1 . わたしの母は、毎月一回、故郷の水を送ってきます。三年前に卒業したわたしはコンピューターの会社に入りました。その会社は東京に本社(总公司)があり、この春、わたしは本社に勤めることになって、東京へ引越して(搬家)来たのです。
東京でアパートも見つかり、引越しも全部終わった後で、一緒に手伝ってくれた母はわたしの入れたお茶を口(ア)すると、「この水はうまくないの」といいました。その時からです。毎月、故郷の水を瓶で6本送ります。
東京の水は確かに(イ)ありません。そして、会社の友達は故郷の水で作った紅茶がおいしいと言います。東京の人も飲み(ウ)でしょう。急に毎月故郷の水を送った母のことは強く思い出して(想起)、電話をかけたくなりました。
1.文中の「その会社」は何の会社ですか。A.故郷の水道会社 |
B.コンピューターの会社 |
C.水を作るコンピューター会社 |
D.水を大切にするコンピューター会社 |
A.が | B.に | C.を | D.で |
A.おいしい | B.おいしく | C.おいしくて | D.おいしいので |
A.たい | B.た | C.ない | D.ほしい |
A.水がおいしいと言った友達の言葉で故郷の母を思い出したから。 |
B.友達に水をまた送ってほしかったから。 |
C.またおいしい水がほしいと思ったから。 |
D.うれしくなり、誰かに電話したくなったから。 |
2 . 「コミュニケーション能力が高い人」と聞くと、どんな人を思い浮かべるだろうか。自分の考えを活発に話す人をイメージする人もいるだろう。反対に、コミュニケーションが下手な人とは自分の考えをあまり話さないタイプだと思ってしまうかもしれない。
しかし、私は①そうではないと思う。コミュニケーションには、情報の発信と受信のどちらも欠かせない。他者から情報を受信するときにその内容を適切に理解できなければ、言いたいことを相手にわかりやすく伝えることも難しいだろう。( ② )、積極的に発信する人が、コミュニケーション能力が高いとは限らないのである。
コミュニケーションは伝えることを通して、他者と情報を共有するものであり、それは他者を理解することにつながる。相手から発信される情報の中には、相手が今どう思っているのか、何を感じているのかといった感情も含まれる。③そのようなことも受信できる人こそ、コミュニケーション能力が高い人だといえるだろう。受け取った情報を活用し、相手の状況を把握することは、コミュニケーション能力としては非常に重要なのである。
1.文中に①「そう」とあるが、その内容として最も適当なものはどれか。A.自分の考えを話さないと、相手に理解してもらえない。 |
B.自分の考えを活発に話す人は、かえって相手に理解してもらえない。 |
C.自分の考えをあまり話さない人が、実はコミュニケーション能力が高い。 |
D.自分の考えを活発に話す人は、コミュニケーション能力が高い。 |
A.それに | B.つまり | C.しかし | D.たとえば |
A.他者と情報を共有できること |
B.情報の内容を正しく判断すること |
C.発信される情報の中に相手の考えや感情が含まれること |
D.自分の考えを話すこと |
A.周りの意見に合わせる能力 |
B.送られた情報から相手を理解する能力 |
C.情報の内容が正しいか判断できる能力 |
D.自分の考えを積極的に発信する能力 |
A.自分の考えを活発に話す人はコミュニケーション能力が高い人だ。 |
B.自分の考えをあまり話さない人はコミュニケーション能力が高い人だ。 |
C.他者に情報を発信できる人はコミュニケーション能力が高い人だ。 |
D.他者から発信される情報を活用し、相手の状況を把握できる人はコミュニケーション能力が高い人だ。 |
最近、どう褒めたら子供が新しいことにチャレンジする気持ちを持つようになるか、調べた実験の話を聞きました。数百人の子供に難しい問題を10問解かせます。そして、良い結果だった子供たちを二つのグループに分け、一方に「よくできたね。頭がいいね。」と「頭の良さ」を、もう一方に「よく頑張ったね。」と「努力」を褒める言葉をかけます。すると、次の行動に①違いが現れました。
実験では続けて、同じ問題をもう一度解くか、新しい問題をやってみるかを選ばせます。そうしたら、頭の良さを褒められたグループでは、間違えると頭が悪いと思われてしまうと考えたからか、多くの子供が②同じ問題を解きました。( ③ )、努力を褒められたグループでは、90%が新しい問題にチャレンジしたのです。
④褒め方のヒントが隠された面白い実験だと思いました。
1.息子に対する自分のほめ方について、私はどう感じているか。
A.簡単だ。 | B.うまくいっている。 |
C.簡単ではない。 | D.自信がある。 |
A.頭の良さを褒められた子供の多くは、新しい問題を解こうとした。 |
B.頭の良さを褒められた子供の多くは、同じ問題を解こうとしなかった。 |
C.努力を褒められた子供の多くは、新しい問題を解こうとした。 |
D.努力を褒められた子供の多くは、新しい問題を解こうとしなかった。 |
A.頭がいいと褒められたから |
B.間違えると頭が悪いと思われるから |
C.新しい問題に興味がないから |
D.自分に満足してチャレンジしたくないから |
A.そして | B.だから | C.それに対して | D.あるいは |
A.「ずっと集中して頑張っていたね。本当に感心したよ。」 |
B.「とてもよくできたね。すごく頭がいいんだね。」 |
C.「ぜんぜん勉強しなくてもできたんだから、偉いなあ。」 |
D.「難しい問題なのに、簡単にできちゃったね。驚いたよ。」 |
4 . 科学技術の進歩によって、私たちの生活はより便利になっている。しかし、便利になるということは、①人間の能力が失われることだとも言われている。
( ② )、重いものを持ち上げて運ぶ時、機械がなかった時代には人が行っていた。昔の武道を研究している人の話によると、これはそのころの人が今よりずっと力があったというわけではなく、どのように体を使えば重いものを運べるかが分かっていたので、できたのだという。だが、今は③それが伝えられることもなくなっている。
また、文字を持たない社会には、非常に長い物語や詩などでも、覚えて伝えられる人がいた。しかし、今、そのような人は非常に少なくなっている。こうしたことを考えると、自分たちが無くしたものの存在に気付かされる。
これから、私たちはどのような能力を失うのだろうか。
1.文中に①「人間の能力が失われる」とあるが、それはなぜか。
A.今は、昔よりも生活に役立つ機械や道具が増えてきたから |
B.今の人々は昔のことを思い出そうとしなくなったから |
C.昔の人々はいつも能力を高めようとしていたが、今はしないから |
D.昔と違い、今の人々は便利な生活を求めなくなったから |
A.それに | B.例えば | C.しかし | D.つまり |
A.機械 | B.力のある体 | C.体の使い方 | D.人々の協力 |
A.進歩によってよりよい生活が送れるが、人がやっていた仕事がなくなる。 |
B.進歩はすばらしいが、それによって人と人とのつながりが失われていく。 |
C.進歩すると、人間は機械や道具に頼って、自分の能力を失う。 |
D.進歩するにしたがって、昔のことは伝えられず、どんどん忘れられてしまう。 |
A.科学技術の進歩によって、人間の生活がもっと便利になった。 |
B.機械がなかった時代には、人が重いものを持ち上げて運べた。 |
C.文字を持たない時代は物語や詩なども伝えられた。 |
D.昔の人は今の人より力があった。 |
5 . 学生のころ、私はよく近所の図書館を利用していた。飲食が禁止され、おしゃべりもできない図書館は、緊張感があったが、気持ちが落ち着く場所だった。静かな環境の中でゆっくりと本を読んだり、調べ物をしたりすることができた。
働き始めてからは図書館に行く機会はなかったが、先週近くを通ったので、久しぶりに寄ってみた。すると、そこは全く違う場所になっていた。まず気づいたのは、音だ。音楽が流れているし、おしゃべりをしている人もいる。そして、館内にカフェもできていて、コーヒーを飲みながら本を読んでいる人もいる。①本当に驚いてしまった。
本を借りるとき、係り人に「久しぶりに来たら、ずいぶん変わっていて、びっくりしてしまいました」と言うと、「そうなんですよ。ふだんあまり本を読まない人たちにも来てほしいということで、こんな感じに変えることになったんです。それに、閉館時間を遅くしたので、仕事の帰りに来る方も増えたんですよ。」と話してくれた。
確かに、みんな楽しそうに時間を過ごしていた。こういう図書館なら、それほど本が好きではない人も来やすくなって、本に興味を持つ人も増えていくだろう。( ② )、図書館全体に流れていた、あの落ち着いた静かな空気はなくなってしまった。この図書館にも静かに本を読みたい人のための部屋が用意されているそうだが、私は、やはり図書館と言う場所は、静かで落ち着いた場所であってほしいと思うのだ。
1.文中に①「本当に驚いてしまった」とあるが、どんなことに驚いたのか。A.図書館が前とは違う場所に建てられていたこと |
B.図書館の中に音楽が流れていたこと |
C.図書館の中で誰もおしゃべりをしていないこと |
D.図書館がカフェに変わっていたこと |
A.図書館の中にカフェを作って、図書館の収入を増やしたい。 |
B.図書館全体を落ち着いた静かな環境にして、利用者を増やしたい。 |
C.図書館の閉館時間を変えて、早朝しか来られない人にも来てもらいたい。 |
D.図書館をもっと身近な場所にして、今まで来なかった人にも来てもらいたい。 |
A.しかし | B.そして | C.だから | D.また |
A.今の図書館より、前の図書館のほうが好きだ。 |
B.前の図書館より、今の図書館のほうが好きだ。 |
C.前の図書館も今の図書館も同じくらい好きだ。 |
D.前の図書館も今の図書館もあまり好きではない。 |
A.緊張感があり、空いている図書館 |
B.図書館全体が静かで落ち着いた感じの図書館 |
C.音楽が流れ、自由におしゃべりできる図書館 |
D.静かにする場所とそれ以外の場所が分かれている図書館 |
6 . 午前の十時ごろまで、東京の街は人が少なくて寂しいのですが、十二時ごろになると、にぎやかになります。
町のどこにもレストランがあります。中華料理店もたくさんあります。ある大学の近くには「梅花飯店」という中華料理店があります。中国的な名前だから、わたしは入ってみました。店が広くないです。お客の席から、コックさんが料理しているのが見えます。①その人の横顔を見ると、もう七十歳に近いでしょう。ウェーターは料理を持ってきました。本当においしかったです。ウェーターの話ではそのコックさんは経営者で、日本人です。
彼は中華料理屋で長期間で、見習いをして、三十五歳になってから、やっと「梅花飯店」という自分の店を持ちました。中華料理の作り方を勉強するために中国へ何回も行ってきました。
1.午前 12 時ごろになると、東京の街はどのようになるか。A.にぎやかになります。 | B.きれいになります。 |
C.じずかになります。 | D.広くなります。 |
A.コックさん | B.ウェーター |
C.わたし | D.お客さん |
A.七歳以上です。 | B.七十歳です。 |
C.もう七十歳になりました。 | D.もうすぐ七十歳になります。 |
A.はい、日本人です。 | B.いいえ、日本人もいます。 |
C.はい、そうです。 | D.いいえ、中国人はいません。 |
A.いいえ、中国人はいません。 | B.いいえ、日本人はいません |
C.日本人です。 | D.中国人です。 |
7 . きょう学校で、先生があしたから始まる授業について、説明してくれました。私が① ときくと、先生は「本を10ページまで読んでおいてください」と言いました。② ときくと、先生は「いいえ、買う必要はありません」と言いました。
説明が終わっ③ 、あしたまでに読んでおくところを見てみました。わからないことばがたくさんありました。「辞書がないと、読めないだろう」と思いました。それで、図書館から辞書を借りようと思って(想做~)、「辞書を借りて持って帰ってもいいですか」ときくと、図書館の人は「辞書は図書館で使ってください。持って帰ることはできません」と言いました。図書館がしまるまであしたのよしゅうをしていました。
1.① のところに入れるものはどれですか。A.「どこで予習をしていいですか」 |
B.「きょう予習をして、どうですか」 |
C.「どんな予習をしていいですか」 |
D.「授業の予習は、どうですか」 |
A.「辞書を買ってもいいですか」 |
B.「辞書を買わなければなりませんか」 |
C.「辞書を買ってはいけませんか」 |
D.「辞書を買わなくてもいいですか」 |
A.ている | B.てくる | C.ていく | D.てから |
A.本を借りました。 |
B.辞書を借りました。 |
C.あしたの授業を予習しました。 |
D.きのうの授業を復習しました。 |
A.読みたい本がたくさんありますから |
B.辞書をうちへ持って帰ることができませんから |
C.本がむずかしいですから |
D.本がおもしろいですから |
8 . 最近の言葉の使われ方なのですが、何でも全部言ってしまう、言わなければいけない、そんな感じがするのです。私は、日本語は言わなくても分かるところが多いから、きれいな言葉だと思っているのです。また、同じことを言うときでも、全部言ってしまわないで、相手に(ア)考えてもらうところを残しておく、そういう良さもあると思うのです。
私が若いころのことですが、昔は男の人が結婚をしてほしいと思うとき、「結婚してください」なんて言いませんでした。私の友達もそうでした。友達は、月のきれいな公園で「一緒に来てくれるか」と言ったのだそうです。それを聞いた相手の人は「どこへ行くの」と答えたそうです。男のほうは困ってしまって「いや、あのう」と言って、何も言えなくなり、もう二度と同じことを言わず、この二人は結婚しませんでした。
この話を聞いたとき、私は笑ってしまいましたが、こんな笑い話も今ではもう笑い話にもならないでしょう。だれもが「結婚してください」と言う時代ですから。こういう言い方をすれば分かりやすいのですが、それでも何か日本語の大切なものがなくなっていくようで、私は少し寂しいのです。
1.(ア)のところに入れるのに最も適当なものはどれですか。A.なかなか | B.とても | C.ちょっと | D.あまり |
A.私の後についてきます。 | B.わたしと結婚します。 |
C.わたしと旅行に出かけます。 | D.わたしといっしょに帰ります。 |
A.全部言えば意味が分かりますから |
B.全部言っても意味が分かりませんから |
C.全部言わなくても意味が分かりますから |
D.全部言わなくて意味が分かりますから |
A.相手はどこへ行ったらいいか分からなかったから |
B.男の人は二度同じことを言いましたから |
C.気持ちは相手に伝わりませんでしたから |
D.相手は問い返しました(反问)から |
A.結婚の話 | B.言葉の話 | C.笑い話 | D.世間話 |
9 . この五十年、いつも心のどこかで「これが自分に一番の仕事なんだってね」と考えていました。私は天職という言葉が好きなのです。これが自分に一番だと思える仕事につけるというのは、幸せなことだからです。お金のためではなくて、ほかのことを忘れて仕事できるということです。
昔、ドイツの映画を見ました。その映画の中でお金に困ったシューベルトが、自分の大切なバイオリンを売りにお店に持って行きました。すると、そこの娘が「シューベルトさん、あなたの歌はあんなにみんなに歌われているのに、どうしてお金に困るんですか」と聞きました。すると、シューべルトが「私の歌は歌いやすくて、人がすぐ覚えてしまうので、私の歌をかいた本が売れないのです」と答えました。ちょうど(ア)へ、村の娘たちが洗濯をしながらあの有名な歌が流れてきたのです。
ぼくは小さいときに父がなくなって、お金に困りましたけれども、この映画はとても強く心に残っていました。お金などいらないから、みんなに愛され、歌われる歌を作るようになりたいと思って、今までやってきたのです。
1.筆者はどんな仕事をしていますか。A.映画 | B.デザイン | C.音楽 | D.画家 |
A.ここ | B.そこ | C.あそこ | D.どこ |
A.お金がたくさんもらえる仕事 |
B.みんなに愛される歌を作る仕事 |
C.ほかのことを忘れて自分にできる仕事 |
D.評判がいい仕事 |
A.豊かでした。 | B.よく病気になりました。 |
C.よく映画を見ていました。 | D.お金がありませんでした。 |
A.みんなが欲しがるものを作ることです。 |
B.みんなに見てもらう映画を作ることです。 |
C.みんなに愛される歌を作ることです。 |
D.みんなに食べられるものを作ることです。 |
10 . 現在、「朝読」が多くの小中高校で行われている。「朝読」とは朝の読書運動のことで、授業前の10分間、先生と生徒たちが自分の好きな本を読み、(ア)授業を始めるものである。1988年に千葉県の高校で始まったのが最初だ。今は、読書の習慣をつけたり、読む力をつけたりするためにすることが多いが、もともとは、遅刻や欠席が多かったので、生徒たちが落ち着いて一日を始められるようにと、考えられたそうだ。
「朝読」では、生徒たちは4つのルールを守るように指示される。「毎日やる」「みんなでやる」「好きな本でよい」「ただ読むだけ」である。
この「朝読」にはいろいろな効果がある。本を読むスピードが上がること、本が読めない子が読めるようになること、などだ。それだけでなく、生徒の態度や心の状態にもいい変化が見られるようだ。遅刻が減って授業にスムーズに入れるようになったこと、生徒が急に怒り出したり教室を出ていったりすることが減っていること、などが報告されている。
1.(ア)に入る言葉として、正しいのはどれですか。A.それから | B.しかし | C.それでも | D.しかも |
A.生徒たちが、本を読む楽しさを知ること |
B.生徒たちが、落ち着いた気持ちで授業に入ること |
C.生徒たちが、たくさん本を読むようになること |
D.生徒たちが、難しい本が読める力をつけること |
A.毎日する | B.生徒しかしない |
C.小説でもいい | D.読むだけだ |
A.本を速く読めるようになったこと。 |
B.文章を理解する力がつくようになったこと。 |
C.生徒同士であまりけんかをしなくなったこと。 |
D.授業に遅れてくる生徒が少なくなったこと。 |
A.やりたくない生徒には、無理にやらせなくてもよい。 |
B.生徒は、先生から読みたい本を読むように指示される。 |
C.読み書きの力を高めるための国の計画が成功した例である。 |
D.生徒は、授業の前に本を読んだ感想を話すと落ち着く。 |