(ア)返事して違う部屋にいったり、愛想笑い(敷衍地笑)をしてやり過ごしたり、そのくせお小遣いをもらえる時だけは調子が良かったり。曽祖母が少しずつ物忘れがひどくなって、老人ホ一ムに入ると決まった時は、ちょっとだけほっとした自分もいた。
小学校低学年の時、曽祖母は亡くなったが、知らされた直後は、私は深く悲しむことも涙を流すこともなかった。(イ)、最後のお別れの時、棺(棺材)の中で眠る曽祖母の顔を見たその瞬間、私は泣き崩れ(痛哭流涕)ていたと思う。曽祖母の顔はなぜだか暖かく見えて、私はそれまでの行動を後悔した。
あの日から何年が経っても、いのちを考える時、私は必ず曽祖母のことを思い出す。だから今ならきっと言える。「冷たくしてごめん」って、たったそのひと言を。
1.文中に「ちょっと苦手だった」とあるが、なぜ筆者がそう思うのか。
A.質問に答えられないから |
B.会いたくないから |
C.曽祖母との付き合い方が分からないから |
D.曽祖母のことが好きではないから |
A.羨ましく | B.懐かしく | C.丁寧に | D.適当に |
A.それなのに | B.それで | C.だから | D.また |
A.曽祖母と最後の別れをしなかったから |
B.曽祖母が生きている間に優しくしなかったから |
C.曽祖母からお小遣いをもらえなかったから |
D.曽祖母が亡くなったことを知った時涙を流すこともなかったから |
A.筆者は曽祖母との仲がとても良い |
B.曽祖母が亡くなったことを知って、筆者は悲しく泣いた |
C.曽祖母とずっと同じ家で暮らしていたから、曽祖母のことが大好きだ |
D.棺の中で眠る曽祖母の顔を見た筆者はそれまでの行動を後悔した |
2 . 2022年4月1日に『民法の一部を改正する法律』が 1 (施行する)ことで、民法が定める成年年齢が18歳に引き下げられた。一方で成人式の対象になる年齢は、多くの自治体で20歳のままとなっている。この背景には18歳が進学・就職を 2 (控える)ているタイミングであり、飲酒や喫煙が 3 (認める)年齢も20歳のままであることが関係している。
インターネット調査の結果によると、本世代の関心事の特徴には、以下の 4 (ようだ)トピックがあることがわかっている。
(1)政治・経済・社会のニュース、第1位は「少子化対策」で43%、年々増加。(2)「ワーキングホリデー」 5 の関心が急上昇、一方で「海外旅行」は低下。円安が 6 (影響)か。
(3)ニュースソースとして「信頼できる情報源」の第1位は「テレビ」で54.4%、根強い支持。
(4)「AI」に「期待」が57%、一方で「AIが、自分の仕事を 7 (うばう)」と「懸念」も51.8%。
(5)新成人の価値観、第1位は「自分 8 (らしい)を大切にする」で半数超、「Z世代(Z世代,指出生于1995年至2009年的一代人)とまとめられる風潮」には肯定・否定ともに約3割で意見 9 分かれる。
(6) 10 (就く)たい職業の第1位は「会社員」、上位に「クリエーター(ゲームやデザイン、音楽)」、「起業家」がランクイン。
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3 . 僕らの周りには、変な言葉がいっぱいある。「ガイジン」なんていうのも、その一つだ。
アメリカやヨーロッパへ行っても、向こうの人はぼくらを「ガイジン」なんて呼ばない。
ぼくの経験でも、「あなたは日本人か?」と聞かれたことはあるけれど、「アナタ、ガイジンネ」なんて言われたことは一度もなかった。「ガイジン」に当たる言葉はあっても、そんなのを使うのは、よっぽど特別の時である。
(ア)この国では、アメリカ人もロシア人も中国人も、日本人でない人はみんな「ガイジン」である。「ガイジン」というレッテルを貼られて(贴标签)一括りにされ、何かにつけて特別な目で見られることになる。
いろんな人種の人たちが入り混じって暮らしている欧米と違って、日本ではまだ、違う人種の人たちが珍しいということもあるんだろう。で、そういう人たちを「異人」「違う人間」として、心のどこかで敬遠(敬而远之)しょうとしているのだ。
これも一種の差別(歧视)である。地球が一つの村になろうとしている時代に、こんなバカなことがあっていいはずがない。こんなことをしていたら、どんどん世界の仲間はずれにされてしまうと思う。
この問題を解決するには、「ガイジンの輸入が一番だ」と、冗談っぽく言った人がいる。
1.筆者が「ガイジン」という言葉が変だと言っている理由はどれか。A.外国の人は自分たちより下だという意味を持つから |
B.日本人ではない人を、まとめて一つの呼び方で呼ぶ言葉だから |
C.日本語の「外国人」を短くした言葉であり、正しい言葉ではないから |
D.ヨーロッパやアメリカには、日本語の「ガイジン」に当たる言葉がないから |
A.さらに | B.そして | C.あるいは | D.ところが |
A.仲間 | B.冗談 | C.差別 | D.特別 |
A.違う人種の人たちが珍しいこと |
B.いろんな人種が入り混じっていること |
C.欧米の人たちを敬遠しようとしないこと |
D.外国人を「違う人間」と敬遠していること |
A.「ガイジン」にどんどん日本に来てもらうのが、一番いい。 |
B.外国人は、日本の文化をもっと受け入れ、理解しなければならない。 |
C.世界諸国の言葉に「ガイジン」という日本語を輸入してくれればいい。 |
D.世界中の国の人たちが、日本の商品をたくさん輸入してくれることが最もよい。 |
4 . 長時間の労働が問題になっている教員の働き方について、12月6日、残業時間は1か月に45時間までという方針が出されました。
2016年の調査では、小学校の教員の82パーセント、中学校の教員の89パーセントが1か月に45時間以上残業をしています。授業以外にどんな仕事があるのでしょうか。日本では、授業の準備やテストの採点、進路の相談だけでなく、給食や掃除、部活動の指導も教員がやっています。土曜日や日曜日、そして8月の夏休み中も研修や部活動などがあってなかなか休めません。45時間以内にするためには、教員の仕事を減らさなければならないでしょう。
そこで、国は、休み時間や掃除の時間は地域の人にみてもらうこと、教員以外の人に部活動の指導をしてもらうこと、朝早くに子どもが学校へ来ることを禁止して、教員の出勤時間を遅くすることなどの方法を提案しています。(ア)、実現のための制度はこれから整えていくことになります。45時間までという方針はできましたが、タイムカードだけが45時間以内に抑えられ、(イ)の労働時間は減らないということのないように、具体的な話し合いが必要です。
1.教師の授業以外の仕事として文中で挙げられていないのはどれか。A.進路相談 | B.家庭訪問 | C.テストの採点 | D.部活動の指導 |
A.掃除の時間を高学年の先輩に見てもらうこと |
B.学生が週末に学校に来るのを禁止すること |
C.教員の週末の出勤時間を遅くすること |
D.部活動の指導を教員以外の人に頼むこと |
A.すると | B.しかし | C.それに | D.だから |
A.平日 | B.週末 | C.実際 | D.過去 |
A.小学校の教員の89パーセントが1か月に45時間以上残業をしている |
B.教員は土曜日や日曜日に給食や掃除の指導をしている |
C.教員は夏休み中に研修や部活動の指導があるため休めない |
D.残業は45時間までという方針はすでに実現されている |
この研究結果は、こんなことを私たちに教えてくれています。「ポジティブ(积极的)なエネルギー」を表現することは、他者に楽しい気分をもたらすことができると同時に、自分自身の健康にも役立つのです。大笑いにせよ、微笑にせよ、常に口元に笑みを浮かべることを心掛けましょう。
1.文中の「調査」の目的は何か。A.若者の笑い状況を把握するため | B.笑いとネガティブな感情との関係を探るため |
C.笑った理由を明らかにするため | D.性別による笑いの程度と頻度の差を把握するため |
A.被験者が調査期間中に毎日調査の質問に答える回数 |
B.被験者が調査期間中に調査の質問に答える合計回数 |
C.被験者が毎日笑った回数 |
D.健康に良いと言われる1日の笑いの回数 |
A.被験者は男性のほうが多い |
B.調査は一か月間続いた |
C.調査はスマホを通してのインタビュー(访问调查)である |
D.調査の質問は笑いの回数と程度に関するものだけである |
A.しかし | B.また | C.だから | D.例えば |
A.性別による笑いの程度と頻度の差がみられなかった |
B.被験者たちは毎日自分が喜びに浸った時に生じた笑いが18回ある |
C.大笑いするより笑う回数が多いほうがストレス軽減効果が高い |
D.腹を抱えて大笑いするのが気分の改善に一番役立つ |
6 . だれにも夢がある 1 、私は信じています。私にも夢があります。小さい時の夢は、世界一周旅行をすることでした。2、十二歳のころから、家族が幸せになることが私の夢となりました。私の両親は私たち子供に教育を 3 ために、仕事をたくさんしなければなりません。父と母は、仕事 4 疲れ、また、忙しくて私たちと一緒にいる時間がない 5 、私が学校を卒業して仕事につき、一日も早く両親に楽を 6 と思っています。この夢を叶える(实现)ために、私はいっしょうけんめい勉強するようにしています。ときどき、勉強している時、つらくてやる気(干劲)を 7 こともありますが、父と母のことを考えていると、またやる気が 8 。
家族の中でみんなが卒業できて、いい仕事ができるようになったら、 9 夢がかなう(实现)でしょう。もし夢がかなったら、家族みんなが幸せになると思います。しかし、たとえ夢がかなわなくても私はいっしょうけんめい頑張って 10 。
1.A.で | B.に | C.を | D.と |
A.だから | B.そうすると | C.つまり | D.しかし |
A.受けて | B.受けさせる | C.受けられる | D.受けていく |
A.で | B.の | C.を | D.へ |
A.でも | B.ても | C.のに | D.ので |
A.してあげたい | B.させてあげたい | C.してもらいたい | D.させてもらいたい |
A.くばる | B.なくす | C.つける | D.すてる |
A.わいてきます | B.ついできます | C.まねいてきます | D.はらってきます |
A.この | B.その | C.あの | D.なんの |
A.きたいです | B.いきたいです | C.みたいです | D.あげたいです |
7 . 山で出会う動物で、もっとも生命の危険を感じるのが熊である。本州の南側で出会う熊はッノワグマであり、1万頭以上も生息している。(ア)北海道にはヒグマがおり2千頭前後がル息しているといわれる。
警戒をしていても熊と会った瞬間は声が出ない。しかし急激な動きは禁物で、できるだけ熊から目を離さないようにし、ゆっくりと動いて熊から離れるようにすること。
熊のなかでも怖いのは子熊。かわいいのでつい近寄りたくなるが、子熊は母熊と一緒にいるとが多く、母熊は遠くから子熊を見ているケースが多い。そのため子熊にかまう(逗弄)と倍害を加えられている」と思い込んで興奮した状態で飛び出してくるのだ。これは熊だけでなく、野生動物全般的にいえること。
対処法としては熊鈴がある。熊鈴の効果についてはいろいろといわれるが、あるガイドは2か月の間に6回も熊と出会ってしまったそうである。6回とも出かけた場所が小屋の近場ということもあり、熊鈴をつけていないときであった。そう考えると、熊鈴には効果があると思える。また北海道では多くのガイドが熊撃退スプレー(喷雾)を所持している。しかし飛行機には持ち込めなかったり、熊と5~10mほど近づかないと効果がなかったりするため、無理をして持つ必要はないだろう。
(能勢博他『科学が教える山歩き超入門』エクシア出版)
1.(ア)に入れるのに適当なのはどれか。A.また | B.しかし | C.そこで | D.たとえば |
A.早くそばから離れること | B.助けを求めること |
C.こっそりと熊の視線から離れること | D.警戒して小熊に近づくこと |
A.かまっていると子熊に攻撃されるから |
B.うっかり近寄ると母熊に襲われるから |
C.ゆっくり離れても子熊は後ろからついてくるから |
D.目を離したすきに子熊に荷物を取られるから |
A.熊鈴がついている山小屋に熊が現れたことがないから |
B.あるガイドは熊鈴をつけていない時にだけ熊に会ったから |
C.熊撃退スプレーより効果があると研究で明らかになったから |
D.熊鈴があると,熊に会う回数が増えるから |
A.あまり効果がないから |
B.持つのは面倒だから |
C.持ち込むのが禁止だから |
D.色々制限があって、実用的ではないから |
8 . この国では多くの人が、拾ったお金 1 ネコババ(私吞)せずに警察に届けていることは、多くの外国人にとっては驚くべきことだ。海外でも、この国の人の 2 (正直)が称賛された。
私は小さい頃、家の近くで財布を拾ったことがある。従兄弟はそれを持ち主に 3 (返す)ことに反対したが、頑固な私 4 負けて、ようやく返すことができた。私は持ち主の笑顔を見ることができて、とても 5 (嬉しい)のだが、それを家族に報告すると、「なんでお金を返したの?」と、半ば馬鹿にしたように私を笑った。
落とし物が戻って 6 (くる)たり、 7 (盗む)たりすることも珍しくないため、いつの間にか、人間同士の信頼が失われていく。そんな他人への不信感に困惑していた私は、この国に来て衝撃を 8 (受ける)。私は、「正直な心」を持つこの国の人の素晴らしさを、母国の人々に 9 (つたえる)ために努力したい。近い将来、母国に、正直な人達がいっぱいになることを 10 (願う)ている。
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9 . ゴリラ(大猩猩)と人間の違いは何でしょう。ゴリラの雄は人間の3倍くらい大きく、でも脳は3分の一ぐらいの大きさしかありません。
なぜ、人間の脳はこんなに巨大になったのか。それは人間が言葉をしゃべり、言葉を使って世界を分類して解釈するようになったからだと思っていませんか。
でも、それは違うのです。言葉が現れたのは約7万年前ですが、脳が大きくなり始めたのは200万年前、現代人並みの脳の大きさになったのは40万年前です。言葉をしゃべり始めたから脳が大きくなったのではないのです。
では、どうして脳が大きくなったのか。人間以外の霊長類は、集団の平均サイズが大きいほど(ア)という報告があります。おそらく、言葉をしゃべる以前に、付き合う仲間の数が増えて、仲間の性格や自分との関係を記憶するために脳が容量を増やしたのでしょう。
人間に近いゴリラは家族的な小集団、チンパンジー(黑猩猩)は共同体のような集団しか作れません。それは、見返り(回应)を求めない家族と、見返りを求めあう共同体が、うまく融合できないことがあるからです。人間がその二つを両立することができるのは、高い共感力で仲間の事情や気持ちを理解して問題を解決することができるからです。その共感力こそ、人間の脳を大きくした源泉なのです。
1.文中の「それ」の指す内容は何か。A.人間の脳は巨大であること |
B.人間とゴリラの違いが体の差異であること |
C.ゴリラは言語を使えること |
D.人間が言葉をしゃべり始めたから脳が大きくなったこと |
A.脳が大きい | B.脳が小さい | C.体が小さい | D.体が大きい |
A.言葉を使って世界を解釈するようになったから |
B.多くの仲間としゃべるようになったから |
C.仲間の数が増えて、仲間の性格や自分との関係を記憶するから |
D.長い年月を経て、脳が自然に発達したから |
A.人間とゴリラとチンパンジー | B.ゴリラとチンパンジー |
C.ゴリラ | D.チンパンジー |
A.ゴリラと人間の違いは脳の容量が違うという点である |
B.人間は家族的な小集団も共同体のような集団も作れる |
C.共感力こそ人間の脳を大きくした源泉であるから、人間社会にとって共感力が重要だ |
D.言葉をしゃべることは人間の脳の発達にとってあまり重要ではない |
10 . 消しゴムは、 1 (えんぴつ)で書いた字を消すための道具であり、今は、だれでもあたり前に使っています。
でも、昔はそうでは 2 (ない)でした。
昔は消しゴムというものがなく、そのかわりに、「パン切れ(面包边)」を使っていました。食べ物 3 字を消していたとは驚きです。
ところが、今からおよそ250年前に、イギリスのプリーストリーという科学者が、ゴムでえんぴつの字を擦ると文字が消えることを発見しました。
そして、その後、改良を加えられ、現在の消しゴムができました。消しゴムの材料は、名前 4 とおりゴムが中心です。ゴムの木 5 とった生ゴムを、まず、 6 (十分)に練り合わせます。そこに、硫黄や、植物の油などをまぜて、何日間か置いておきます。それを、棒状に、長く 7 (伸ばす)て、最後にもう一度、硫黄とまぜて熱を加えてできあがります。それを、適当な 8 (大きい)に切ったものが、消しゴムです。
ところが、最近は、「プラスチック字消し」と呼ばれる消しゴムの方が 9 (多い)なりました。これは、前に述べた消しゴムとは違い、プラスチックを 10 (主)材料にして作る新しい消しゴムです。プラスチック製の方がゴム製のものに比べて、匂いや色をつけるのが簡単にできて便利なのです。
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