること |
A.その人 | B.あの人 | C.自分 | D.相手 |
A.会社で、みんなの前で電話をすること |
B.話したい人とすぐ話ができず、待たされること |
C.電話で話している内容を他人に聞かれてしまうこと |
D.電話をかけて、最初によく知らない人と話さなければならないこと |
A.メールにはない電話の良さを理解しておくべきだ |
B.電話に比べ、メールの方が言いたいことを簡単に伝えられる |
C.仕事では、電話よりメールの方が間違いがなくていい |
D.言いやすいことは電話で、言いにくいことはメールでと使い分けるとよい |
A.すっかり | B.きっちり | C.うっかり | D.しっかり |
9 . うちには小さな庭がある。そこで3年前から野菜を作っている。作り始めたのは、野菜が高くなってきたから、庭で野菜を作ってみようと妻が言い出したからだ。最初は「野菜を作るのはそんなに難しくないだろう」と思っていたが、それは大きな間違いだった。作り始めのころは、失敗のくり返しだった。できた野菜はひどく小さかったり、店で売っている野菜とは形が違ったりして、娘から「おいしくなさそう」とか「店で買ったほうがいい」とか言われた。野菜を作ることは大変なことなのだと思い 、本を読んで勉強した。
野菜を作っていると、野菜ができること以外にもいいことがある。毎日水をやっていると、だんだん野菜が子どものように思えてくる。気がつくと、野菜に向かって自然に声をかけている。すると、娘もおもしろがって声をかけるようになり、今では一緒に野菜を育てている。まだ店で売られているような形のいい野菜はできていないが、子どもと一緒に野菜作りを楽しんでいるのだ。
1.この文章を書いた人が野菜を作り始めたのはなぜか。A.野菜を作るのに、ちょうどいい場所があったから |
B.妻が作ろうと言ったから |
C.野菜を作るのは簡単だと思ったから |
D.妻が店で買うほうが安いと言ったから |
2.それとあるが、何のことか。
A.自分たちで野菜を作ること |
B.野菜を作る場所 |
C.野菜作りは難しくないということ |
D.野菜の作り方 |
3.この文章で一番言いたいことは何か。
A.野菜に声をかけて育てていると、子どもが野菜を好きになるだろう |
B.初めの目的と違うが、子どもと一緒に野菜作りを楽しんでいる |
C.家で野菜を作ると、店で買うより安いのでできれば家で野菜を作った方がいい |
D.野菜を作るのは大変なことなので、まず勉強をしてから始めなければならない |
A.私 | B.妻 | C.娘 | D.子ども |
5. に入る、最も適当な言葉はどれか。
A.なおして | B.はじめて | C.かけて | D.なんて |
10 . 「中食」という言葉が、だいぶ一般的になりました。「外食」は、レストランなど、外へ出かけて食事をすることです。それに対して「内食」は、家で作ったものを家で食べて食事をすることです。そして近年、一人暮らしの人や、仕事をする女性の増加もあって、外で買ったものを家で食べることが増えてきました。 44 「中食」と言います。ピザやお寿司などの配達は以前からありますが、それらはたいてい、特別なときなどに、たまに注文するものです。一方、 45 は弁当やおかず、デザートなどの商品の種類が豊富になり、普段の食事から利用されるようになりました。週に1回以上中食を利用するという人の数は、増え続けています。このような生活の変化を背景に、新しい言葉が 46 。
「時間を節約できる」「外食ほどお金がわからない」などはもちろん中食の長所ですが、それ以外に、中食が増えた理由があります。「少しの量でも買える」「値段が安くなった」などです。スーパーやコンビニで一人用のサイズが増えたのです。それによって、以前よりずっと 47 。一人の場合は、自分で材料を買って料理するよりも安いのではないでしょうか。中食を利用する人は、今後もますます 48 。
1.A.どれも | B.それも | C.あれを | D.これを |
A.最近 | B.昔 | C.これから | D.少し前 |
A.生まれそうです | B.生まれたのです |
C.生まれるかもしれません | D.生まれなければなりません |
A.買うところでした | B.買いやすくなりました |
C.買ってもしょうがありません | D.買うこともありません |
A.増えてはいけません | B.増えるにすぎません |
C.増えるとは限りません | D.増えていくでしょう |