1 . 農業の地域区分を調べると、世界の地形や気候区分によって農業の形態が変化していることがわかります。例えば、熱帯地域では、森林を焼き払い、そこで得られる草木灰を肥料として芋類などを耕作する焼畑農業が行われ、一方、乾燥・寒冷地域では、農作物の栽培が難しいこともあり、家畜を飼育して生活しています。一部の地域では、かつて家畜と共に草を求めて移動する遊牧が行われていました。農業は平坦な土地で行われるようなイメージがありますが、山地でも農業が営まれます。日本など、アジアでは地形を改良して階段状の農地を作り、棚田や段々畑として利用している例も見られます。アルプス山脈の周辺では傾斜地で酪農が発達していたり、アンデス山脈②でも地形をうまく利用して畑作が行われたりしています。
(ア)、農業は経済や歴史などの社会条件にも大きく影響を受けます。南北アメリカ大陸やオーストラリア大陸では、移住してきたヨーロッパ人が広大な土地を開拓して農業を展開してきた背景があり、現在では大型施設や機械を利用した大規模農業が特徴で、企業的穀物農業や企業的牧畜業が行われています。経済力のある地域では、食生活も多様で、多くの消費者が多様な食材を求める傾向があります。消費者の需要に伴い、農業技術や施設を利用して野菜や果実など、さまざまな種類の農作物を栽培して、主に都市に供給する園芸農業が、先進国を中心に発展しています。近年では花卉などが、ケニアやコロンビア③のような赤道周辺の国で栽培され、世界各地に供給されることがあります。これは航空輸送技術を利用した社会条件と、赤道近くの温暖な気候を生かした自然条件をうまく活用した農業とも言えます。
注释:①アルプス山脈:阿尔卑斯山脉②アンデス山脈:安第斯山脉
③ケニアやコロンビア:肯尼亚和哥伦比亚
1.寒い地域では、農業の形態はどれか。
A.焼畑農業 | B.耕種農業 | C.畜産農業 | D.稲作農業 |
A.地形を改良して階段状の棚田や段々畑を作る。 |
B.平坦な土地で大型施設を利用して農業を行う。 |
C.傾斜地を利用して酪農を発達させる。 |
D.山脈の地形を利用して畑作を行う。 |
A.つまり | B.その反面 | C.あるいは | D.一方で |
A.赤道周辺の熱帯地域 |
B.山脈の地形が豊かな地域 |
C.南北アメリカ大陸やオーストラリア大陸 |
D.ユーラシア大陸 |
A.消費者の需要に伴い、さまざまな種類の農作物を栽培すること |
B.花卉などを赤道周辺の国で栽培し、世界各地に供給すること |
C.航空輸送技術を利用し、自然条件をうまく活用すること |
D.多様な食材が満たされ、多様な食生活に満足すること |
2 . うさぎとかめの話を聞いたことがあるでしょう。うさぎのほうが、かめよりずいぶん足が速いのに、勝ったのはかめだったのはなぜでしょうか。思っているとおりに、うさぎが油断をしたからです。かめなんかに負けるわけがないと油断して、途中で昼寝をしたために、かめに追い越されてしまったのでした。
「油断大敵」という四字熟語があります。それは油断は大きな失敗につながることがありますから、一番大きな敵として気をつけるべきだという意味です。きっと、うさぎはこの言葉を知らなかったのでしょう。
(ア)、「油断」とは、注意を怠ることを言います。もともとは仏教の言葉で、仏様に備える明かりに使う油が無くなったことに気づかず、火を消してしまうことを言いました。そこから、気を許しての注意を怠るという意味を持つようになったのです。
「油断」を使った言い方に、「油断も隙もない」というものがあります。ちょっとでも気を許すと相手につけこまれます②から、少しも気を抜けない③という意味です。例えば、「ちょっと目を離すと、すぐつまみ食いをするんだから。まったく、油断も隙もない。」など、言われたことはありませんか。
とにかく、大きな失敗を防ぐためには、自分にも相手にも「油断は禁物」ということなのです。
注:①気を許す:放松警惕②つけこむ:钻空子,趁人之危
③気を抜く:松口气
1.文章の内容によると、うさぎがかめに負けた理由は何か。
A.うさぎがかめの実力を甘く見たから |
B.うさぎが途中で遊びに行ってしまったから |
C.かめに負けるわけがないと油断したから |
D.かめよりずいぶん足が遅かったから |
A.また | B.さて | C.でも | D.かつ |
A.仏様に備える明かりに使う油が使い果たされて、補わないこと |
B.仏様に備える明かりに油の代わりに、ほかのもので火をつけること |
C.仏様に備える明かりの油を用意しないので、火をつけてあげないこと |
D.仏様に備える明かりの油がないことに気づかないで、火を消すこと |
A.ちっとも緊張を緩めないという意味 |
B.ちっとも目を離さないという意味 |
C.ちっとも話を聞かないという意味 |
D.ちっとも気をつけないという意味 |
A.油断すると、大きな失敗をもたらさない。 |
B.油断しないと、大きな失敗が防げる。 |
C.油断すると、大きな成功が防げる。 |
D.油断しないと、大きな成功をもたらす。 |
3 . 色や音、味や匂いの感じ方は、確かに人によってかなり違います。だから、好みも違って当たり前かもしれません。(ア)、好きではないと感じていたものでも、誰かに楽しみ方を教えてもらうと、好きになれる場合もあります。たとえば、私は友だちにすすめられた曲を聞いてみました。しかし、うるさく感じて、ぜんぜん好きになれなかったことがあるのです。でも、その子に「この曲のどこが好きなの?どう聞いたらいい?」と尋ねたら、「低音やリズムの繰り返しに注意して聴くといい」と教えてくれました。言われたとおりにしてみたら、それまで騒音に感じた音がちゃんと音楽に聞こえてきて、すごく楽しめたのです。
料理の味でも、芸術鑑賞でも、スポーツのプレーでも、ここがいいところだ、ここを味わえばいいのだという「勘所」みたいなものが分かると、突然好きになることがあります。だから、いつも効くわけではありませんが、自分の嫌いなものが好きな人がいたら、「どこが好きなの?」と聞いてみるのはおすすめです。
1.文中の(ア)に入れるのに最も適当なものはどれか。A.また | B.まだ | C.ただ | D.なお |
A.曲をすすめた友だちがその曲にある魅力を教えた時まで |
B.友だちが好きな曲を教えてくれて、初めて聞いた時まで |
C.すすめられた曲を何度も聞いて、好きになった時まで |
D.騒音ではなく、ちゃんと音楽に聞こえてきた時まで |
A.物事の最も複雑なところ | B.物事の流行っているところ |
C.物事のよく売れているところ | D.物事の人を引き付けるところ |
A.他人の助けを求めないで、嫌いなものを嫌いなままにする。 |
B.嫌いなものが好きな人がいれば、相手に好きな点を聞いてみる。 |
C.嫌いなものを諦めて、ほかの好きになれるものを探す。 |
D.好きになる点が見つかるまで、嫌いなものから離れない。 |
A.『楽しみ方を聞いてみる』 | B.『物事の両面性』 |
C.『友だちとシェアできること』 | D.『異なる視点による魅力』 |
4 . 評論家という仕事がある。ある分野について深い知識を持ち、人々が参考にできるような解説や評価などをする仕事である。今では、政治評論家、経済評論家からラーメン評論家まで、あらゆる分野の評論家がテレビや雑誌などで活躍をしている。しかし、医者や学校の先生のように、評論家になるための資格試験があるわけではない。彼らは一体どうやって評論家になったのだろうか。
彼らの多くは必ずしも評論をするために深い知識を得たのではない。若いころからある分野に対して人並み外れた知識や興味を持っており、夢中でそれを学ぶうちに、いつの間にかそれを仕事にすることになったという人も多い。好きな分野を仕事にできるとはうらやましい話だが、ただ人並み外れた深い知識があれば評論家になれるというものでもないだろう。評論家として収入を得るためには、新聞や雑誌、テレビなどのマスメディアに取り上げられなければならない。
マスメディアに取り上げられるためには、人々が納得し、話を聞きたくなるような説得力や魅力があること、(ア)、マスメディアに登場するチャンスを得る運の強さも必要だろう。
人並み外れた知識、人々が言うことを聞きたくなるような説得力や魅力、そしてチャンスをつっかむ運がそろって初めて評論家になれるのかもしれない。
1.評論家と医者や先生はどこが違うと書かれているか。A.評論家はある分野の知識が必要だが、医者や先生はそうではない。 |
B.評論家はある分野についての資格が必要だが、医者や先生はそうではない。 |
C.評論家はある分野について説明や評価をするが、医者や先生はそうではない。 |
D.評論家はある分野についての資格は必要ないが、医者や先生はそうではない。 |
A.ある分野について解説や評論をするために、一生懸命学んだこと |
B.ずっとある分野に特別な知識を持ち、興味を持って勉強を続けたこと |
C.評論家になるためにある分野について特別な興味を持とうとしたこと |
D.若いころにある分野いついての資格試験を人よりもたくさん受けたこと |
A.深い知識を持つことが必要ではないこともたくさんある。 |
B.深い知識を持つことは必要だが、ほかにも必要なことがある。 |
C.深い知識を持つことは必要ではなく、ほかに必要なことがある。 |
D.深い知識を持つことが、評論家になるためのただ一つの必要なことだ。 |
A.マスメディアに出て、人々をひきつけた経験 |
B.人並み外れた深い知識と人々を納得させる説得力や魅力 |
C.新聞やテレビ関係の会社で働いてマスメディアに出た経験 |
D.人々を説得しひきつける力があり、マスメディアに出る機会に恵まれる運の強さ |
A.さらに | B.それで | C.ために | D.しかし |
5 . 電車の中でこういう光景を 1 (見かける)。若い男性が座席に座っていたところに、ある駅で一人のおばあさんが乗って 2 (くる)彼の前に立ちました。この青年は席 3 立ち、「どうぞ」と言っておばあさんに席を 4 (譲る)としました。ところが、このおばあさんは「いいえ、結構です」と、すぐに断ってしまいました。遠慮している、そう考えるのが自然ですから、この青年も「いえ、どうぞ」ともう一度譲りました。が、返事はまたしても一言、「結構です」。
いったん席を立った青年のほうも引っ込みがつかなくなったのか、席を 5 (空ける)ままおばあさんと並んで立つという妙な光景になってしまいました。何か、空気が寒さい。こうなると、他の人も「では、わたしが」などと言って座れるわけがありません。結局、この席は、おばあさんが降りる 6 空いたままになってしまったのです。
なぜこのおばあさんは断ったのでしょうか。二駅ぐらいで降りるから、座る必要はないと思っているのでしょうか。自分は席を譲ってもらうほど 7 (としより)ではないと思っているのでしょうか。あるいは足腰を鍛えるため、電車では 8 (座る)ようにしているのかもしれません。
しかし、そんな理由は別にして、柔軟に対応して好意を受け入れて 9 (やる)いいのではありませんか。人の好意は、ひとまずありがたく受け止めたいです。それが結局は、自分も好感をもたれることになります。好かれる人というのは、人の好意の受け方が 10 (上手)人でもあるということです。
1.2.
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6 . 人間は生まれつき多かれ少なかれ、皆コレクターの傾向を持っているというのが私の見解であるが、 1 人間にとってコレクションとは何なのか。私の知っている七歳の女の子の趣味は、道端にころがっている薄汚い石ころを拾い集める 2 である。彼女はそれをきれいに洗って、大事にしまっておく。 3 、なぜこんなことをするのだろうか。
ものを集めるというのは、言うなれば、世界をほんの少しばかり切り取って、自分のものにすることである。 4 、その世界の断片を所有することによって、満足し、心が落ち着く。 5 こんな言い方もできるかもしれない——コレクションとは世界に秩序を見つけようとする試みである、と。この世界にまだあまり馴染み(熟识)がなく、世界というものの不可解さに圧倒される 6 の子供は、自分なりに納得できる方法で世界を知ろうとする。未知は恐怖をよぶ。知ることによって、恐怖はやわらぎ、安心できる世界が生まれる。世界を知るということは、世界の中に、 7 の秩序や法則を見つけることである。少年少女が拾い集める石ころは、世界の秩序を告げるシンボルなのである。石ころをよく知ることによって、世界を知ることができる。石ころを集めるのは地球を知る一つの試みである。そういう目で石ころを集める子供を見る 8 ではなかろうか。
9 考えてくると、コレクションには、教育的な働きがあることがわかってくるはずである。人間が自然 10 の知識を蓄えて、学問をつくりあげたのも、もとはといえば、自然のさまざまな生物や無生物を拾い集め、それに名前をつけたところに出発点があった。子供はそういう人類の知的活動の初期の段階を無意識のうちに反復しているのかもしれない。ものを収集することは、子供が自然に身につける最初の勉強法なのである。
1.( )A.そろそろ | B.なかなか | C.そもそも | D.まだまだ |
A.こと | B.もの | C.の | D.ため |
A.じつに | B.いったい | C.または | D.あるいは |
A.そして | B.もう | C.だが | D.では |
A.たとえば | B.あるいは | C.しかし | D.ところで |
A.のみ | B.だけ | C.ばかり | D.しか |
A.たくさん | B.本当 | C.少し | D.何らか |
A.べき | B.はず | C.わけ | D.から |
A.ちょっと | B.こんなふうに | C.それほど | D.そんな |
A.に対して | B.にとって | C.として | D.について |
7 . 最近、東京や大阪など大都市では住宅不足が大きな問題になっている。なぜこんなに住宅が足りないのか。その理由は簡単である。大きな都市に会社や工場がたくさんできて、人口が集中した。しかしそこで働く人たちの住むところはあまりない。もしあったとしても、とても高いし、環境もよくないので、とても住むことができない。そこで人々は多少遠くても、郊外に移らなければならなくなった。郊外の住宅から会社まで片道二時間以上も通っている人もたくさんいるそうだ。
ところで日本人はよく働くと言われている。今日の日本の社会がこれほどまでに発展し、世界でも一位、二位を争う経済大国になったのも、日本人のまじめに、一生懸命働いてきたおかげであると言ってもいいだろう。昼間は会社のために一生懸命働いて、仕事の帰りに部長とそとでちょっと一杯。せっかくの日曜日も、付き合いゴルフ…と日本人は忙しすぎる。ゆっくり休む暇もない。
そういえば日本の電車に乗ると、居眠りをしているサラリーマンをよく見かける。なんとかこんな満員電車の中で眠れるなあ、と思っていたが、それなりの理由のあることがわかってきた。朝は早く起きて会社へ出かけ、会社では仕事に追われ、夜は遅く帰って、ゆっくりテレビを見る暇もなく、風呂に入って寝るだけ。疲れて当然である。
日本人はよく働くどころか、働きすぎが問題であるが、働くのは大いにけっこう。しかし、仕事のあとや、休みの日にはゆっくり仕事の疲れをとり、明日へのエネルギーを蓄えたいものである。
1.大都会に会社や工場ができた結果、どうなりましたか。A.人口が集中した | B.人々が疲れるようになった |
C.住宅が高くなった | D.通勤時間が短くなった |
A.家族のためにサービスする | B.仕事もなくても付き合いが多い |
C.日曜日はゆっくり休む | D.土曜日も日曜日もない |
A.お風呂に入って寝る | B.仕事の残りをする |
C.テレビを見る | D.家でお酒を飲んで寝る |
A.遠くに住んでいるから | B.気持ちがいいから |
C.疲れすぎているから | D.満員電車だから |
A.ゆっくりテレビを見ること |
B.風呂に入って早く寝ること |
C.ゆっくり休んで、明日へのエネルギーを蓄えること |
D.働き過ぎないこと |
8 . 仕事で疲れ切って、家ではごろごろしてテレビばかりを見ている父親はあまり存在感がない、まるで透明人間みたいだ、という子供の文章がありました。
①これではいけない。子供たちに、父親が働いている姿を見せたらどうか。そういう意見もあって、ある母親は子供を連れて、父親が働く工場へ行くのです。その子供が参観の日記を書きました。
「友達のお父さんが、どこかの課長さんだとか、放送局に勤めているかという時、私はいつも黙っていました。『私のお父さんは工場のコックさんだ』というのが、なんだか②はずかしくてならなかったのです。でも、私は、今日からそれが平気で言えるような気がします。」
その子は初めて、白いコック帽子を被った父親の働いている姿を見ます。野菜サラダを作っている。びっくりするほど早い手つきで仕事を進めている。
「今まで、あんなお父さんを見たことがありませんでした。何か③よその人のような気がするくらいでした。でも、やっぱりわたしのお父さんでした。お父さんは、はずかしそうな顔などちっともしていません。私はだけが、なんではずかしがっていたのかと思うと、なんか④わるいことをしていたような気がしました。」
お昼のサイレンが鳴る。大勢の工員さんたちが集まる。「大勢の工員さんたちが、待ちかまえていたようにたべているのを観ると、私までなんだか嬉しくなりました。⑤みんな残さず食べてもらえるかと、じっとそれを見ていました。」
現場を踏んだことで、子供の父親観が変わるのです。そう思ってじっと見ている子の心臓の音が伝わってきます。「お父さんの働く場所」という現場で、子供は家にいる父親とは別の父に出会うことができたのです。
1.①「これ」は、何を指すか。A.父親が家でテレビばかり見ていること |
B.父親が仕事で疲れ切っていること |
C.子供が父親の存在を感じないこと |
D.子供が父親の働く工場へ行くこと |
A.テレビばかり見ている父親に料理ができるとは思えなかったから |
B.コックさんなのに、家では疲れていて、全然料理をしようとしないから |
C.コックさんといっても、放送局ではなくて工場のコックさんだから |
D.友達に言えるような立派な仕事を父親がしているとは思えなかったから |
A.家で何もしない父親が生き生きと仕事をしていたから |
B.子供が来たのに父親が無視して仕事をしていたから |
C.父親が会社の課長が放送局の人間のように見えたから |
D.父親の白いコック帽があまり似合っていなかったから。 |
A.友達に対してずるい | B.父親に感謝したい。 |
C.友達に対して卑怯だ | D.父親にもうしわけない。 |
A.子供たち | B.工員さん | C.コックさん | D.工場の昼食 |
9 . 日本へ来てもうすぐ一年になります。最初のころは日本での時間の流れの速さに驚きました。
日本では、時間は猛スピードで流れていきます。仕事も、あまり無駄話はせず、パパパーッとこなします。食事一つってもものすごく速いです。
職場の仲間と食事に行ったら、みんなが食べ終わったころ、私はコースの一皿目① 終わっていませんでした。中国では、ゆっくりと会話を楽しみながら食べるのがエチケットとされていましたが…。
今では二、三倍の速さで食べられるようになりましたが、それでも日本では遅い方です。
休日でさえ、日本人はあまり時間を無駄にしないようです。友人と買い物に行くにも「今日はこの店とこの店に行って、次はあそこへ」というふうに、スケジュールを② 組んで、時間を上手にこなすのが大変です。繁華街では速足で店から店へと渡り歩く人々の波の中で、一緒になって歩くのはつらいくらいです。
中国では時間はゆっくりと流れています。娯楽もやることも東京ほど多くないからかもしれませんが、いつも時間がたっぷりある感じがします。しかし、仕事もゆっくりですから、困ることも多いです。出国手続きをするなんて、3ヶ月以上かかることもあります。初めては窮屈に感じた日本での時間の流れも今ではエキサイティングでいい面もあるなあと思うようになりました。国に帰ったら、今度はのんびり過ぎていらいらするかもしれません。
注:エチケット:礼仪、礼节、规矩エキサイティング:令人兴奋,使人激动
いらいら:着急、焦急
1.① に入る言葉は次のどれですか。
A.だけ | B.しか | C.あまり | D.さっぱり |
A.ゆっくり | B.たっぷり | C.ぴっしり | D.まで |
A.中国では食事のスピードが遅いです。 |
B.仕事がありますから、困ることも多いです。 |
C.日本での時間の流れの速さと中国での時間の流れの速さは違います。 |
D.繁華街は人で混雑しています。 |
A.仕事を真面目で完成されました。 |
B.ゆっくりと会話を楽しみながら食事をします。 |
C.娯楽も多いです。 |
D.仕事も食事も速くこなします。 |
A.日本では出国手続きをするなんて、かなり時間がかかります。 |
B.中国で仕事が少ないです。 |
C.中国ではいつも時間がたっぷりある感じがします。 |
D.日本人は食事のスピードが遅いです。 |
10 . 茶道は日本の伝統文化として、日本国内だけでなく、世界中で広く認められています。し「茶道」とは伝統的な様式にそって客に茶を振舞う行為で、別名「茶の湯」ともいいます。単に抹茶を飲んで楽しむだけでなく、ほかにさまざまな文化が加わって発展を遂げました。
つまり、これは茶室や庭など住まいに関する空間、茶道具を選んだり鑑賞したりする工芸、そしてお茶会に出てくる会席料理や和菓子などの食、客を気持ちよく持て成すためのし点前作法などが融合した「総合芸術」です。
① 、茶道は禅宗と深く関わり「侘び.寂び」という精神文化を生み出しました。これは「わびしい」「さびしい」という満たされない状態を認め、慎み深く行動することを意味します。
茶道においては、この「侘び.寂び」の精神を大切にし、茶室という静かな空間で茶を点てることに集中することで心を落ち着かせ、それによって自分自身を② 、精神を高めるというものです。また、茶道では「一期一会」という言葉があり、これには「人との出会いを一生に一度のものと考え、相手に対して最善を尽くす」という意味があります。茶道では、このような精神にそって、お茶を点てることを大切にしているのです。
1.文中の① に入れる言葉はどれか。A.さらに | B.しかし | C.それから | D.それで |
A.見込んで | B.見続け | C.見直し | D.見出し |
A.伝統.鑑賞 | B.侘び.寂び | C.禅宗 | D.総合芸術 |
A.茶道では心を落ち着かせ、精神を高めます。 |
B.客を気持ちよく持て成すための「総合芸術」です。 |
C.茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと心得て、互いに誠意を尽くす。 |
D.客を気持ちよく持て成す精神です。 |
A.「茶道」とは客に茶を振舞う行為です。 |
B.茶道では、お茶を点てることを大切にしています。 |
C.茶を点てることに集中することで心を落ち着かせます。 |
D.茶道の精神文化は禅宗です。 |