1 . Aさんは今画壇で知らない人がいないほどの、かなり高名な画家です。
このAさんにわたしはある時、「どうして画家になられたんですか」 と、聞いたことがあるのですが、その問いにAさんは、次のように答えてくれました。
Aさんが小学校の低学年の頃、家で一生懸命絵を描いていたら、隣のおばさんが遊びに来て、偶然、 Aさんの絵を見て、こう言ったそうです。
「へえ、Aちゃん、絵が上手なんだね。(ア)びっくりしちゃった。」
その褒められた一言がうれしくて、また一生懸命描いていると、再びおばさんが来て、Aさんの絵を褒めてくれた。
「すごい、前より、また(イ)。」
それがうれしくて、また頑張って描くと、また褒められた。
このように、褒められたのがうれしくて懸命に描くと、また褒められて、それがきっかけになって、また一生懸命描く。
褒められると頑張る、という、この2つが歯車(齿轮)のようにいいほうに回転して、気がつくと画家になっていた、というのです。
「それだけです」 と、Aさんは少し申し駅なさそうに言われました
Aさんがすばらしい画家になれた、そのきっかけを作ってくれたのは隣のおばさんです。隣のおばさんが何気なく(无意中)褒めてくれたその一言で、調子よく図に乗った(一表扬就来劲儿)Aさんは,単純に図に乗る才能を持っていた画家、と言ってもいいでしょう。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.筆者 | B.面家 | C.Aさん | D.おばさん |
A.うまくなったね | B.元気になったね |
C.美しくなったね | D.大きくなったれ |
A.絵を描くこと | B.よく褒められたこと |
C.絵が上手であること | D.桧の描き方を教えてもらったこと |
A.每日絵を描くようになること |
B.毎日楽しく過ごせるようになること |
C.絵を描く意欲が出て、だんだん上手になること |
D.絵を描く意欲が出て、歯車という絵を描くこと |
A.図に乗る才能を持つだけの画家だから |
B.ただ絵が好きで画家になっただけだから |
C.少し才能があって画家になっただけだから |
D.すばらしい機会に恵まれた画家だけだから |
2 . 言葉は時代に伴って進化する。ほかの言語と同様に今まで日本語もずっと変化し続けてきたが、現在は特に猛烈なスピードで変化しているようだ。
その原因のひとつとして考えられるのは、いわゆるITに関係すること、つまりパソコンや携帯電話などである。以前は専門家にしか分からなかったコンピューター用語も、今では一般の会話の中に当然のように出てくるようになった。( ア )、携帯電話やパソコンのメール、掲示板などの書き込み(跟帖) から次々と新しい言葉が生まれている。(^_^)や(ー_ー)のような顔文字も入り、そこでの会話はまるで宇宙人がしゃべっているように思えるくらいである。
これまで多くの言葉が生まれたり消えたりしていき、残る言葉の数は限られているので、このような事態も特に驚くことではないという学者もいる。しかし、これほど新しい言葉や表現が増えると大半が消えていったとしても、かなりの数の新しい言葉が残るのではないだろうか。50年後の日本語は今とはまったく別の言葉になっているのかもしれないというのは言い過ぎだろうか。
1.文中の「猛烈なスピ一ドで変化している」のはどれか。A.今の日本語 | B.時代と言葉 | C.昔の日本語 | D.ほかの言語 |
A.だが | B.でも | C.また | D.さて |
A.宇宙人の言葉は顔文字である。 |
B.地球で宇宙人の話が聞ける。 |
C.何を話しているかまったく分からない。 |
D.宇宙人の言葉は私たちのとそう変わらない。 |
A.生み出された新しい言葉は思ったより多いから |
B.残っていく新しい言葉の数は今までと変わらないから |
C.いつの時代も若い人の会話は宇宙人の会話のようだから |
D.携帯電話やパソコンの影響で新しい言葉が増えているから |
A.大した変化はないだろう。 |
B.天と地の違いほど大きく変化するだろう。 |
C.宇宙人の言葉がかなり広く使われるだろう。 |
D.古い言葉と新しい言葉が半々使われるだろう。 |
他人に注意するのが好きな人がいる。切符売り場などで、人々が列を作って並んでいるのに、割り込む(加塞儿、插队)人に、「みんな順番で待っているのよ。」などと注意する。内心何か言いたいと思っていた他の人々は、「代わりに言ってくれてよかった。」ほっとする(安心、放心)。注意されたほうは、文句を言いながらも(尽管、虽然)、列の後ろに並ぶ。
必ずしも自分の得にならない。場合によっては損になるかもしれないのに、他人の利益のためにあえて(敢于)する、というのが「利他行動」である。
なぜ、注意することが利他行動になるのだろうか。注意された相手は、その後規則を守ってきちんとした行動をとるようになるかもしれない。( ア )、結果、その人と接する人々は、得をすることになる。自分は何の行動も取っていないのだから、「ゼロコスト」(零成本)で、そのような利益を得たことになる。
注意する人も、そのことで得することもあるかもしれない。一方で、行動することにはエネルギー(能量)が必要であり、けんかになったり、不快な思いをしたりする危険もある。そのような不利益を被り(蒙受)ながら、他者には無償(むしょう)の利益を与えるという意味で、「注意すること」は利他行動である。」
1.文中に「みんな順番で待っているのよ。」などと注意する」とあるが、その意味はどれか。A.列の後ろに並んでください。 |
B.列の真ん中に並んでください。 |
C.みんな文句を言っているのよ。 |
D.みんな切符を買っているのよ。 |
A.自分の思ったことをそのまま言ったから |
B.自分の言いたいことを他人が言ってくれたから |
C.割り込む人が列の後ろにおとなしく並んだから |
D.割り込む人が切符を買ってこの場を離れたから |
A.たとえば | B.そうなれば | C.そういえば | D.そのかわり |
A.注意すること | B.けんかすること |
C.文句を言うこと | D.不快な思いをすること |
A.注意する人は利益を得ることになるから |
B.注意された人は利益を得ることになるから |
C.注意された人は不利益を被ることになるから |
D.注意する人は不利益を被りながら、他者に利益を与えるから |
4 . 桜は日本の代表的な花だ。毎年春になると、日本の各地で美しい花を咲かせ、人々を楽しませる。
桜にはどのぐらい種類があるだろうか。桜は、昔から日本の野や山に自然に生えていたが、種類は( ア )多くなかった。しかし、人々の手によっていろいろな種類が作られ、今では、三百種ぐらいになっている。
桜の花は、色がだいたい同じで、ほとんど白かピシクだ。ピンクには薄いのも、濃い野もある。花びらはふつう5枚あって、輪のように丸く並んでいる。
桜の花は暖かくなってから咲くが、花の開く日は地方によって違う。日本は、南北に細長い国なので、南の端と北の端とでは緯度の差が20度もあり、気候も違う。北に行けば行くほど桜の咲く時期が遅くなるのだ。
一番初めに桜が咲くのは、やはり南の端の沖縄で、1月中旬だ。そして、3月の下旬に九州南部で咲く。東京で咲き始めるのは4月初旬ごろで、ちょうど入学式や入社式の時期に当たる。北海道で桜が咲き、春らしい季節を迎えるのは、5月になってからだ。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.びっくり | B.ゆっくり | C.あまり | D.がっかり |
A.種類は三百種ぐらいある。 |
B.色はほとんど白かピンクで、形が丸く並んでいる。 |
C.色がだいたい同じで、ほとんど白かピンクである。 |
D.花びらはふつう五枚あって、輪のように丸く並んでいる。 |
A.花びらは五枚ある。 |
B.ピンクには薄いのも、濃いのもある。 |
C.北に行けば行くほど桜の咲き時期が遅くなる。 |
D.日本は、南北に細長い国で、南と北の緯度の差が大きい。 |
A.北海道 | B.九州 | C.東京 | D.沖縄 |
A.桜の種類は昔から三百種ぐらいある。 |
B.春になると、日本の各地で桜が一斉に咲く1。 |
C.南より北のほうが桜が咲くのは早い。 |
D.日本の入学式や人社式はだいたい四月だ。 |
5 . 僕は去年の夏、父と二人で南アフリカ共和国にいった。僕は正直、南アフリカ共和国なんて行きたくなかった。( ア )父がどうしてもと言うので行くことにした。
「ここの街のことをもう少し知りたい。」と父が言ったので歩いてホテルに行くことになった。歩いている時、僕は悲惨な光景を、目にした。三人の子供たちが、ゴミをあさっていたのだ。この光景は一生忘れないだろう。僕が呆然としていると、父は子供たちと話をしていた。
「君達は何をしているんだい」
すると子供たちが「家では何も食べるものがないから、こうやってゴミをあさっているんだ」と言ったそうだ。
「これを食べな」そう言って父は、自分の持っていたパンを子供たちに( イ )。「ありがとう」そう言って子供たちは、パンをおいしそうに食べた。僕はこの時、父が僕をここにつれてきた理由が分かった。父は僕の好き嫌いをなくしたがったのだ。僕は食事の時、好き嫌いが多く、父とはそのせいでよくけんかをしていた。父がこんなことをしてくれるとは思っていなかったので胸が熱くなった。普段は泣かない僕がその時は顔を隠して泣いてしまった。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.そして | B.それから | C.それに | D.しかし |
A.タクシーなどを利用しないで、歩いていく。 |
B.時間があるので、急ぐことはない |
C.ホテルまでの行き方が分からない。 |
D.父はこの街に行ったことがない。 |
A.子供たちはゴミを食べている。 |
B.子供たちはゴミ箱に食べ物があるかどうかを調べている。 |
C.子供たちはゴミを拾っている。 |
D.子供たちはゴミを捨てている。 |
A.もらった | B.くれた | C.あげた | D.いただいた |
A.父がしてくれたことに感動したから。 |
B.父とよくけんかをしていたから。 |
C.自分の好き嫌いをなくしたから。 |
D.ゴミをあさっている子供たちがかわいそうだと思っているから。 |
6 . 夏休みのある朝、家の中が騒がしくて目が覚めた。「どうしたの?」と聞く。と「水が出ないんだよ。簡易水道のポンプ(水泵)が壊れたんだって」と母が教えてくれた。しかも、修理するのに次の日の夜までかかると。
この約40時間の断水で学んだこと、感じたことはたくさんある。まず、地震などの災害がなくても、水が出なくなることがあるということ。蛇口(水龙头)をひねれば必ず出てくるものがまさか出なくなる日が来るなんて、本当に驚いた。
飲めるほどきれいな水を捨てているなんて( ア )。そう思うようになったのも断水を経験したおかげだ。世界には、安全な水が利用できない人大が6億6300万人もいて、トイレを利用できない人は24億人もいる。水道がない国の人々は、遠くにある川や池に水をくみ(打水)に行っている。しかも、川や池の水はきれいではないので、飲み水に使うと病気になってしまう。
それに比べて日本は、蛇口をひねればいつでもきれいな水が出てくる。そんな環境で育った私たちに、節水は考えにくいことなのかもしれない。環境のために私ができること、それはささいなこと(微不足道)かもしれないけど、これからは考えて行動しようと思った。
1.文中に「家の中が騒がしくて」とあるが、その理由はどれか。A.夏休みになったから | B.ポンプを修理する人が来たから |
C.母がポンプを修理していたから | D.水が出なくて困ったから |
A.汗 | B.おゆ | C.おかゆ | D.水 |
A.あたりまえだ | B.もったいない | C.予想通りだ | D.すばらしい |
A.水道がないから |
B.川や池の水はおいしいから |
C.川や池の水はきれいだから |
D.水道の水を飲むと病気になるから |
A.きれいな水を捨てること |
B.節水を考えて行動すること |
C.川や池の水をきれいにすること |
D.簡易水道のポンプを修理すること |
しかし、ときに日本人特有の癖が相手に理解されないで、ひどい目にあうこともある。遠籐嘉基氏によると、ドイツの市街地で、街路を歩いていたある日本人が、自動車にはねとばされた(被撞飞了)。その男は、日本にいたときの癖が出て、ドイツ語で「すみません」と言った。(ア)、この、自分の非を認める語句を言ったのが間違いで、警察ではこの男の自殺未遂行為と判定され、病院での治療費一切が自分で払うこととなったそうだ。
1.文中の「日本人特有の癖」とはどれか。
A.にっこり笑うこと |
B.時々聞き返すこと |
C.ノーをよく言うこと |
D.イエスをよく言うこと |
A.運転手さん | B.遠籐嘉基氏 |
C.ドイツ人の警察官 | D.交通事故にあった日本人 |
A.礼儀正しいこと | B.すぐに謝ること |
C.非を認めないこと | D.ノーをよく言うこと |
A.ところが | B.ところで | C.それでは | D.それとも |
A.日本人特有の「癖」はいいことだ。 |
B.日本人特有の「癖」は悪いことだ。 |
C.日本人特有の「癖」は誤解を招くことがある。 |
D.日本人特有の「癖」はドイツでも認められる。 |
8 . ある調査会社が全国20歳以上の男女を対象に、「健康管理」について調査を実施した。有効回答者数は 999名だった。
調査を行った有効回答者のうち、「自分のことを健康だと思うか」との質問に、「非常に健康だと思う」「まあまあ健康だと思う」と回答した人は67.7%であり、2/3以上が自分のことを健康だと思っていることがわかった。また、「日常的に自分の健康を管理しているか」との質問に、「管理している」「時々管理している」と回答した人は 70.6%で、回答者全体の( ア )が日常的に自分の健康を管理している。抱えているストレスについて尋れたところ、回答者全体の72.2%が「ストレスを抱えている」と回答し、45.8%が「ストレスを解消できている」と回答している。また、「自分のことを非常に健康だと思う」人の72.0%、「まあまあ健康だと思う」人の 53.8% が「ストレスを解消できている」と回答している一方で、「あまり健康だと思わない」人の 28.4%、「まったく健康だと思わない」人の 19.3% が「ストレスを解消できている」と回答。「ストレスが解消できているかどうか」が健康だと思えるかどうかに関係すると言える。自身を健康に導く(引导)ためには、抱えてしまったストレスを解消することがポイントだ。
1.次の4人の中で調査対象となるのは誰か。
A.17歳の高校生 | B.33歳の会社員 | C.10歳の小学生 | D.14歳の中学生 |
A.約68% | B.約12% | C.約22% | D.約32% |
A.7割以上 | B.3割以上 | C.7割以下 | D.3割以下 |
A.全回答者の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
B.全回答者の中で、「自分のことを非常に健康だと思う」と答えた人の割合 |
C.「自分のことを非常に健康だと思う」人の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
D.「まあまあ健康だと思う」人の中で、「ストレスを解消できている」と答えた人の割合 |
A.ストレスを抱える。 | B.ストレスを解消する。 |
C.日常的に自分の健康を管理する。 | D.自分のことを健康だと思う自信を持つ。 |