1 . 最近、日本では夏の平均気温が上がってきていて、非常に暑い日はエアコンがなければ何もできない。そんな日は、ほとんどの人がエアコンのスイッチを入れる。ひどい暑さは体にも悪い影響を与えるし、しかたないことだ。しかし、それぞれの家に何台もエアコンがある今、皆が同時にエアコンを使うと、電気の使用量が増えて電気が足りなくなる心配がある。( ア )、できるだけ夏の電気の消費量を抑えようという工夫や活動が日本の各地で始まっている。
夏に気温が高くなることで有名なK市では、毎年6月から9月まで、「家のエアコンを止めて、涼しい所に行こう。」と呼びかけている。例えば、木々の多い公園や神社、寺、エアコンのある図書館やレストランやデパートなど、涼しい場所に集まって時間を過ごすのだ。そうすれば、町の中で同時に使われるエアコンはずっと減る。市では、市内の涼しい場所や、この活動に協力してくれる店などが載っている地図も作り、全ての家に配っている。この地図にある店へ行って、家のエアコンを止めて来たと言えば、飲み物の無料サービスが受けられたり、商品の割引サービスが受けられたりする。
電気消費量を抑える効果を期待して始まった活動だが、町の人々がお互いに交流する機会が増え、前よりももっとコミュニケーションが盛んになるという効果も出ているそうだ。
1.「しかたないこと」とあるが、何がしかたないことか。A.日本の夏の平均気温が上がっていること |
B.非常に暑い日にエアコンを使うこと |
C.ひどい暑さを我慢しなければならないこと |
D.それぞれの家に何台もエアコンがあること |
A.しかし | B.だから | C.それなのに | D.そこで |
A.暑さで病気にならないように気を付けてほしいと考えているから |
B.暑さで人が集まらなくなる場所にいってほしいと考えているから |
C.それぞれの家のエアコンの数を減らしてほしいと考えているから |
D.それぞれの家で使う電気の量を少なくしてほしいと考えているから |
A.エアコンを使わないと何もできないような暑い日に行くこと |
B.K市が配っている地図を持っていくこと |
C.家のエアコンを止めて来たと伝えること |
D.家にエアコンがないと伝えること |
A.夏の電気使用量を抑えるための市や町の工夫 |
B.夏の消費活動を増やすための市や町の工夫 |
C.人々が自然の中で過ごせるようにするための市や町の工夫 |
D.人々のコミュニケーションを盛んにするための市や町の工夫 |
2 . あるクラスで「仕事で疲れ切って、家ではごろごろしてテレビばかり見ている父親はあまり存在感がない、まるで透明人間みたいだ。」という作文を書いた子がいました。それを見た親たちは「これではいけない。子どもたちに、父親が働いている姿を見せたらどうか。」と話し合いました。ある母親は子どもを連れて、父親が働く工場へいきました。
その子が見学日記を書きました。
「友だちのおとうさんが、どこかの課長さんだとか、放送局につとめているとかいうとき、私はいつもだまっていました。『わたしのおとうさんは工場のコックさんだ』というのが、なんだかはずかしくてたまらなかったのです。でも、わたしは、今日からそれが( ア )言えるような気がします」
その子は初めて、白いコック帽をかぶった父親の働いている姿を見ました。野菜サラダを作っていた。びっくりするほど早い手つきでてきぱきと仕事をすすめていました。
「今まで、あんなおとうさんを見たことがありませんでした。何かよその人のような気がするくらいでした。でも、やっぱりわたしのおとうさんでした。おとうさんは、はずかしそうな顔などちっともしていません。わたしだけが、なんではずかしがっていたのかと思うと、なんかわるいことをしていたような気がしました」
お昼のサイレンが鳴って、大勢の工員さんたちが集まりました。「大勢の工員さんたちが待ちきれなかったかのように食べているのを見て、わたしまで( イ )うれしくなりました。みんな残さず食べてもらえるかと、じっとそれを見ていました。」
現場を見たことで、子どもの父親観が変わるのです。みんなが残さずに食べてくれるだろうか。そう思ってじっと見ている子の心臓の音が伝わってきます。「お父さんの働く場所」という現場で、子どもは家にいる父親とは別の父に出あうことができたのです。
1.「これ」は、何を指しますか。
A.父親が家でテレビばかり見ていること |
B.父親が仕事で疲れ切っていること |
C.子どもが父親の存在を感じないこと |
D.子どもが父親の働く工場へ行くこと |
A.テレビばかり見ている父親に料理ができるとは思えなかったから |
B.コックさんなのに、家では疲れ切って全然料理をしようとしないから |
C.コックさんといっても、放送局ではなく工場のコックさんだから |
D.友だちに言えるような立派な仕事を父親がしているとは思えなかったから |
A.平気で | B.ますます | C.がんばれば | D.じょうずに |
A.家で何もしない父親が生き生きと仕事をしていたから |
B.子どもが来たのに父親が無視して仕事をしていたから |
C.父親が会社の課長か放送局の人間のように見えたから |
D.父親に白いコック帽があまり似合っていなかったから |
A.なんだか | B.だれだか | C.いつだか | D.どれだか |
3 . 夢に本屋が出てきたことがある。書棚で何かを探しているのだが、そこはむかし郷里にあった小さな店なのだ。子どもの頃から通い、マンガ雑誌の発売日に駆け込んでいた(跑进去)。
自分のなかでは、それは、本屋の原型なのかもしれない。これからの子どもたちには縁のない話になるだろうか。身の回りから書店がどんどん消えている。小さなまちでも、そして大都市でも。
東京の赤坂駅周辺にいくつかあった一般書店が、全てなくなったと記事で知った。最後に閉店した文教堂赤坂店では、店の前に従業員一同の名で紙が張り出されたという。「書店という業態は世の中に街に必要とされなくなっているのだろうか?」。
アマゾン(亚马逊)などのインターネット通販は確かに便利だ。( ア )、書店に入るのは 自分の関心を広げてくれる気がする。書店員の「おすすめ」に、こだわりを感じることがあり、ネット通販の「あなたへのおすすめ」では出会えない本がある。
西暦79 年、火山の噴火で滅びた古代ローマには、すでにこんな本屋があった。白く塗った壁に赤い文字がある。書かれているのは新作の発売日だったり、最新の翻訳版のお知らせだったりだ。
書店は人類の文明とともに存在する物だと言っても過言ではない。私たちの代で失われてしまうなんて( イ )。そう断言する自信が持てなくなるほどの書店消失が続いている。
1.「これからの子供たちには縁のない話になる」とあるが、それはなぜか。A.今頃の子供は書店の夢を見ないからだ。 |
B.今頃の子供はマンガ雑誌を読まないからだ。 |
C.書店が少なくなっているからだ。 |
D.このような小さな書店は都市にないからだ。 |
A.ところで | B.それから | C.それで | D.それでも |
A.店員がおすすめしてくれる本屋 |
B.火山の噴火で滅びた本屋 |
C.壁に新作の発売日やお知らせなどが書かれた本屋 |
D.人類の文明とともに存在する本屋 |
A.絶対不可能だ。 | B.仕方がない事だ。 |
C.想像もしなかった。 | D.かなり悲しい事だ。 |
A.書店という業態は既に世の中に必要とされなくなった。 |
B.筆者は書店が人類の文明とともに存在する物だと思っている。 |
C.筆者は書店より通販の方がいいと思っている。 |
D.筆者は書店という業態の未来に自信を持っている。 |
4 . 小さい頃、父は寺子屋ワンツーワン(一对一)で私を教育してくれました。
「夕焼けはなぜ赤い。」小学校三年の時、理科の試験でそんな問題が出たことがあります。父に聞いていた通り「空が恥ずかしがっているから」と書いたら、バツがついて返ってきました。
「(ア)」と聞くと、父は急に不機嫌になって、「どちらも嘘じゃない。考えて出す答えはいくつもあっていい。君、○✖で決めてしまう人生じゃないんだ」と言いました。(中略…)父と学んでいて楽しかったのは国語でした。だが、理数科がダメで「なんで九九(乘法表)がわからないのか」とさすがの父も匙を投げました。でも「ダメなところばかりを考えると、悲劇のヒロイン(女主角)になる。悲劇は君には似合わないぞ。好きなものを一生懸命やればいい。好きなものは信じられないくらいやれる。掛け算(乘法)が苦手だって、(イ)」と言ったのを覚えています。
父に教わった事の中に、一番大切だったのは夕焼けの問題のとき「答えは一つじゃない、それが人生だ」という発想だったかもしれません。今日はダメだった(ウ)、明日はちょっと違うシナリオ(脚本)を書いてみようかな、という余裕が持てました。それはなかったら、役者の仕事と、妻や母であることとの両立も難しかったと思います。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.なぜ空が恥ずかしがっていないの? |
B.なぜ先生が分かってくれなかったの? |
C.なぜ先生はバツをつけたの? |
D.なぜ嘘を教えたの? |
A.九九もできない「私」に対して、父は絶望だった。 |
B.九九もできない「私」に対して、父も仕方がない。 |
C.九九もできない「私」だとしても、父もいつも応援している。 |
D.九九もできない「私」がこれからの人生が悲劇だと父は思っている。 |
A.割り算(除法)ができないよりずっといい。 |
B.足し算(加法)ができればすぐに掛け算もできるようになる。 |
C.足し算をいくつもいくつも重ねれば答えが出る。 |
D.一生懸命練習すればかならずできるようになる。 |
A.けど | B.かぎり | C.おかげで | D.のに |
A.父は寺子屋ワンツーワンの教育が嫌いだ。 |
B.人生は一回しかないから、自分が好きなことだけやればいい。 |
C.筆者は高等教育を受けられなかったから、今の生活は苦しい。 |
D.一つの可能性に限らず、余裕を持ちながら人生に向いたほうがいい。 |
5 . 経験の浅い農家に比べて何倍もの収益を上げる「熟練農家」。熟練農家のやり方をマニュアル(手册)化し、全国に広げようという取り組みはかなり以前から行われてきました。しかし、マニュアル化したからといって、熟練農家と同じような付加価値の高い作物が作れるとは限りません。
問題は、こうしたマニュアルは「作業」の記述でしかないことです。様々な「行為」は、「作業」と「判断」に分けることができます。このうち「作業」とは、誰でも実現可能な手順のことを指します。しかし、天候や土壤などは毎年のように環境が変わりますし、同じ種類の野菜であっても、育ててみると一株一株で葉の形や伸び方が違います。…(略)…熟練農家は、小さな気候の変化や生育状況から適切な水やりを「判断」しています。常に変化する状況や環境に合わせて、その時々で最適な「( ア )」をするための細かな修正とも言えるものが「( イ )」であり、それによって現場作業や成果物の質が向上するのです。…(略)…
そこで、最新のセンシング(传感)技術やITを活用し、本人すら自覚していない「暗黙知」の「見える化」をしようというのが「AI農業」です。現在の技術を使えば、熟練農家が何を見て、どのタイミングで決断し、どう行動したかを、客観的に評価することも決して不可能ではありません。熟練農家の「判断」を可視化できれば、経験の浅い農家が正しく「判断」できるようになります。最適な状況、タイミングで動けるようになり、それは無駄な作業を減らすことにもなります。
1.筆者は、農業のマニュアルについてどのように考えているか。A.熟練農家の「判断」が伝えられず、経験の浅い農家は熟練農家と同様にはできない。 |
B.熟練農家の「判断」が伝えられ、経験の浅い農家でも熟練農家並みの成果が上がる。 |
C.熟練農家の「作業」が伝えられず、経験の浅い農家が参考にすることができない。 |
D.熟練農家の「作業」が伝えられ、経験の浅い農家でも熟練農家並みの成果が上がる。 |
A.判断/作業 | B.作業/作業 | C.作業/判断 | D.判断/判断 |
A.経験の浅い農家 | B.熟練農家 | C.筆者 | D.AIを活用する農家 |
A.熟練農家のやり方は「AI農業」でも経験の浅い農家に伝えることはできない。 |
B.経験の浅い農家は「AI農業」でも最適な状況やタイミングを知ることはできない。 |
C.熟練農家にとって「AI農業」は今までの経験を生かせないのであまり意味がない。 |
D.経験の浅い農家は「AI」農業」によって適切な「判断」ができるようになる。 |
A.熟練農家 | B.AI 農業の活用 | C.農業の作業 | D.経験の浅い農家 |
6 . 読書とは、実は自分の価値観を確認する行為なのです。文章を読みながら自分の価値観を呼び覚ましている、と言ってもよいでしょう。一般的に本の読み手は、自分の価値観に合った文章を気に入るものです。逆に言えば、印刷された文章を構成している価値観と一致する人にだけ、その文章は呼びかけるのです。
( ア )、価値観の合わない人には、どんなに優れた文章も魅力的には映りません。たとえ 美辞麗句を尽くしたとしても、なんの効果も生み出さないのです。実際のところ、読書でまったく新しい考え方を得ることなど、ほとんど不可能です。一冊の本の九割ほどが、すでに自分がもっている知識の強化なのであり、一割だけ新しいことをつけ足している程度なのです。これは立場を換えれば、文章を書く際にも忘れてはならない点です。他人に文章で何かを伝えるときのポイントがここにあるのですから。すなわち、読んでもらう人の価値観に合わせないと、何を書いても無駄になる。人は自分の価値観に合致したことだけ、( イ )のです。
人間は思っているよりも、ずっと自分の価値観に支配されています。「人の行為は価値観が決定する」というのが、現代心理学が到達した結論なのです。
1.読書について、筆者の考えと合っているのはどれか。A.読書によって、記憶力がよくなる。 |
B.読書によって、新しい知識が蓄えられる。 |
C.読書によって、他人の価値観が理解できるようになる。 |
D.読書によって、自分がどんな価値観を持っているのかが確かめられる。 |
A.すると | B.ただし | C.従って | D.それに |
A.簡単な文章のほうが読み手に伝わりやすいということ |
B.読み手の価値観に合わないことを書くと、伝わらないということ |
C.書き手と読み手の価値観が合致することはほとんどないということ |
D.美辞麗句を尽くした文章のほうが読み手の記憶に残りやすいということ |
A.重要なところ | B.点数 | C.小数点 | D.大きさを表す単位 |
A.体に入る | B.頭に入る | C.体に入らない | D.頭に入らない |
7 . 睡眠時間の減少、視力や集中力などの低下に気づいたことはありますか。これらは、スマホ依存の悪影響だと言われています。スマホの普及によって、人間の思考回路が変えられました。(ア)、文字情報の読解力や情報処理能力が低くなってきて、物事を多面的に考える力もだんだん無くなってきました。
今の時代では、スマホで友達とコミュニケーションを取ったり、動画やゲームを楽しんだりすることができます。つまり、スマホをいつでもどこでも手にしています。それはスマホ依存の大きな原因だと思われます。それに、ほとんどの日本人は自分が依存症だと認めません。でも、「やめようと思ってもやめられない」という状態になったら、すでに依存症だと考えるべきです。
依存症は「孤立の病」とも言われます。孤立していると、人は物や行為に依存しやすいです。治療のために、物や行為への依存から、人への依存に移行する「自助グループ」という団体があります。同じ悩みを抱えた人たちが同じグループに参加して、経験をシェアしながら、依存症を乗り越えます。そういう方法で、よい人間関係を築くことができるようになります。スマホ依存を克服するためには、関係の深い仲間も必要です。
また、関連企業がスマホ依存に対して動き始める必要があります。「スマホ依存は持ち主の責任」という主張は通用しません。販売する際にも広告規制や危険性の警告がなくてはいけません。悩んでいる顧客の問題に直面することも、関連企業の社会的役割だと私は考えます。
1.(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.例えば | B.しかし | C.ところで | D.それとも |
A.物事を多面的に考える力がなくなること | B.日本人は自分を依存症だと認めないこと |
C.友達とコミュニケーションを取ること | D.スマホをいつでもどこでも持っていること |
A.自分が依存症だと認識して、それをやめる意志を持つこと |
B.同じ悩みを抱えた人たちの自助グループに参加すること |
C.スマホを販売する際にも危険性の警告を提示すること |
D.スマホ依存を克服して、よい人間関係が築けること |
A.友達と一緒に動画やゲームを楽しんだりすることができるから |
B.物や行為への依存から、人への依存に移行することが大切だから |
C.同じ悩みを抱えた人たちとよい人間関係を築くことができるから |
D.スマホ依存の治療法として、「自助グループ」という団体があるから |
A.今の時代では、ほとんどの日本人は自分が依存症を自覚できない。 |
B.物や行為への依存から人への依存にすることは依存症の治療に役立つ。 |
C.他人とよい人間関係を築いたら、「自助グループ」に参加できる。 |
D.スマホ依存に対して動き始めることは、関連企業の社会的役割だ。 |
8 . ラフカディオ·ハーン(拉夫卡迪奥·赫恩)はいくたびかの夏を静岡県の焼津で過ごした。泳ぎを楽しみ( ア )、海には本質的な恐ろしさを感じていたようだ。随筆「焼津にて」につづっている。「海が生き物でないとは、わたしはどうしても信じられない-それは意識があり、敵意をもった力というほかはない」(村松真一訳)。津波は英語でも「tsunami」と言うが、最初に表記したのはハーン(赫恩)だという。その作品は江戸末期の地震と大津波に材を取っていた。
海に潜む恐ろしさに、ひやりとした(打寒颜)深夜の警報だった。海底火山の噴火により、太平洋に接する各地に津波が及びつつある(正在)という。テレビは避難を呼びかけ「東日本大震災を思い出してください」と訴えていた。
岩手県ではサンダルばきで避難し、寒そうにする人の様子が本紙デジタル版にあった。気象庁は数時間前まで「被害の心配はない」としていたのだが、( イ )。
今日は阪神·淡路大震災から27年となる。当時は見通すどころではなく「神戸に大地震はない」との俗説すら(甚至)あった。それに惑わされ、十分な備えをしていなかったと元兵庫県知事の貝原俊民さんが著書で述べている。痛恨事なのだろう。
震災はその時々で容貌を変える。阪神·淡路では多くの人が圧死を免れなかった。東日本では津波と原発事故に見舞われた。1日先の未来は見通せない。しかし地震列島ゆえの本質的な怖さを思い、精いっぱいの備えをすることはできる。
1.文中の( ア )に入れるのに最も適当なものはどれか。A.うえで | B.ものに | C.ながら | D.ごとに |
A.海 | B.津波 | C.地震 | D.火山 |
A.先を見通すことは当たり前だ | B.先を見通すことの難しさを思う |
C.避難する必要はない | D.避難するかしないか自分で決められない |
A.当時は地震の発生を事前に予測することができなかったこと |
B.阪神·淡路大震災でたくさんの人が亡くなったこと |
C.今でも地震を正確に予測することができないこと |
D.俗説に惑わされ、地震に十分な備えをしていなかったこと |
A.地震の怖さを知って、事前に十分な備えをすべき |
B.震災は容貌をよく変えて、1日先の未来は見通せない |
C.地震による津波は人間に大きな災難をもたらした |
D.海には本質的な恐ろしさを感じなければならない |
9 . 古代インドの医学によると、人間の心の質には「純質」「激質」「惰質」の三つがあるという。激したり怠情になったりするより、純粋でありたいところだが、そのためには牛乳を口にするのがいいとされた。心を落ち着かせるなどの作用があるからだ。
( ア )乳をしぼった後4時間以内に飲まなければならない。そうでないと、激質が強まり、いらだってしまうという。新鮮なうちにという戒めは傷みやすさゆえ(因为)だろうか。冷蔵庫が普及した現代でも牛乳の扱いにくさに変わりはない。コロナで外食需要が落ち込むなか、学校給食もなくなる年末年始に牛乳が大量に余ってしまう。乳業団体がそんな SOS を出していた。廃棄を避けるため普段より多めに飲んだり、料理に使ったりしてほしいと。
呼びかけには反応があった。ローソン(罗森)がホットミルクを半額とし、売れ行きが大きく伸びたと昨日の経済面にあった。スーパーでもよく売れているのだろうか、牛乳が少なくなっている気がする。今のところは大量廃棄を見ずにすんでいるようだ。
豊作になった農作物が捨てられるニュースに触れると悲しくなる。必要なところに必要なものを配分するのが市場の役割だが、そこには限界もある。時には今回のような呼びかけで食品ロス(浪费)を減らすことができれば。
受験などを控え(临近)、気持ちが落ち着かずに眠れないときには、温かいミルクがいいと聞いたことがある。熱燗(热酒)ではなく。
1.文中に「牛乳を口にするのがいいとされた」とあるが、それはなぜか。A.牛乳は心を落ち着かせるから |
B.牛乳は人間を怠惰させるから |
C.牛乳は人間を興奮させるから |
D.人間の心の質には「純質」「激質」「惰質」の三つがあるから |
A.そこで | B.ただし | C.すると | D.こうして |
A.現代でも牛乳の保存が難しいから |
B.外食需要が大幅に減るから |
C.年末年始に学校給食がなくなるから |
D.生乳が大量に余って廃棄される恐れがあるから |
A.食品ロス | B.豊作になった農作物 |
C.市場の資源配分役割 | D.牛乳の消費拡大の呼びかけ |
A.乳をしぼったあと4時間以内に飲まないと傷む |
B.牛乳の消費拡大に対する呼びかけは効果がある |
C.市場の資源配分の不均衡で牛乳は大量廃棄された |
D.牛乳は試験の成績を上げるのにいい |
10 . 若き日の俳優中村メイコさんは困ってしまった。結婚することが決まったとボーイフンドの一人だった永六輔さんに伝えたら、泣かれてしまったからだ。
公衆電話から作家の父に電話すると、こう助言された。「『上を向いて帰りたまえ』と伝えたまえ。『涙がこぼれないように』とね」。そのまま永六輔さんに言ったと、著書『もう言っとかないと(不得不说的事)』にある。その言葉は彼の心に強く刻まれたのだろう。あの大ヒット曲の詞につながったのだから。
人には全身で言葉を受け止める(理解,对待)瞬間がある。( ア )若い時ほど。中高生から募った(募集)「わたしの折々(应时)のことばコンテスト2021」の秀作からはそんな瞬間が見える。「いつかいっしょに働きましょう」は、高1の高橋愛瑞さんが中学時代、先生からもらった言葉だ。教師になるのが夢だという高橋さんの卒業アルバムにそう書きながら先生は言った。「教師になったお前に会えるのを楽しみにしてる」。教え子ではなく同志を見るまなざし(目光,眼神)だったのだろう。
中3の佐野蒼維さんは友だちから「無理しろよ」と言われた。無理するなではなく、学級委員長に立候補し、選挙演説をする直前のことで、俄然(突然)やる気がわいてきたという。落ち込んだ時に思い出す言葉なのだという。人を羨ましがったり、ねたんだり(嫉妒)しても前には進めないからと。上を向いて歩こう。
1.文中に「泣かれてしまったからだ」とあるが、泣いたのはだれか。A.筆者 | B.中村メイコさん |
C.永六輔さん | D.中村メイコさんのお父さん |
A.本の書き方 | B.苦しい時でも、笑っている態度 |
C.歌詞の書き方 | D.どんな困難に遭っても諦めない精神 |
A.ともに | B.ついに | C.とくに | D.べつに |
A.佐野蒼維さんは学級委員長になる自信を持っていたから |
B.佐野蒼維さんは選挙演説に十分な準備をしておいたから |
C.佐野蒼維さんは友だちに「無理するな」と慰められたから |
D.佐野蒼維さんは友だちに「無理しろよ」と励まされたから |
A.前を向いて | B.無理しないで |
C.いっしょに働きましょう | D.他人を羨ましがらないで |