1 . 私たちは疲れを取るためによくお風呂に入る。しかし実際には、お風呂に入るとかえって疲労物質が増えてしまうそうだ。お風呂がいいのは、実はその後ぐっすり眠れるからだそうだ。疲労物質を減らすには、目を閉じてじっとしているのが一番いいそうだ。つまり睡眠が一番いいことになる。(ア)昼寝もいい。
毎日睡眠時問が十分に取れればいいが、忙しい人には難しい。では1週問に一度でも十分に寝たら、疲労物質を減らす効果があるのだろうか。寝すぎてかえって疲れたと感じた経験があるだろう。それは疲労物質が減っても疲労感が残っているからだそうだ。疲れすぎて脳が疲労を感じられなくなっているときに十分に寝ると、今まで働きが鈍かった脳が活発に働いて、疲労を感じられるようになるのだ。そして「かえって疲れた」と感じてしまうのだそうだ。
また、「頑張っているね」とか「おかげで助かったよ」とかほめられると疲労感が滅るそうだ。栄養ドリンクやコーとーを飲んだりしても同様の効果がある。甘い物を食べることもいい。うれしい・(イ)などといった気持ちが疲労感を減らす,しかし、疲労物質が減ったために元気になったのではないことを忘れてはならない。
疲労物質を減らすためにいい食べ物もある。鳥の胸肉に疲労物質を減少させる物質が最も多く含まれているそうだ。渡り鳥はその物質を持っているので何千キロも休むことなく飛び続けることができるそうだ。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.でも | B.むろん | C.確かに | D.特に |
A.脳の働きが鈍くなったから |
B.脳が疲労を感じられなくなったから |
C.寝る前にお風呂に入っていないから |
D.疲労物質が減っても疲労感が残っているから |
A.人をほめること | B.甘い物を食べること |
C.うれしいと感じること | D.栄養ドリンクやコーヒーを飲むこと |
A.悲しい | B.楽しい | C.安心 | D.不満 |
A.疲労物質 | B.人を元気にする物質 |
C.疲労物質を減らす物質 | D.疲労物質を増やす物質 |
2 . 新聞やテレビなどで、子どもたちの「本離れ」が進んでいるというニュースをよく目にする。その理由として「本以外の情報媒体の氾濫」がよく挙げられているようだが、私は①それを挙げることは、子どもに本を紹介する試みを投げ捨てることだと思う。
かといって、小学校高学年や中学生くらいになると、身についた「本嫌い」を直すのは難しい。そこで親が無理に固い文章を与え、読ませても、良い結果はおそらくは得られない。
そこで、私が読んでほしいと思うのがショート・ショート(超短篇小说)だ。この言葉を聞けば、星新一さんの名が浮かぶ人は多いと思う。星さんは生涯で1000を超える数のショート・ショートを書かれたが、その多くはSF(サイエンス・フィクション)である。妄想を集める銀行、人類と共生するようになった妖精など、不思議なものがそこにはたくさん登場する。そして、読者を驚かせる②オチが待っている。小学校6年生のときに初めて読んで、私はショート・ショートの虜になってしまった。SF的な設定と、数ページ先に待つオチが楽しくてしようがなかった。星さんの文体は非常に簡潔であり、小学生だった私にも理解しやすい作品が多かったことも嬉しかった。漫画は好きだけれど本は嫌い、という人も読んでほしいと思う。なぜなら、漫画とショート・ショートは似ているからだ。ページをめくった時の驚き、素早い展開。1つ読むたびに、次が読みたくなる。本当におもしろい。
1.①「それ」とは、何を指すか。A.子どもたちの「本離れ」が進んでいるというニュース |
B.子どもたちの「本離れ」が進んでいる理由 |
C.子どもに本を紹介する試み |
D.「本嫌い」を直すことの難しさ |
A.梗概 | B.気づき | C.話の結末 | D.落とし穴 |
A.ショート・ショートの多くは分かりやすい作品だ。 |
B.「本嫌い」の小中学生は、高校に入ると、「本好き」になる。 |
C.「本嫌い」を直すのは難しいから、面白い本に出会っても、「本好き」にならないのだ。 |
D.漫画は漫画、超短編小説は超短編小説だ。 |
A.星新一とショート・ショートを紹介すること |
B.子供に固い文章を読ませる親の間違いを指摘すること |
C.「本離れ」の子どもに本を紹介すること |
D.漫画とショート・ショートの違いを教えること |
A.漫画とたくさんの共通点がある | B.読みにくい |
C.想像力が豊かだ | D.文体が冗長ではない |
3 . 「私は食べ物のあまりない時代の人間ですから、本当にびっくりしてしまいましてね、困ってしまいました。」
山下先生はそういうと、本当に困った顔をして、次に何を言おうかと考えているように見える。
小学校二年生の娘の学校のことである。先生が「世界の中には、食べ物がなくて死んでしまう子がたくさんいます。替さんは、この人たちのために、何ができると思いますか」と尋ねると、「先生、スーパーはないの?」と聞いたり、「お母さんに頼んで、たくさん食べ物を買ってもらって、送ってあげます」と答えたりした子がいたそうである。
「今の子供たちには、食べ物がないということはどういうことなのか、なかなか考えられないのでしょうね」という山下先生の言葉を問いて、私は「そうかもしれないな」と思った。私が娘に「もっと食べなさい」ということがあっても、娘のほうから(ア)ということはない。
少しお腹の出始めた夫にこの話をすると、「そう。今、料理の本よりも、ダイエット本を買う人のほうが多い時代になったからな。①食べない努力をする人たちが食べられない人たちと一緒に生きている時代なんだ、今は。」②それだけ言うと、後は何も言わなかった。
山下先生は「子供さんと一緒に食べ物のことを話し合ってください」と言ったが、③これは難しい宿題になりそうである。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.もっと食べたい | B.あまり食べたくない |
C.食べてよかった | D.母のほうが食べなさい |
A.料理の本よりダイエット本を買う人のほうが多い時代 |
B.痩せる努力をする人よりも痩せない努力をする人のほうが多い時代 |
C.豊かな生活をしている人もいれば、まずしくて食べられない人もいるという時代 |
D.食べ物のあまりない時代 |
A.平気に思った | B.真面目に思った |
C.面白く思った | D.残念に思った |
A.ダイエット本を買う人たち | B.食べたくない人たち |
C.学生たちの親たち | D.小学生たち |
A.食べ物に困っている子供たちに食べ物を送ることができないから。 |
B.今の子供たちには、食べ物がないということは考えられないから。 |
C.子供たちが親の話を聞かないから。 |
D.教科書が教えてくれないから。 |
4 . 私が思うに平凡と凡庸は違う。平凡とは、みんなと同じ基準(学歴、職業、年収、外見など)で評価されたとき、みんなと同じに見えることである。凡庸とは、みんなと同じ基準なしには自分を位置づけられないことである。平凡とは(ア)であり、凡庸とは(ア )である。
私は自分が平凡でも、ちっとも気にしない。実際に私はみんなからすると平凡だからだ(平凡以下かもしれない)。
しかし、凡庸な人間になるのは死んでも嫌である。私は「みんなと同じ」が嫌いなのだ。「え、みんなと同じって平凡ってことでしょ?」
「平凡でいいってさっき言ったじゃん」
(イ)。ただ、その「みんなと同じ」は、みんなから「みんなと同じ」と評価されることである。重ねるが、私はそれで構わない。私が嫌う「みんなと同じ」は、みんなと同じ基準、つまり、みんなと同じ「ものさし」で自分を位置づけて、なにかわかった気になることである。そんな没主体的な生き方を、私はしたくない。
みんな「みんなと同じは嫌!」だ。だが、みんなと同じ基準で「みんなと同じは嫌!」と言っても、「みんなと同じは嫌!」と言う際の基準がみんなと同じなら、結局はみんなと同じである。
私にとって凡庸とは、みんなの「ものさし」なしには自分を位置づけられないことである。自分の「ものさし」を手にできれば、たとえ(ウ)、凡庸ではない。
というわけで、私は平凡で構わない。人は人、私は私である。
1.文中、(ア)に入れるものの組み合わせとして最も適切なものはどれか。A.自分への自己評価/みんなからの評価 |
B.自分への自己評価/没主体的な生き方 |
C.みんなからの評価/みんなからの評価なしには自分を持てないという人生態度 |
D.みんなからの評価なしには自分を持てないという人生態度/みんなからの評価 |
A.たしかか | B.たしかな | C.たしかに | D.たしかだ |
A.平凡でいいとさっき言ったこと |
B.凡庸な人間になること |
C.みんなから「みんなと同じ」と評価されること |
D.みんなと同じ「ものさし」で自分を位置づけること |
A.みんなから見て非凡なので |
B.みんなから見て平凡なので |
C.みんなから見て非凡であっても |
D.みんなから見て平凡であっても |
A.みんなから「あの人は非凡だ」と高く評価されている人間の人生態度は凡庸である |
B.高い学歴や収入とその人間が非凡かどうかは直接的には関係しない。 |
C.みんなから平凡だと言われている人でも、自分なりの基準で自分を位置づけることができれば、凡庸ではない |
D.周囲の評価はあくまで周囲の評価に過ぎない |
5 . 寿司を載せた皿が、客席沿いに設置された台の上を通って次々に流れていく。回転寿司の店で、目の前を通り過ぎるおいしそうな寿司を見ていると、どれも食べたくなる。つい食べすぎてしまうという人も多いのではないか。回転寿司で 1 回に食べる量の平均は一人約 10 皿だという。寿司 1 つのご飯の量が約 20 グラムで、普通、回転寿司では 1 皿に寿司が 2 つ載っているから、10皿で約(ア)グラムもご飯を食べていることになる。茶碗 1 杯分のこ飯の量が約 150 グラムだとすると、2 杯分以上だ。回転寿司でたくさん食べでしまうのはなぜなのか。
こんな実験がある。寿司が好きな人たちに寿司を食べてもらう。まずは、寿司の皿を台に乘せて流さず、1 皿ずつ注文して寿司を食べる。別の日に今度は、流れている寿司の皿を取って寿司を食べる。すると、流れている時に食べた量は、そうでないときの約1.5 倍になったという。
心理学の専門家によると、これは「目の前に流れてくる」ことの効果らしい。寿司が目の前に流れてくると、意識しなくても目に入り、あれもこれも食べたいと思ってしまう。( イ )、人間は、目の前で動いている食べ物を見ると目で追って手に入れようとする性質を持っており、それも思わず皿を取ってしまう原因の一つだということだ。
1.文中に「目の前を通り過ぎるおいしそうな寿司を見ていると、どれも食べたくなる。つい食べすぎてしまうという人も多いのではないか」とあるが、その意味に合っているのはどれか。A.通り過ぎるおいしそうな寿司を見て、つい食べ過ぎてしまう人が多い |
B.通り過ぎるおいしそうな寿司を見て、食べ過ぎてしまう人が多くない |
C.通り過ぎるおいしそうな寿司を見て、食べたくない寿司もある。 |
D.注文したおいしそうな寿司を見て、どれも食べたくなる。 |
A.20 | B.150 | C.200 | D.400 |
A.流れている時に食べた量は、そうでないときの約1.5 倍になったこと |
B.寿司の皿を台に乘せて流さず、1 皿ずつ注文して食べること |
C.流れている寿司の皿を取って寿司を食べること |
D.寿司が好きな人たちに寿司を食べてもらうこと |
A.しかし | B.だから | C.また | D.すると |
A.寿司が目の前に流れてくると、食べたくなる |
B.注文より回転のほうが食べた寿司の量が多い |
C.人間は、目の前で動いている食べ物を見ると目で追って手に入れようとする性質を持っている |
D.1皿ずつ注文して寿司を食べる場合、食べすぎてしまう人が多い |
6 . 皆さんは、説明をしたり、意見や考えを述べたりした時、「えっ、何ですか。」「何と言ったんですか。」などと、友違から言葉を挟まれたことはありませんか。周りからそう言われると、ますます自分のべースを乱され、ついにはしどろもどろ(语无伦次,前言不搭后语)、大汗をかいて終わるという苦い体験をした人は少なくないでしょう。これは、声量の不足、(①)声が小さすぎるのかもしれませんが、実際にはそうではなくて、話し方が速すぎるか遅すぎるかによることが多いのです。話は、速さによって聞き取りにくくも、聞き取りやすくもなります。
では、いちばん聞きやすい速さとはどれくちいでしょうか。それは1分間に300字が基準です。これは長い間の放送の経験を通じての結論です。時計の秒針を見ながら、②次の文章を声に出して読んでみましょう。
続いて気象情報です。(中略)
あさってからは、暖かい日と寒い日が交互に現れるようになるでしょう。
まずは、この約300字の文章を1分間で読む練習をしてください。そして、この速さの感じをつかんでください。ただ、それだけではいい話し方はできません。人の話には、起承転結があり、緩急があり、強弱があります。重要な部分の話はゆっくり、そうでない所は速くなるのが普通です。言い換えると、人の話には「③話の表情」があるということです。淡々と1分間に300字の速さで話せば、それは「無表情」だということです。無表情の人に魅力がないのと同じように、「無表情」の話し方では、分かりやすい、聞きやすい、理解しやすい話にはなりません。話の内容に合った「表情」が必要なのです。ですから、④1分間に300字という速さは土台だと考えてください。この速さで話せる土台(基础)があれば、だんだんと「話の表情」を豊かにし、⑤魅力的な話し方ができるようになります。
これから皆さんは、聞き手によく分かる、魅力的な話し方ができるように工夫していきましょう。
(川上裕之『話し方はどうかな』により改)
1.文中の(①)に入る最も適当な言葉はどれか。A.つまり | B.そして | C.例えば | D.それで |
A.声の大きさ | B.声の表情 | C.読む姿勢 | D.読む速さ |
A.1分間に300字の速さで声を出して文章を読むこと。 |
B.淡々と1分間に300字の速さで話すこと。 |
C.重要な部分の話はゆっくり、そうでないところは速くなること。 |
D.人の話には、起承転結があり、また、重要な部分とそうでない部分があること。 |
A.その速さが基準なのだからきちんと守ってほしいという意味 |
B.その速さを基本にして話し方の工夫をしてほしいという意味 |
C.その速さは一例であるから各自の個性で話してほしいという意味 |
D.その速さは標準だからもっと速く話せるようにしてほしいという意味 |
A.ずっと一定の調子で話す。 |
B.1分間に300 字の速さを心がけて話す。 |
C.話の内容に合わせて緩急や強弱をつけて話す。 |
D.重要な部分に差しかかったら速さを落とす。 |
7 . 日本は過去において「ものづくり大国」と言われ、自動車や家電などの「メイドインジャパン(Made in JAPAN)」の表示が高品質の象徴として世界中に知れ渡った。しかし、それは過去の栄光だと言っても過言ではない。今では、①「メイドインジャパン」は影が薄くなってしまった。
日本人は、勤勉さや研究熱心さを特長として、欧米の先進的な工業製品に学びながら、ものづくりを進めてきた。その発展を支えたのは教育である。日本には、江戸時代から寺子屋というシステムがあり、明治の文明開化期にダイナミックな社会の変化を遂げる土台となった。(②)、100年後の科学技術立国へと続いていった。
ところが、その日本で最近、子どもたちの理科に対する興味や関心が低くなっており、いわゆる「理科離れ」が社会的問題として指摘されている。早く(③)解決策を見つけ出さなければならない。このままでは日本の研究開発力はますます低下してしまう。
私は民間の力を活用すべきだと考える。子どもが理科を好きになるか嫌いになるかには、小学校、中学校で教える先生の影響も大きい。自ら理科にやりがいを感じている人が教えることが大切だ。日本には世界に誇るべきものづくりの企業が多くある。それらの企業が、若いエンジニアを理科の先生として派遣するシステムができないだろうか。ものづくりの第一線で活躍しているエンジニアによる生きた授業が、子どもたちの興味を大いに刺激することは間違いないだろう。
これには下敷きがある。以前、あるシンポジウムで、ノーベル物理学賞を受賞されている小柴昌俊氏が「理科をやつている大学院生に自分の出身中学で、ある期間教えさせ、その代わりに、奨学金の返還を免除してやればいい。カナダなどではそうやっており、子どもの理科離れなんてない。」と語るのを聞いて考えた。
(滝久雄「あすへの話題」日本経済新聞2011年5月12日付より改)
1.文中に「①『メイドインジャパン』は影が薄くなってしまった」とあるが、その意味に近いのはどれか。A.日本のものづくりを担う人々が少なくなってしまった。 |
B.理科に興味や関心がある子どもたちが少なくなってきた。 |
C.「メイドインジャパン」の製品の価格が下がってきた。 |
D.日本のものづくりが以前の「輝き」を失ってしまった。 |
A.そして | B.それとも | C.けれども | D.なのに |
A.そのような | B.その | C.あのような | D.あの |
A.小学校や中学校で教えている先生こそ理科にもっと興味を持つべきだ。 |
B.現場で活躍中のエンジニアが授業をすれば、生徒たちは理科に興味を示すだろう。 |
C.日本では、理科系の大学院生が出身中学で教えると奨学金の返還が免除される。 |
D.たくさんの日本企業が若いエンジニアを理科の先生としてすでに派遣している。 |
A.ものづくり世界一 | B.科学技術立国、日本 | C.生徒の理科離れ | D.理科の先生の育て方 |
8 . 日本では昔から箸が使われてきたと言われています。( ① )、古代の箸は、今のような2 本の棒状の箸ではなく、1 本の細く削った竹をたわめて(弯曲)ピンセットのような形にしたもので、それで食べ物を挟んでいたようです。このとき、竹の端と端を向かい合わせることから、鳥のくちばし説とは別に、「端」が箸になったという説もあります。
日本では古代の箸は、おもに神へのお供え物を移動させるためのものでした。後に、日 常の食事に用いられるようになったほか、儀式や行事には特別な箸が使われるようになり、宮廷行事には竹、節句などには柳の箸、月見の宴には萩の箸が使われるようになりました。
江戸の末期ごろになってスギの割箸が現れ、大正時代に入ると、他人が一度使った箸は二度と使わないという意味の②「衛生割ばし」の名前で割り箸が広く普及するようになり、現在に至っています。
ちなみに、( ③ )、かつては天皇や皇族が用いた箸の付属品だったと言われています。
1.文中の(①)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.それでは | B.そして | C.ただ | D.それに |
A.月見の宴 | B.儀式や行事 |
C.神へのお供え物の移動 | D.天皇や皇族の食事 |
A.割り箸が広く普及してきた。 |
B.他人が一度使った箸は二度と使わない。 |
C.日常の食事の時には箸置きや箸箱などはない。 |
D.江戸の末期ごろになってスギの割箸が現れた。 |
A.スギの割箸などは |
B.箸についたものをとろうとして |
C.食事の途中、箸を食器の上に渡して |
D.今も使われている箸置きや箸箱などは |
A.日本は中国よりもっと早く箸を使うようになった。 |
B.大正時代に入ると、スギの割箸が現れた。 |
C.衛生割ばしは天皇や皇族しか使わなかった。 |
D.古代の箸は細く削られた竹で作られ、ピンセットのようなものだった。 |
9 . 今でも忘れられぬ新聞記事がある。
20 年前の年末、全身が凍えるほど寒い夜のこと。あまり流行らない蕎麦屋が閉じるころ、額に皺が出た女の人と食べ盛りと見える少年と少女の母子 3 人が入ってきた。注文したのはたった 1 杯の蕎麦だけ。蕎麦屋の夫婦は心を痛め、そっと蕎麦を多めに入れてあげた。
3 人が 1 杯の蕎麦を 3 人で分け合って食べ終えた。と言っても、女の人は残りの汁を飲んだだけで、子供たちが食べるのをじっと見ているだけだった。女の人は本当にすまなそうに財布から小銭を出して払った。3 人が店を出る時、主人はそっと男の子の手に数枚の千円札を握らせ、聞こえないような声で、「お子さん、① でまた食べにおいで」と言った。
蕎麦屋の中年夫婦は②「思わず互いに顔を見合せずにはいられなかった」との記事を書いていた。
時間の経つのは速いもので、あれから 20 年経った。あの 3 人が再び、あの蕎麦屋に立ち寄ったそうである。男の子は国会議員に、女の子は銀行員になっていた。そればかりか、それぞれ妻も夫も一緒で幼い子どもたちまで伴ってきたのである。女の人と言えば、白髪のよく似合う老婦人になっていたのです。その婦人を中心にして一家はにぎやかにテーブルを囲む形で腰を下ろした。今度は人数分の蕎麦を注文したそうである。蕎麦屋の老夫婦にとっては③思いがけない(没有想到)温かい幸せな一時だった。そして、またお互いにしみじみと顔を見合せずにはいられなかった。これは作り話ではなく、本当にあったことなのである。
1.① には何を入れるか。A.これ | B.それ | C.あれ | D.どれ |
A.うるさい母親に感動した | B.子供たちの食欲にびっくりした |
C.貧しい母子に同情した | D.お金を払ってもらえて安心した |
A.蕎麦がおいしかったから | B.あれから 20 年目だから |
C.蕎麦屋夫婦に会いたかったから | D.蕎麦の代金を払いたかったから |
A.子供たちがすっかり立派になっていること |
B.20 年も経つのに、家族が覚えていてくれたこと |
C.20 年も店を続けてきたこと |
D.女の人がやさしい白髪の婦人になったこと |
A.1 杯の蕎麦 | B.仲良し蕎麦屋 | C.国会議員の誕生 | D.母親の皺 |
10 . 先日テレビで、動物との「会話」を楽しむ方法が紹介されていました。番組によると、チンパンジー(黒猩猩)の前で体を縦に揺らすとチンパンジーがそれに応えて体を揺らし、左右に走るとそれに付いてくるそうです。チンパンジーは動物の中でも、最も人間に近いと言われている動物です。このように知能の高い動物だけかもしれません。
しかし、私たち人間は生活のいろいろな場面で、知らず知らずのうちに多くの動物たちとコミュニケーションをとっています。言葉が通じなくても、動物たちと「会話」する方法はあるのです。
ぺットで躾をされている犬は「お手!」と言えばすぐに前足を出すし、ペットの猫は飼い主が疲れていることに気づくと体を寄せて慰めてくれます。
(①)、自関症ぎみの子供が犬と暮らすようになって、自分が必要とされていることが分かり、責任感が生まれて笑顔を取り戻したり、寝たきりで動けなかったお年寄りが飼い猫を撫でようとして手を伸ばしたというような話も聞いたことがあります。
このように動物には人間に安らぎや笑い、元気、楽しみなどを与える力があると考えられています。ですから、古くから動物の③こうした癒し効果を利用したリハビリや、心のケアが行われてきたそうです。これが今話題になっている「アニマルセラピー」です。
アニマルセラピーとは動物との触れ合いによって心と体を癒す方法で、その人のストレスを和らげたり、或いは当人に自信を持たせることで健康的な精神状態に戻すことができると考えられています。
犬や猫(②)、ハムスターや熱帯魚、小鳥などのペットを飼うことで精神的に癒された経験を持つ人や、動物園や水族館に行って精神的なストレスを解消している人も多いでしょう。
私たちは自分でも気づかないうちに動物たちと「会話」をしているのです。
1.(①)には何を入れますか。A.まず | B.また | C.そして | D.ところが |
A.に対して | B.にせず | C.に限らず | D.にかかわらず |
A.犬は前足を出すことができます。 |
B.動けなかったお年寄りが走ることができます。 |
C.動物は人間に元気、楽しみなどを与える力があります。 |
D.人間は動物を慰めます。 |
A.チンパンジーは世界で一番知能の高い動物です。 |
B.言葉が通じなくて、動物とのコミュニケーションは無理です。 |
C.動物園に行って、精神的なストレスを解消できる人が多いです。 |
D.現在、多くの人は自信がありません。 |
A.動物は自閉症ぎみの子供を治すことができる。 |
B.チンパンジーは動物の中でも、最も人間に近い動物です。 |
C.アニマルセラピーは今話題になりました。 |
D.動物との触れ合いによって心と体を癒すことができる。 |